犬のしつけがQ&Aで分かる!

ゲージの中で夜鳴きをする子犬のしつけ方

質問内容
はじめてメールします。子犬をゲージの中に入れて、扉を閉めたとたんに、狂ったように鳴き始め、夜中、朝まで鳴いています。

今後留守番もしてほしいので(今は春休みで子供たちがいますが)ゲージに入ってもらわないと困ります。

どう対処していいかわからないので、よろしくお願いします。

・犬種:トイプードル月齢2ヶ月、性別♂、(飼い始めてから4日、知り合いのところで産まれた子を譲っていただいた)

・家族:私30代女性、長男と次男が高校生、長女が小学生。(母子家庭です)

・過去の接し方→過保護にナデナデ、抱っこをして、ベッタリくっつき、膝の上で寝かせる。

・一日の流れ:

ゲージに入れて扉を閉めた瞬間から鳴き始め、夜中狂ったように鳴き叫ぶ。

6:00 私が起床し姿が見えたとたん狂ったように鳴いているが、しばらく無視をする。
あまりに酷いので、たまに近づき、ダメと言いながら口を抑え、おとなしくなったらいい子と褒める(手を離し、離れるとまた鳴き叫ぶ)
6:30 長女起床 (鳴いているが無視させる)
7:00 長女朝食
7:00過ぎ 娘が食べ終わり、ゲージから出してご飯をあげる。(スワレ、待てをしてから)
その後自由に遊ばせる。
7:30長女学校
9:00長男と次男にワンちゃんを託し、私も出勤
ここからずっとリビングでくつろがせ、自分が入りたいときにゲージのハウスに入って寝る。起きたら出てくる。
15:30長女帰宅(ナデナデ、抱っこ)
19:30~20:00私帰宅(しばらく無視をして構わず荷物の整理などしてからワンちゃんのところへ行き、スワレをさせて褒める
20:30夕食のためゲージに入れる (その間ずっと鳴き続ける)
夕食が終わるとゲージの外に出してあげる
23:00頃みんなが寝るためにゲージに入れる(夜中、朝まで鳴き続ける)

①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ・遊び」をされてきましたか?

→ワンちゃんの気のままに自由にリビングでくつろがせ、ナデナデ、抱っこ、おもちゃ(布のボールに短いロープがくっついているもの)を投げたりして遊ばせる。

②過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?

→基本的にスワレをさせてからいい子といいながら肩をポンポンとする。悪いことをしたときはダメ!ゴロンと言いながらひっくり返し、あお向け固めをして、おとなしくしたら戻してやり、いい子と褒める。

③過去はオヤツ、抱っこ、猫なで声でナデナデなどされてきましたか?

→オヤツはあげてませんが、抱っこ、猫なで声でナデナデはしていました。

④過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?

→まだ散歩はしたことありません。首輪もまだ購入してません。

⑤過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?

→上記の通りです。

⑥愛犬のハウス・トイレ周りの構成、放し飼い・つなぎ飼い環境など(なるべくお写真メール添付でお願いします)

→ゲージの中に布製のハウス、トイレ、お水があります。

ワンちゃんの夕食時間を入れるのを忘れてました。
17:00頃夕食をあげます。

日中は仕事で家にいないため朝と夕方の2回あげています。量は30グラムずつです。

この量と回数で大丈夫なのかも不安です。

よろしくお願いします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)現状になっている原因は二つあります。

>知り合いのところで産まれた子を譲っていただいた・・
>過保護にナデナデ、抱っこをして、ベッタリくっつき、膝の上で寝かせる・・

↑まだあまりにも子犬が幼すぎますので仕方がない部分もありますが、ギャップが大きすぎるとこうなります。

まず、今回は知人から譲り受けたということで、まったく練習することなく親兄弟から引き離されたと思います。

例えばペットショップの場合は、間に中継業者も入りますのと、ショーウィンドウで一頭で過ごすことが多いですから、少しずつ練習していけます。

また、ブリーダー直売の子犬でも、譲渡する前に親犬と別のケージで練習したりします。

それらがないまま来たのと、あまりにも幼い月齢ですので、今回の子犬には厳しかったです。


それから、子犬が来た最初の接触の仕方をお間違いになられました。

Q&Aにもたくさん解説してありました。

犬は新しい環境下での最初の接触で、相手との基準値を作ります。

チヤホヤ・ベタベタが基準値になりましたので、それが得られない時間帯がとてもストレスになります。

また、子犬でも犬の特性をしっかり持っています。相手が自分にとってどういう存在か、本能の感覚でつかみ取ってしまいます。

野生化のイヌ科の子犬でも、リーダーの子は群れの成犬からチヤホヤされますので、その中で自分の立場を認識していくのです。


さて、ただし、お話ししたようにまだ子犬が幼すぎますし、今回は特に環境のギャップが激しかったですので、厳しすぎても適応できません。

優しいレベルから少しずつ適応させていきましょう。

まず、急に閉じ込めっぱなしにしないで良いです。

まずは扉を開けたままで良いですので、ケージ内でご飯を食べさせたり、コング遊びしてあげて、ケージ内と楽しい感覚を結び付けてあげてください。

そして、少しずつ扉を閉めて練習していきます。

今日は10秒×3回、明日は20秒×4回・・・などのように、少しずつ難易度を上げていくことです。

また、遊びや団らんのやり方も注意です。

意味なくジロジロ見つめて、猫なで声でナデナデ、抱っこ・・・ではいけません。

毅然さと主導性を保って、コング遊びしながら、スワレやマテを教えることで、それを遊び兼しつけ兼スキンシップにすると良いです。

もう上の子も真ん中の子も、それが十分理解できる年頃です。頼もしい年代になってきました。

下の子も、そろそろ理解できる年頃です。

お兄ちゃん二人は、もう理解力も読解力もありますから、教材を読んで意味が理解できるはずです。

必ず本書とQ&Aサイトを熟読してもらってください。

お母さんを助けたいという意識も、持っているはずです。

ただ、まだ子供は子供ですので、失敗して自信を失わないようにフォローはしてあげてください。また、子供に犬のしつけを任せるのも難しいです。

母子家庭で大変なことは重々承知しておりますが、犬を飼う以上は関係なく責任もありますし、犬には「お母さんは大変なんだ」と理解できる知能はありません。犬は犬の本能で、冷淡に反応するだけです。


さて、子供たちが春休みの間に、昼間はたくさん練習して、なんとか一頭でケージ内で過ごせるように、練習時間を増やしていってください。

それと、メールの文面を拝見する限り、『布掛け目隠し』をされていないようにお見受けいたしました。

Q&Aの検索で『布掛け 目隠し』で記事をピックアップし、最低10記事は読まれてから実践されてください。子供さんたちにも教えてください。

新学期までに留守番のしつけは完成させないといけません。


続いて夜泣きですね。

まずは、お母さんと下の子で一緒に、犬と同じ部屋で寝るようにしてください。

犬はケージ内に居させて、そこにお布団をピッタリくっ付けて寝ます。

子犬はケージの柵に張り付いて身を寄せてきますから、そこに枕を置いて、お母さんとお嬢さんの顔が子犬のすぐそばにくるようにしてください。

それでも鳴き止まないようでしたら、指で子犬をチョンチョン触って安心させても良いです。

そして眠れるようになったら、次の日から、お布団を子犬のケージから10センチずつ離していきましょう。5センチでも良いです。

そうやって毎日少しずつ離していき、徐々に慣れさせます。

最後は、お部屋の反対側の壁にくっつくようになります。

そうなったら、子犬が眠ったころを見計らって、別の部屋にそっと移動してみましょう。

子犬が鳴かなければもうOKです。もし鳴くようでしたら、知らんぷりして戻ってまた子犬の部屋で寝るふりをしてください。

子犬が眠ったころを見計らって、また別の部屋に移動してみて・・・

を繰り返します。そうやって徐々に適応させていきましょう。


では今日はいったん以上にいたしますが、カギは子供たちが握っています。

いかに犬のしつけを理解し、一貫できるかになります。特に下の子は子犬をかまいたいでしょうから、お兄ちゃんたちがいかに下の子に理解させながら子犬のしつけもできるか、になります。

もう頼もしい年代になりましたし、二人いますから大丈夫でしょう(^_^)


>ワンちゃんの夕食時間・・17:00頃夕食をあげます・・
>日中は仕事で家にいないため朝と夕方の2回あげています・・
>この量と回数で大丈夫なのかも不安・・

↑基本的には良くありません。

まだ幼すぎて消化器官が未発達ですので、一度に多くの量を消化吸収できないのと、負担が大きいです。胃ねん転・腸ねん転も起こしやすい。

それと、血糖値の波が大きくなりますので、それも良くありません。

ただ、7:00から17:00ですので、それほど心配する条件ではありません。

ただし、スケジュールを拝見する限り、朝は9:00直前に与えられるのではないでしょうか。

その後に排泄しても、子供たちがかたずけられます。春休み以後はもう少し早くして、出勤前に排泄させられれば良いです。

それと、夕方17:00時に食べるのであれば、夜少し遅めにもう一回与えればちょうど良いです。(朝・夕方・夜の3回です)

さらに、それによって子犬が満腹になり眠りやすいですから、夜鳴きも減るはずです。

最低でも4カ月までは、お湯でふやかして1日3回、出来れば、歯が生え変わる6カ月まではそうしてあげていただきたいです。

それを過ぎれば、1日2回ドライフードのカリカリのままで良いです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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