犬のしつけがQ&Aで分かる!

親のためにと買ってあげた犬のしつけで困っています

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もし解決できるのであれば試してみたいと思ってメールしました。

家には両親のみがおり、子供はもう全員家をでているため、少しでも楽しく過ごしてもらうために私が勝手に六ヶ月のミニチュアダックスフンドを買ってきました。

ただ理想と違う行動が続いていて、それが両親のストレスになっているようです。また、三歳の甥っ子が犬を怖がって同じ部屋で過ごす事ができません。

噛むわけではないのですが、動いてる姿が怖いようです。サークルや抱き抱えていれば同じ部屋でも大丈夫なのですが、サークルに入れると犬が鳴き続け、だからといってずっと抱っこしておく事もできず、対応に疲れます。その事でも家族みんなが嫌な思いをしています。

一番問題なのはサークルに入れると吠える事と、夜中に起きて吠えるため、親も寝不足になっている事です。あと、外出している間に放し飼いを試したところ何日かはおりこうさんだったのが、粗相やコンセントを噛んで使えなくなってしまいました。

こんな事があるため、両親が孫も来たがらなくなって、留守番が思うようにできないため外出もままならないのは癒しになってもストレスになるから、手放した方がいいと言っています。

そばにいてもつながれたり、サークルに入れられたり、他の部屋に入れると鳴くので吠えなくなる事。留守中放し飼いでも問題なく待てるようになる事。夜鳴きが無くなる事。ができるようになれば、解決になるのかな?と思っています。

そこで、そのしつけは全員ができないとダメですか?
私は一週間に一度実家に帰りますが、それでもしつけは可能ですか?

もし可能であれば、もうちょっとしつけで頑張ってみようと思っています。もともと、犬の事も両親の事も考えず買ってきた私が悪いのですが...

手放すなどしたくないので、解決できる方法があればと思い、メールしました。具体的な内容でお答えできないかもしれませんが、お返事お待ちしています。


m2.png犬のしつけは難しいです(笑い)。他の家庭を見ていると、チヤホヤ抱っこしたり楽しく暮らしているように見えますが、そういう家庭ほど実は裏で問題を抱えています。「隣の芝生は青く見える」です。

小型犬だろうと盲導犬だろうと、みんな犬の本能を持っています。その本能の視点で相手一人一人を見て感じています。その相手によって自分の態度や行動も変えていきます。

中には、チヤホヤ育てても問題を起こさない素性の犬もいますが、それはマレです。ほとんどの犬は何かしら問題が出てきます。でもそれは、社会性の強い群生動物ですし、生存競争の本能でもありますから当然です。

そして今は生後6か月過ぎてきましたから、反抗期でもあります。成長期の最終段階で、体の変化ホルモンの変化など様々な変化が多く、イライラするし成犬としての権勢本能が強く出てきます。今が一番難しい時期です。

今回は皆さんで本気で取り組むか、○○様が引き取られるか二つに一つです。

○○様が週一でご実家に行き犬をしつけても、それだけではあまり意味はないです。申し上げた通り、犬は相手一人一人を良く見て感じていて反応を変えます。新しい家に来て数日もすればもう相手が自分にとってどういう存在か大体判断しています。

人間の子供もそうですが、周りの大人が一貫して同じことを教えないと混乱します。みんなが同じことを教えてくれるから「これはダメ、あれは良い」ということを一つ一つ学んでいきます。

同じにできないと「コイツの言う事は聞かないとマズイ・・アイツの言う事は無視でもイイ」・・という見方を犬はするようになってしまいます。(人間の子供も同じ)。

まずはご両親の意識改革です。犬という動物の本性を知ることです。「あ~今までの接し方はまずかったな~」と思うだけでも良いんです。態度やしぐさが全然変わってきます。

それと、○○様だけが、犬のしつけをしてもダメです・・とお話しましたが、○○様が犬のしつけ方を見せる→それをご両親がマネする・・刺激を受ける・・という効果はもちろんありますから、ご両親が少しでも犬のしつけに関心と向上心をお持ちならば、意味は大いにあります。(○○様だけがしつけしても意味はないです)。

抱っこはいけません。犬同士では体を合わせる時、上位が下位の体の上に自分のアゴや足を乗せます。これは体位が関係を表しているのです。抱っこの態度そのものもそうですし、体位が従属的な感覚を犬に与えてしまうのです。

放し飼いもいけません。トイレの失敗が数回続くと常態化し、直すのに手間が何倍もかかります。電気配線の感電死もありますし、火災もあります。誤飲による死亡もあります。

もう6か月ですから、運動もしっかりしないといけませんし、社会化のための散歩も時間をかけないといけません。メリハリを付けてケージから出せば良いです。ダセダセの要求吠えも口閉じで教えないといけません。

そして叱っても褒めても、犬との関係次第で効果がまったく変わってきます。だから根本は関係作りに戻るのです。

ホームページ、本書、メール内容、全てご家族で共有してください。犬のしつけは全てつながっていますので断片的にとらえないようにしましょう。

では、頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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