犬のしつけがQ&Aで分かる!

8か月の犬のしつけ・固く結ばれた飼い主さんとワンちゃんの関係を知りたい

質問内容
こんにちは。ご無沙汰しております。(生後8か月になった保護犬。大型犬のミックス)

今回は取り留めもなく、飼っているうちに不思議に思ったことが出てきたので、質問に一貫性がなく申し訳ないのですが、お答えいただけたら嬉しいです。宜しくお願いいたします。

~今までの経過~

今まで、その度に「どうしようか(困)」と思うことが何度もありましたが、時間が経てば状況がころころ変わり、なんとか8ヶ月も終わりころとなりました。

★ご指導いただきお陰様で、玄関から外の犬小屋への移行は思ったよりすんなりでした。

何日目かに、夜の散歩から帰った時に玄関に入るのを嫌がり、外の囲いに行きたがったので、そのまま外で夜を過ごし、夜泣きもなく今に至ります。ありがとうございました。

★散歩の範囲も、徐々に広がって、苦手なところも一呼吸置けば通れるようになりました。

★囲い内にある家の掃出し窓からお世話をしていたら、その窓に立ち上がってカリカリ呼ぶようになったので、その窓を使わないようにしたらおさまりました。

★外飼いを始めてから、一時期「ワン!」と吠えるようになりましたが、無視し続けたら鳴かなくなりました。(家の中から「シッ!」とやると畳み掛けるように吠えて逆効果でした。)

★夏休みに入り、子供が庭でラジオ体操をしている時、最初の一週間くらい吠えていましたが、無視していたら鳴かなくなりました。

★一番困ったのが、散歩中の飛びつき、ジーンズを噛んで引っ張ることでした。

一時期は私の左ふくらはぎは青あざだらけで、痛くて散歩が憂鬱になっていました。子供たちは怖がって長ズボンと長靴に履き替えて散歩に行っていました。

Q&Aの中の、「散歩中やリーダーウォークの時だけ飛びついて噛んでくる犬のしつけ」のワンちゃんと全く同じ状態でしたので、何度も読みながら頑張ってやり過ごしてきました。

犬には「シッ!」というのは逆効果で、余計にやり返してくるので、黙って止まって「スワレ」をする方法が興奮をリセットできるような気がしました。あとは、ひたすらスタスタ歩き続ける方法を取れば、慌ててついてくるような気がします。

我慢して続けていると最近はずいぶんおさまってきているように思います。

しかし、今でも散歩にいざ行きかけて忘れ物を取りに帰る、また、匂いを嗅ぎたいのをチョンと引っ張って邪魔をして歩き続けようとすると、後ろに回り、ふくらはぎに猫パンチをしてくることがありますが、青あざにはならない程度です(笑)

~最近~

★犬が生理になりました。

★病院の先生からは最初の生理が終わってから1ヶ月くらいで避妊手術と言われているのでその予定です。

~質問~

(すごく困ってはいないのですが、知りたいです)

◆生理の始まる少し前くらいから、オシッコがまだ終わってないのに焦って歩き始め、ポタポタとこぼしながら歩いていました。
キレが悪い?または、落ち着きのなさを心配していたのですが、生理と関係ありますか?

・・・というのも、生理が始まった途端、歩いたことのない道に自分から進むようになったのと、散歩中にオシッコを小分けするようになったので。


◆だいぶん落ち着いたとは言え・・・

散歩の前、私が囲いに入る時に「スワレ」という前からソワソワ興奮して座って待っています。囲いから出た瞬間の抱きつきもあります。

散歩中も、うんちの後と車道を急いで渡り切った後、達成感からか興奮してクルクル回り、飛びかかってきます。

しかし、40分から50分歩き(後半は落ち着くのか、または疲れからか、リードが張ることなくこちらに合わせて歩いています)、家に着いて囲いに入れた途端、急にツレナイ態度になり、呼びかけも無視するし、「スワレ」の命令も仕方なくノロノロとやったりやらなかったり・・・。

「イイコ」となでようとすると怯えたように逃げたりします。散歩前と後のギャップが面白いです。みんなそうなんでしょうか?

私は、あまりに忠犬なのは苦しいので、少し猫みたいにツンデレなのも気が楽で良いのですが、聞いてみたいです。私は都合の良い相手?(笑)

◆今は少し落ち着いたのですが、散歩中に飛びつきなどがひどかった時の話です。

犬の中で、飛びつく場所、ジーンズを噛み引っ張るところ、一度止まって踏ん張って歩かないところ・・・と場所が決まっていたように思います。みんなそんな感じでしょうか?

(散歩コース逆回りなどするうちに最近は落ち着いてきました。)


◆散歩中に「スワレ」と命令すると、私の左足に少しかかるよう(乗ってはないけど乗るように)に座り、左脚に軽くもたれかかるように座ります。これは良いでしょうか?

私はこの座り方で見上げられると、かわいくてたまりません。


◆テレビで見る、主に海外の飼い主とペットで、インタビューの間同じソファーに座り、飼い主は犬の体にずっと優しくタッチしているという映像を見かけます。

かといって主従関係が逆転しているようにはなく、固い信頼関係で結ばれているように見えます。

すごくいい雰囲気で、羨ましいと思って見ています。

今、可愛くて可愛くて、本当は撫でてやりたいのを我慢しています。

テレビの飼い主さんみたいに膝によりかかられて、話しかけたり、二人でぼーっとしてみたいと思うことがあります。実際、先ほどの話の「私に少しもたれ掛られて座って待っている」とき、幸せを感じてしまいます。

いつか私と犬の主従関係が確立されたとき、我慢せずに触れ合うことができるようになるのでしょうか?
それとも、一生このまま、できるだけ無駄なタッチを避ける関係のままでしょうか?

堀川さんのお話だと、一生主従関係を築き続けることが大事とのことで、上記のことがもしダメならば、少々さみしい気持ちもします。

テレビで見る固く結ばれた飼い主さんとワンちゃんの関係を知りたいです。

長々とごめんなさい。宜しくお願いいたします。


返答内容
この月齢は、しつけが一番難しい反抗期のピークからの後半戦になります。

それで今の状況でしたら、すごく良い方で、順調にきていますよ。

>時間が経てば状況がころころ変わり・・

↑まだまだ変わります。1歳半から2歳くらいで安定していきます。(良い状態で安定するか、悪い状態で定着するかはしつけ次第です)

やっと知能が高くなり、成犬としての本能が出そろってきたというところですので、ここから経験をたくさん積ませることで学んでいきます。飼い主さんとの関係も出来上がっていく過程になります。


>散歩中の飛びつき、ジーンズを噛んで引っ張ることでした・・

↑この月齢らしい、よくある行動です。

独立心が出てくるので、コントロールされることを嫌がります。知能が上がってくるので、どうすれば好き勝手できるのか色々試したり、ズル賢く学習するのです。

ここで精神的に負けないで、毅然と淡々とリーダーウォークを続けてください。

大型犬に近く、身体も丈夫な子ですので、女性の感覚からしたらかなり強く切り返しをしても良いです。


>おしっこがまだ終わってないのに焦って歩き始め、ポタポタとこぼしながら歩いていました・・
>キレが悪い?または、落ち着きのなさを心配していたのですが、生理と関係ありますか?・・

↑生理は関係あります。他には、月齢で権勢本能が強く出てきた影響、ホルモンバランスの変化が激しいことや夏の暑さで自律神経が乱れている、何か緊張興奮した要素があった・・・などです。

生理による性的アピールもそうですし、権勢本能の強い子は、メスでも足を上げて高い場所にマーキングしようとする子もいます。

そして、犬は夏の暑さに弱いです。夏バテもしますし、夏カゼも引きます。水を飲む量が多いことも加わり、オシッコをチビチビ漏らしやすいです。

(余談ですが、避妊手術されるようでしたら、手術前と手術後の注意点をQ&Aで見ておいてください)


>だいぶん落ち着いたとは言え・・
>散歩前と後のギャップが面白いです・・
>私は都合の良い相手?・・

↑まだまだまだまだ(笑)、期待できるような月齢ではありません。

人間で言えば、小学生の高学年から中学生といったところです。さらに、成犬になったとしても、人間の聖人君主のようにはなれません。期待し過ぎないことです。幻想も抱かないことです。

やっと成犬の本能がしっかり出てきて、知能が上がったところです。それでもまだ不安定です。

1歳くらいから本格的に意識して、1歳半から2歳くらいに掛けて主従関係が安定するように頑張りましょう。


>飛びつく場所、ジーンズを噛み引っ張るところ、一度止まって踏ん張って歩かないところ・・・と場所が決まっていたよう・・

↑人間の数倍・数十倍・数百倍の、視力・聴力・臭覚を持っていますので、人間には感じ取れないモノをたくさん感じています。

動植物や人、物、機械などなど、いろんな音・臭い・動きがあります。特に臭いに敏感です。

犬は食と安全に関わる記憶と感覚がとても鋭いですので、人間が分かってあげられない部分もあります。

避けて通れる場所なら、無理に通る必要もないですし、かといって犬に合わせて動いているとすぐに都合の良い方に利用します。主従関係も崩れやすくなります。

アレコレ言ったりかまわないで、しばらくはそこを通らないようにして、数週間後に知らんぷりして小走りで通ってみる・・・というふうにやってみると良いです。


>散歩中に「スワレ」と命令すると、私の左足に少しかかるよう(乗ってはないけど乗るように)に座り、左脚に軽くもたれかかるように座ります。これは良いでしょうか?・・

↑もしかしたら「ツケ」と少し混同して覚えたかもしれません。「くっつくことが良い」と覚えたかもしれませんね。

噛んだりマウンティングするわけでもありませんので、気にしないで褒めてあげてください。


>主に海外の飼い主とペットで、同じソファーに座り、飼い主は犬の体にずっと優しくタッチしている・・

↑私も、犬とコング遊びして疲れた後は、ピッタリ寄り添って寝転んで、マッタリ団らんしたりします。

主従関係がしっかりできた後は、全然OKです。しかし、根本意識を崩さないことです。

自分の意識にしっかり主体性を持ってそうしているのと、犬に合わせたり従属的な意識でそうしているのとでは、犬の感じ方がまったく逆になってきます。

特に大人の日本人は世界でもまれな感覚を持っていて、相手に合せることを善しとした教育、和の心、惻隠の情があります。

もちろん、私達日本人の大人からしてみれば、「優しくて良い人・素晴らしい人」と映るわけですが、犬の本能には「弱いヤツ」と映ることがあります。外国人からもそう映ることがあります。

だから、中国人・韓国人が日本人の言動を悪用して、「負けを認めた」「弱いヤツ」「もっと利用して搾取してやろう」となるのです。日本人の文化をそのまま表現しても、理解し合えないのです。(民族差別ではなく文化や感覚の違いです)

その誤解させないラインの見極めを、経験の中で学んでいかないといけません。その犬の素性にも影響されます。

ですので、実際には外国でも犬との主従関係が崩れて、激しく噛みつかれて手に負えなくなり、シェルターに捨てられる犬がたくさんいるのです。

私が団らんでやっているように、そういう関係が犬と暮らす喜びでもあるので、以前にメールをいただいた際に「できれば室内飼いで・・」とお願いしたのです。

しかし、ご家族の反対や健康問題など色んなご事情があって外飼いになりました。こうなると、同じようにはやってはいけないのです。やることによって犬のストレスが大きくなる可能性があるのです。

犬の立場になって考えてみましょう。

普段は外で一人ぼっち→でもなぜか急に家族がベタベタしてくる→そうかと思ったらまた外で一人ぼっち・・・

室内飼いの場合よりも、「ギャップが激しくなる」のです。このギャップがストレスなのです。人の気配にも過敏になります。興奮ストレスも強くなります。

ここを理解してあげないといけません。外飼いとお決めになられたら、そこまで計算して接してあげないといけないのです。

ちなみに、ソファーに犬を乗せていると、乗り降りでヘルニア・脱臼・骨折しやすいです。(胴長短足犬種でなくても)。子犬・老犬は特にリスクが高いです。老犬になって止めさせようとしても、犬にはなぜ急にダメになったのか理解できず、強いストレスになります。

それならば、最初からそういう習慣や基準値を作らないことです。

それでは今日は以上です。また頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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