犬のしつけがQ&Aで分かる!

噛み付きが日に日にひどくなってきた犬のしつけ

質問内容
問題は、犬の噛み付きが日に日にひどくなって、泣く思いで堀川さんのホームページにたどり付き、あまりに私のケースに思い当たることだらけだったので即購入しました。

読めば読むほど、権勢行為を起す為に育てあげたみたいで、改善すべきことだらけで、正直何から手をつけていいかわからなくて泣きたいです。

本が届くまでQ&Aを毎晩見ながら、必死でやってました。どの訓練を始めるにも、まず首のリードが繋げません。以前噛まれるたびにひるんでしまったので完全に主従関係逆転。完全なめられてます。

更に、ひどくなりつつある時に、勝手な思い込みで柴犬(2歳3カ月メス)のそばを通る度、ヨシヨシナデナデ。これが下位のやることなんて、初めて知り、大大大ショック!通りで、犬が私に対してだんだん強気になってきて、とうとう手に負えなくなってしまいました。

先ずはリーダーウォークを試しました。回数が多いといいとありますが、先ほど言いましたが、リードを付けようとすると、私から逃げ、ここでひるんではいけないと、何とか噛まれながら朝夕チャレンジ。噛まれたら、口を掴むことも必死な思いでやりました。

最終の時は、4回も噛まれ続け《もちろん皮手袋、手首用にレッグウォーマー買いました、でも傷だらけ》、こっちも必死過ぎるあまり、力が入ってしまい、何とかリードを付けたものの、犬は、それが怖かったのでしょう、震え上がって悲しそうにこっちを見つめ、こっちは痛さと可哀相な事をしてしまった気がして、ますます信頼関係を悪化させてしまったみたいです。

ただリードを付けたいだけなのに。私は、明日、どう対処すべきでしょうか?とり急ぎそれを聞きたくて。これ以上悪化させたくないためには、まず何だけをすればいいでしょう?このまま同様に続けるべきですか?

私も、恐怖心がピークに達し、リードに繋ぐ時間が近ずくに連れて気が重く、犬を飼う楽しさがあるのか見失いそうです。こんな自分も嫌になり、憂鬱な毎日です。ボールで遊ぶにも、取り上げると噛まれるし、仰向けも抵抗で、噛まれるだろうし、ふせで体触ると噛み付くだろうし、何をするにも噛みつきが必須でダメを言わなきゃいけないし、いったいどう接したら、犬は楽しい思いが出来るのか検討もつきません。

家族は、夫40代、私40代、長女10代後半、長男10代半ば。

夜は玄関上がった所に置いてあるケージの中で寝、朝から夕方まで外に鎖《2.5m》で繋ぎっぱなし。玄関先の軒下で、ご飯を食べる。家族が出入りする度に頭ナデナデ、気が向けばボールを投げ、そのまま放置。

散歩は、私だけが夕方20分トイレも兼ねて。庭にウンチあれば、散歩にいきたがらなので、リードを付ける時噛み付くので、そのまま家の中へ。家の中のケージにご飯を入れっぱなしにしたら、人が通る度にごはんを守るので落ち着かないのは可哀相なので夜は抜きです。

そしたら吠えまくることもなくなり静かに寝ています。犬は、近所の人から生後2カ月くらいでもらった。近所なので、時々犬の両親《今では、会うと親に噛みつかれる》や黒柴2匹と交流しに行くが、結局吠えあっているだけ。

その4匹飼っている奥さんに対しては、犬は従順で何やっても噛まない。ノミの薬は、いつも大暴れしながら、その方にお願いしてる。どの状況をみても、改善ばかりな事ばかりはよーくわかっています。環境もまず何から始めたらいいでしょうか。完全外飼い、柵を作る予定はしてます。宜しくお願いします。


返答内容
まずは、噛まれることへの防備(リラックスできる準備)から始めましょう。革手袋も色々種類がありますが、中型犬・大型犬が本気で噛みついてきたら、やっぱり痛いですし怖いです。

いろいろやり方はあるのですが、ホームセンターでもスポーツ用品店でも、ちょうど冬なのでウィンターグローブが売ってます。とても厚くて丈夫な物です。

他には、大きなホームセンターに行くと、溶接コーナーなどの方で厚手の革手袋が売ってます。もし見つからなければ、安い作業用の革手袋をサイズ違いを何個か買って、重ねて装着することです。

そして腕の部分ですが、レッグウォーマーでは簡単に貫通してしまいますので、ジーンズ生地のような素材の腕輪を買いましょう。革素材があればなお良いです。古着のジージャン(ジーンズ素材のジャンパー)があれば、それを着るのも良いです。

腕輪もホームセンターにも売ってますし、100均でもある店もあります。一枚は薄いですので、何枚か買って、これも重ねて使いましょう。

まずはガッチリ準備して、できるだけリラックスできるような防備を整えてください。

それと、奥様だけが頑張らずに、男性陣の協力も得てください。下の子に頼るのはまだ難しいですので、ご主人が休みの日か夜に、散歩してもらうことです。もちろんリーダーウォーク→仰向けなども。

そしてもちろん、奥様が行ければ(リードが付けられれば)行かれてください。

現状ですと、犬の運動不足(発散不足)も影響しています。

最低でも散歩30分プラスコング遊び30分、出来れば散歩1時間、散歩できない日は主導型コング遊び30分以上です。

まずは散歩・遊びの中で少しずつ、態度で主導性と毅然さを示していってください。そういうレベルからで良いです。あせって急に結果を得ようとしてはいけません。

長い期間主従関係が崩れていたのと、今の柴ちゃんの現状からして、激変しても犬はパニックになるだけです。今までやってきたことから少しずつ難易度を上げていくことです。しばらくガマンと根競べです。あせってはいけません。


さて今後のお話ですが、改善しなければいけない事はたくさんあります。

まずは環境です。

本来は、犬の外飼いはとても難しいものです。心身ともにストレスが強いですので、寿命も圧倒的に短くなりますし、吠え癖やトイレも現行犯で教えられないので難しいんです。

そして、そのストレスによって威嚇性や噛み癖が強くなります。

さらに、鎖やワイヤーでの直接の繋ぎ飼いが強いストレスになります。犬にとっては「外敵は簡単に侵入できる・でも自分は逃げられない」という状況が分かっているからです。

また、「いつも外で一人ぼっちでごめんね」という感情も、家族の心のどこかにあるので、会った時はついついナデナデ・チヤホヤしたくなるものです。

その態度は、犬の本能には従属的に映りますし、普段外で一人ぼっちなわけですので、ギャップが大きくなってしまうのです。そのギャップがストレスになります。

まずは、ご家族全員で本書とQ&Aサイトを熟読していただいて、家族会議で犬との接し方のルールをお決めになってください。

環境も、現在も夜は家の中に入れているようですので、出来ればそのまま家の中で固定してあげてほしいのです。

本書のように、ケージとクレートハウスを合体させる環境です。


さて、冒頭にお話しましたように、まずは防備を強化して、今まで通り散歩をして、そこから散歩の時間を増やす→リーダーウォークの要素を混ぜていく→主導型のコング遊びをします。

あせらないで毎日少しずつ強化していって、それに犬が慣れてきたら、リーダーウォークの要素を強く入れていく、そして仰向けにも挑戦してみてください。

ただそれも、いきなり強くしたりしないで、遊びの中に織り交ぜていくことです。

今ボール遊びで、犬がなかなかボールを放さない・・取ったら噛まれる・・ということでしたが、お話したように防備の強化と、コングにヒモを付けると良いです。距離をおきながら回収することができます。

また、「どうしても恐怖が抜けない、ケガのリスクは避けたい」ということでしたら、犬歯と他の歯の尖った部分の研削をするのも手です。

参考までに獣医さんに費用を聞いてみても良いでしょう。

では、またQ&Aサイトを熟読されてください。「本気で噛む犬のしつけ」や散歩、主従関係の作り方のカテゴリが特に参考になるはずです。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
早速の返信ありがとうございました。恐怖心を取り除く方法をいろいろ教えていただき、やっぱり頑張ってやらなきゃなあと自分に言い聞かせています。堀川さんとメールで繋がっただけでも心のお守りです。

主人は、犬が昔から苦手なので、噛まれてからあまり関わってくれなくなりました。とりあえず、意味なく声掛けは止めでもらってます。

尻尾噛んでグルグル回るのは、ストレスを感じてるんですね。遊んでばかりいると思ってました。早速始めたコング遊びも興味もわかず、私が遊ぼうと外に居るとグルグル回りが止まりません。外に出る度尻尾噛みが始まり、私の存在自体、ストレスかと思うと悲しくなります。

オスワリ、マテはして褒めてあげるのですが、褒めらて嬉しいとは感じず、何か緊張感が犬から伝わります。ひと月前までは、ヨシヨシと首を触ったらお腹を見せて、お腹触ってたんですよね。急に噛みつかれた時からだんだん歯車が狂って。

今となっては、唯一出来るオスワリが出来た時の褒める事が、犬にどうしたら嬉しいと感じるのか。もう逆効果にしたくないので、どの程度のテンションで褒めたらいいか、とても神経質になってしまってます。

単純にオスワリ、褒めるの回数を増やすだけで、いつかは嬉しいと感じてくれるものでしょうか。私がそばに居るとグルグル回りをするけれど、気にせず通る度にオスワリの回数を増やした方が、だんだん落ち着いてくるものでしょうか。

環境変えも、外より中飼いが良いんですね。んースペース的になかなか難しいですが考えます。また、お忙しい中よろしくお願いします。


返答内容
>主人は、犬が昔から苦手・・

↑これがちょっと気になりました。

時々あることなのですが、知らない所で、実は家族の誰か(または近所の人や来客者など)が、犬に体罰や威嚇をしたりチョッカイを出したりしている場合があります。

特に犬が苦手な方は、予想外のことが起こった時にとっさに蹴ったり叩いたり、脅しをしてしまうことがあります。それで犬の防衛本能にスイッチが入ったりトラウマになり、攻撃性が強くなることがあります。

もちろん冤罪で変に疑うのは良くないですし、そうだったとしても、もう過ぎたことですし、責めても仕方ないことなのですが、何となく「怒ったり叩いたりしたことあった?」という感じてサラッと聞いてみても良いです。

犬が苦手な方は、やっぱり無理に接しない方が良いです。毅然としていただいて、あまり関わらない方がかえって犬には魅力的に見えたりするものです。

犬の態度が変わったら、エサやりや散歩してもらう程度で良いです。


まずは、いったんリセットです。「今日からこの子を飼うんだ」というくらいの開き直りで、昨日お話したことを少しずつ展開していってください。あせって激変しないことです。落胆もしないことです。

リラックスできる防備を整えて、犬の環境も整えてあげて、今日からまたスタートという気持ちで続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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