犬のしつけがQ&Aで分かる!

散歩で引っ張り・車で出かけて帰った時だけ降車時怒る犬のしつけ

質問内容
前回初めてのメール相談をさせてもらってから1ヶ月経ちました。すぐに回答いただけて大変助かりました。
ありがとうございました。

さて、この1ヶ月での変化をお知らせしたいです。○月○日で生後10か月になります。

あお向け固めが日々何回もできるようになりました。しっぽがダラリと脱力するのがわかるようになり、前は仰向けにすると小刻みに震えていたのがなくなり、最初は5分はかかってたのに今では仰向けてすぐに脱力してるように感じます。

仰向け後には褒めてマッサージをしてやる時に、ヨコになったらすかさず「ごろん」と言ってるうちに「ごろん」の言葉だけでやや仰向けになれるようになりました。

今では結構「ごろん」が好きみたいで甘えるときは私の足の間に入り込んできてゴロンとします。

仰向け固めするときも気負わず、抱き上げてそのままひっくり返して仰向けにするのですが、最近では抱き上げただけで口を閉じ自分から首をそらせています。

リーダーウォークは、実行し始めた時よりうまくいかなくなって少し困っています。

落ち葉などが気になりすぐに私を引っ張る体勢になります。すかさず、反対方向へと変えるのですが、抵抗することなくすぐについてきて、歩き出すとまた引っ張ります。

又方向を変えるとまた同じことをするのでその場でクルクル方向転換をすることになって困ります。時々膝に飛びついてきます。

うまく私の横について歩けるときもあるのですが、これはどうしたものでしょうか?

散歩から帰宅した時に玄関で抱き上げて足を洗いに行くことはスムーズにできるようになりました。唸ることなく、「リード(はずす)」と言うと自分から身を浮かせて抱っこされます。

唸る場面も減りました。が、今困っているのは車で外出して帰宅したときの唸りです。

車から降ろそうとすると歯をむいて唸り声をあげて咬もうとします。

最初はしばらく様子を見てたのですが、近寄って触ろうとすると本気で唸って咬もうとするので革手袋をして、思い切って首輪をつかみもう一方の手で腹を抱えて唸りまくっている犬を急いでケージの所へ連れて入り放して無視していると疲れたのか寝てしまいました。

起きるといつもの犬に戻ってました。リードをつけておいとくと足に絡まって危険なのではずしました。

トリミングに預けた時も、家族と買い物に出かけた短時間でも、やはり帰宅時車から降ろそうとすると歯をむき出して唸ります。

ここは負けたらアカンと毅然と首輪をつかんで抱えておろしているのですが、何故唸るのかかわりません。

乗っていたいのか?家に入りたくないのか?

ちなみに出先(病院とかトリミング)で降ろす時は唸りません。

もう一つは食事時耳の汚れ回避にスヌード(やわらかい伸縮性の布です)をつけてたのですが、それをはずそうとすると唸るようになりました。

首にスポッとはまった時(首輪みたいに)も脱がそうとしたら唸ってできませんでした。それでしばらくつけたままボール遊びを繰り返した後、仰向け固めをしたときにはずすと何の抵抗もなくスルリと脱がせられました。

堀川さんの『本質の犬のしつけプログラム』を始める前はまともにできなかったブラッシングや耳掃除なども、今は不完全ながらもかなりさせてくれるようになっています。

過干渉は殆どしていません。(ガマンしています)
散歩はほぼ毎日30分くらいです。

ケージに長く居させることはなかなか難しいです。と言っても部屋中フリーにさせてはいません。ケージの前2mくらい、幅はケージの幅くらいのスペースです。

外出するときは、セコムが感知してしまうのでケージの前50cmくらいまで範囲を狭めて出かけます。夜間はケージinなので、朝は意識して、できるだけ長くケージに居させるようにしてはいます。

食事も家族の後に食べさせることを徹底しています。前は待たせるのがかわいそうと思いましたが、今は「主従関係の構築」と思うと普通にできるようになりました。

改善したり進歩した部分がかなりあると思うのですが、唸ることがまだあるということはまだまだ主従関係は戻ってないのでしょうか?

仰向け固めがかなりスムーズなので、唸る場面があるのが何でなのかわからずにいます。どしたら良いのでしょうか?

アドバイスをよろしくお願い致します。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

とても良く進歩されてきました。この調子でまた頑張って続けてください。

ただ、まだ不安定な時期が続きます。

成長期はまだまだ続きますのと、今までの関係が短期間で急にコロッと変わるわけでもありません。

犬からしてみたら、今までの自分の優位性が消えてガマンが多くなっていくわけですから、面白くないのは当然で、自然な反応をしています。


それと、今の症状としては、反発心というよりも好奇心の要素が強いです。

車から降りるときに、お出かけ先の場合は怒らず、お出かけが終わって帰る時に怒っていますね。そして、散歩でグイグイ引っ張ります。

ということは、社交的で好奇心が強いのです。

これはとても良いことですので、あとは主従関係を深めて、リーダーウォークやツケをしっかり練習し、成長と落ち着きを待ってあげれば良いのです。

こういうタイプの犬は、老犬になってもお散歩好きで歩いてくれますので、健康も維持しやすいです。

逆のタイプの犬は、新しい場所や初めて会う人、お散歩が嫌いで、歩かず止まって動かなくなってしまいます。

そのタイプの場合は、お庭や家の周辺から少しずつ慣れさせていかないといけません。

どちらにしても、成長と慣れと落ち着きを待ってあげないといけませんし、飼い主さんの言うことを聞きたくなるような主従関係を深めていかなければいけません。


さて、今回は順調に進んでおりますので、何もご心配なさらずこのまま続けていただければ大丈夫です。

まだまだ発展途上ですので、リーダーウォークも車からの降ろしも、毅然さと主導性を強化しながら続けていけばどんどん良くなりますし、弱めればまたダメになっていきます。

少なくとも1歳くらいまでは期待しすぎないほうが良いですし、時間的な目標は作らないほうが良いです。

まだまだ主従関係が完成するような時期ではありません。

「何歳までにこうなっていなけばいけない」と思ってしまうと、現実とのギャップができてしまった場合に精神的にとても苦しくなってしまいます。

それぞれ皆さん環境も違いますし、犬も飼い主さんも個性が違いますし、今までの関係も違いますので、ご自分の中で少しずつ進歩していけばそれで良いのです。

また、少し後退するときもありますが、それも自然なことでもあります。

犬だって自分の好きにしたいですし、人間のような、しかも日本人の大人のような高い知能やモラルもありません。

私から見たら、「犬も頑張っていて、こんなに知能の低い動物が、よく人間と一緒に暮らしているな~」とさえ思います。

テレビや映画や動画サイトを見ていると、ついつい犬を美化してしまうものです。

でも現実は違います。犬はやっぱり犬であり、限界もあります。

そうかと思えば、予想もしていなかった素晴らしい反応が見れたり・・と、嬉しい発見もあるものです。

『計画半分・発見半分』とよく言われますが、苦労も含めて楽しみながら犬を育てていきましょう。


さてリーダーウォークですが、その子の場合、おそらく家の中と外で反応が違うと思います。

まだ外に慣れていない興奮の要素が強いですので、天気の良い日はなるべく多くの時間を外でノンビリ過ごすようにしましょう。

きれいで安全な場所を見つけたら、飼い主さんはそこでノンビリ座って、その周辺をリードをつけた犬にウロウロさせて観察させると良いです。

飽きるくらい外で長く過ごせば良いのです。

枯葉や小石や土くらいなら少しは口に入れても良いですから、飽きるくらいに観察・学習させてしまえばいいのです。

いっぽうで、歩くときは厳しく主導してください。家の中で重点的にリーダーウォークをしましょう。今は外では少し大目に見てあげてください。

枯葉を何枚か家に持ち帰って、家のお部屋や廊下に点々と置いて家の中で練習すると、興奮の要素が外よりも少ないので練習しやすいです。


帰宅時の車からの降ろしですが、ペット用の移動用バッグを買っても良いですし、要らなくなったリュックサックでもエコバッグでも何でも良いので、車の中で犬をそこに入れてケージまで運ぶと良いです。

手で抱え上げるだけですと、犬も不安定な態勢は嫌ですから、余計に興奮をあおってしまいます。

バッグに入れれば安心感も出ますし、噛まれる要素も減りますので、やってみてください。もちろん毅然さと主導性の意識をしっかり犬に示すことも重要です。


それでは今日は以上です。またQ&Aも熟読していただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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