犬のしつけがQ&Aで分かる!

散歩中やリーダーウォークの時だけ飛びついて噛んでくる犬のしつけ

質問内容
堀川様、だいぶ前にアドバイスありがとうございました。

しばらく良かったのですが、また最近悲しくなるくらい飛びつきと噛みつきがひどいのでメールさせていただきます。

今まで本や堀川さんのアドバイス通りしつけをしてきたつもりですが、マシになってきたと思っていた飛びつきと噛みつきがまた最近になってひどくなってきました。

ひどくなるのは、ケージから出した時(特にリーダーウォークの練習中)と、たまに散歩の時で飼い主にのみです。散歩の後足を拭くためにケージの中に手を入れた時や、お風呂で足を洗う時、ブラッシングの時は飛びつきも噛みつきもありません。

他の人にはナデナデされても全く噛みません。指示もしてないのにお座りか伏せの格好をしていい子ぶってます...。チョロチョロ、ギャーギャーした子供の前でも同じです。

対処としては、無視して歩き続けるのと、止めるまで注意するのを両方やってみました。無視して歩き続けたら、しばらくするといったんは止めるのですが、結局はまた始まります。

リードを引いて「シッ!」と注意すると、その行為と声に興奮するのか、注意すればするほど抵抗します。飛びつきに対しては「スワレ」をさせる時もあります。「スワレ」の指示はわりとよく聞いてくれるのですが、いったん座ってもまたすぐ飛びついてきます。

以前にリーダーウォークのことでご相談した時に、「4ヶ月を過ぎたらリードをガツっと引き上げて...」とアドバイスいただきましたが、「ガツっと」というのはどのくらいなのでしょうか?
私は膝の辺りまで引き上げてるのですが、やり過ぎなのでしょうか?

「シッ!」と言う時も、淡々と言っても全く届いてないようなので、低く大きい声で言ってるのですが、それも良くないのでしょうか?

また、足元にまとわりついてきて、また噛まれる!と思って注意したらペロペロ舐めている時もありました。噛んでいないのに注意されて誤解してしまったのでしょうか?

ダメなのはわかっているのですが、私もかなり感情的になっています。それが伝わっているのか、う~と唸って吠えて威嚇されることもたまにあって悲しいです。

主従関係が崩れているのならすごく悲しいです。アドバイスよろしくお願いします。


返答内容
頑張っておられますね(^-^)

Q&Aサイトをご覧になられていたら良くお分かりと思いますが、ちょうどこの月齢でそういう症状が出ます。(以前メールいただいた内容からして犬は今7・8か月ですよね)

知能が急に高くなるのと同時に、成犬としての権勢本能・自我・独立心が出てきます。

飼い主さんにコントロールされるのを嫌がって、好き勝手したいわけです。

知能が上がってきますので、ズボン・靴・リードを噛めば飼い主さんからのコントロールを阻止できることを、ズル賢く学習しているのです。

ここは本当に根競べです。

知能は高くなってきていますし、相手の精神性も鋭く見抜けるようになってきましたので、ここでビシッとリーダーとしての毅然さと主導性を一貫することで、犬も認めて、ここから良い関係になっていきます。

現状の反抗期は、長くてもう2カ月近くは続くかもしれません。


さて症状としては、おそらく飼い主さんが歩き始めると犬が噛み始めて、飼い主さんが止まって無視すると噛むのを止めるはずです。

リードを噛んで引っ張る犬もいますし、飼い主さんの靴を狙う犬もいます。飛びついてマウンティング(抱きついて抑え込むポーズ)をする犬もいます。

まずは、体罰的にしたり威かく的に怒らないことです。犬の防衛本能を刺激するだけになってしまいます。

外でやりすぎるとご近所の目もありますので(笑)、なるべく家の中でリーダーウォークで練習しましょう。

やり方は三つほど。

まずは、飛びついてきたらスワレ・マテをさせます。指示を出しても犬はしませんので、こちらから首輪をつかんで型を作ってあげることです。

型を作って(少々強引でも構いません)、指示音ジェスチャーでポンポン褒めてください。

また歩き始めると飛びついてきますので、また首輪をつかんでスワレ・マテの型を作り指示音ジェスチャーで褒めます。

絶対に、猫なで声でナデナデのような従属的な態度にしないで、堂々と威張るようにやって見せてください。(「どう犬をコントロールするか」よりも、態度をしっかり示すことです。)


そして一方、犬が噛んで唸るような場合は、しっかり主従関係を示してあげないといけません。

ここでは、リードを短く持って「シ!」の注意音でガツンと引き上げて、噛みつきを引き離してください。

もう7か月過ぎて骨格もしっかりしてきましたので、ガツンとして大丈夫です。

噛んだ犬の口がズボンから外れれば良いですので、外れるまで(犬が放すまで)少しずつ強さを調整していきましょう。

最初は軽くチョン・・外れなければもう少し強くチョン・・それでも外れなければガツン・・・というふうに、徐々に強くしていきましょう。

胴長コーギーですので、例えば高い場所からのジャンプなどは脊椎を痛める可能性があるのでいけませんが、首はとても強いですので、乱暴にブンブンやらなければ大丈夫です。

犬が噛んだ口が外れるまで、少しずつ強くしていけば良いです。

外れたら褒めないで、またそのまま歩き出してください。


それから、リードを短く持って腕を横に伸ばし、犬の口がズボンに届かないような体勢を作ってそのまま歩く、という手もあります。

強引に「ツイテ歩く」型を作らせているわけですが、それも今はやって「何をどうすれば良いのか」を体現で教えてあげないといけません。

その型でちょっと歩いて止まって、ツイテかツケの音を出して褒めてください。またその型でちょっと歩いて止まって褒める・・・を繰り返してください。

その後、止まらないで歩きながら音だけで褒めても良いです。


では、そのように続けていただきたいですが、お話したように今は結果がすぐ出ません。数週間は結果を求めないで、根気良く続けないと変わらない場合があります。

知能が上がり始めたばかりですので、淡々と教え続けて、もう少し成長を待ってあげないといけません。

それと、その教えばかりやっていると、お互いに嫌になって関係も悪化しますので、無理にそれをやらなくても、主導型コング遊びで発散も運動も関係作りも出来るわけですので、そちらをメインにされると良いです・・・


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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