犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬が服のすそやズボンのすそを噛んでひっぱる時のしつけ

質問内容始めまして。これから犬のしつけをしっかりして行こうと思っています。
 
生後40日のゴールデンのオスを飼いだして四ヶ月になります。家族は主人と二人で二人とも仕事で日中は留守です。私は昼休みは家にかえります。家の中で放し飼いしています。だんだんいたずらが激しくなってきてこまっています。

ひとりで留守番しているときは大丈夫なのですが私たちがいるときにこっちの顔を見ながらおしっこのシーツをくわえてにげまわります。追いかけたらよけいに走り回ってシーツをぐちゃぐちゃにしてしまいます。

そんな時は無視していたらいいんでしょうか?

それから、このごろよく服のすそやズボンのすそを噛んでひっぱったりするようになってきました。
ストレスがたまっているのでしようか?

いろいろ分からないことばかりです。お教えください。
よろしくお願いします。


返答内容まず、劇的に変え過ぎないようにしましょう。人間にも犬もストレスが大きくなります。少しずつお二人の意識改革から始められてください。

ただし、犬のワガママによるストレスは気を使い過ぎてはいけませんし、それを乗り越えさせて、ストレスに強い犬になるように教育をしていかなければいけません。また物理的な環境、接し方も修正し、不要なストレスを犬に与えないようにすることも必要です。

お子様がいらっしゃらなくて、犬が家族に加わりました。おそらく溺愛されてきたと思いますが、人間の子も犬もチヤホヤされて過ごしていくと、自分の優位性を勘違いします。特に犬は本能でシンプルに反応してきます。

家庭環境としては溺愛したくなりますが、それはお互いの将来にとってはマイナスになります。

本来子犬は数か月間、親犬や兄弟犬と暮らし、甘噛みを叱られたり兄弟ゲンカの中で噛まれる痛さや怒られたりしながら初期の社会化を学んでいきます。

親犬は淡々と、しっかり叱って子犬に毅然と接します。今回は生後40日ということで、親犬から離れるのがだいぶ早かったですね。その分、親犬から叱られたり兄弟ゲンカの経験が少ないですから、甘噛みや引っ張りなどは、もともと出易いです。

その上にチヤホヤかまい過ぎて、犬が自分の立場を誤解してくると、際限がなくなります。これからさらに体も知能も発達して、成犬の本能も出てくれば、本当に手に負えなくなります。

親犬が教える環境が無い以上、人間家族が教えるしかありません。ルールを学ばせながら、関係作りを根気よく続けましょう。

もう4か月過ぎましたので、リーダーウォークも本格的に始めて良いです。散歩だけでなく、家の中でもたくさんしてください。ケージから出している際は、常にリードを付ける癖を付け、服を噛んだらリーダーウォーク・・あお向け・・毅然と淡々と続けます。

また大前提は、普段の何気ない態度しぐさです。全体の接し方を犬は感じていますので、本書の内容・ホームページ・このメールを時々読み返してください。

また直接の教えもしましょう。噛んだら「ダメ!」と厳しく伝え、同時に犬の口を手で軽く閉じます。そして叱って終わりにしないで、良い型になったので口閉じしたまま「シ~!」の音を関連付けて、褒めて解放してください。(シ~にする理由は将来の吠え癖対策のため)。

褒め方は、猫なで声でナデナデは従属的に映るのでいけません。毅然と犬の肩をポンポンしながらハッキリ褒めます。

解放したら、またすぐ服(シーツや手も)を見せてわざと犬に噛ませるようにしてください。噛んだら「ダメ!」と厳しく伝え・・・口閉じと音出しで褒める・・解放・・また見せる・・・。をひたすら繰り返します。

そうすると、服(シーツや手も)を見せても噛まなくなる瞬間がやってきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復します。

ただし、まだまだ知能が低い時期なのと、関係作りが出来ていませんので、すぐに結果は出ない場合が多いです。一進一退を繰り返しながら、少しずつ犬が学んでいきます。あまり結果を期待し過ぎないで、淡々と続けてください。

それと、ロープやタオルで引っ張りっこなどの遊びをしていなかったでしょうか。犬の対抗意識と興奮癖が強くなるのと、人間の服を引っ張って遊びを催促する癖がつく場合があります。(もちろん関係次第ですが)。

運動・ストレス発散は、主導型のボール遊び(コング)にしましょう。部屋はフローリングでしょうか。子犬で特にゴールデンレトリーバーは股関節形成不全が心配ですので、滑らないように洗濯しやすいように、分割型カーペットを敷くと良いでしょう。(私の用品サイトご参照)。

遊びは必ず主導します。ボールを投げる前にスワレ・マテをさせる・・出来たらポンポンで褒めて投げる・・出来なかったら型で教えて褒めて投げる・・投げたら回収しながらコイ・ダセの練習。

そして遊び以外でも、いつでもどこでも主導です。少しかまいたいと思われたら、意味なく声掛けナデナデ抱っこではなく、オテでもスワレでも何でも良いので「指示→行動→褒める」のパターンにしてください。指示で出来なければ型で教えます。

そういう接し方なら、楽しくスキンシップもできますし、物事も覚えますし、関係作りも出来ます。

それから、物理的な環境も整えましょう。これから成犬としての権勢本能が強く出てくると、放し飼いによってテリトリーが広くなり、それを守るためのストレスやマーキングもひどくなっていきます。

留守番時や人間が居ても直接見れない時間帯は、落ち着けるケージ内に居させるべきです。

ケージ内にはクレート型ハウスとトイレ・水ボトルの4点セットです。それと犬の破壊行動は、捕食動物としての大切な本能ですので、はけ口を作ってあげましょう。先ほどのボール遊びもそうですが、骨型皮ガムをケージ内に常備して、好きなだけ噛んで破壊させれば良いです。

ケージから出せ、と犬が要求吠えしてきたら、口閉じで叱って褒めて教えます。そして前述してきたように、叱っても褒めても関係次第でその効果が全然違ってきますので、普段の何気ない接し方しぐさ態度から全て見直してください。

外の散歩も30分以上はしましょう。運動プラス、外界の心地よい刺激がストレス解消にもなります。

では、そんな形でしばらく続けてください。知能が低いので結果が出にくい時期ですが、同時にもっとも大切な社会化期でもあります。成長を楽しみながら毅然と淡々と続けましょう。

では、頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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