犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで反抗期の無駄吠えと噛みつき

質問内容
・問題:無駄吠え、噛みつき
・愛犬の犬種:ポメラニアン7ヶ月のオス。ペットショップで私が一目惚れして買いました。家族は夫、私、長女(高校生)、長男(小学生高学年)

平日は家に誰もいないので、お留守番してます。

1、ゲージから出たそうに飛び跳ねて吠え出したらゲージから出して膝に乗ってくるので体を触ってあげます。そのうち本気で噛み付き出して暴れるのでゲージに戻します。

2、トイレが上手に出来た時にえらいねーと声をかけます。しつけは特にしていません。

3、オヤツはもうどーやっても泣き止まない時にあげてます。子供が学校に行く時に抱っこして行ってらっしゃいをします。

4、朝はウンチをしてると早めに吠えて教えてくれます。トイレを掃除してご飯を食べて しばらくするとみんないなくなるのでお留守番です。出かける時は吠えません。

だいたい早く帰った人が散歩に連れて行きます。帰ってご飯を食べて・吠えだすので、みんながご飯が終わってからゲージから出します。

家の中をぐるぐると歩きまわります。それから噛み付きだします。痛いと言っても噛みつきます。いいかげん痛いのでゲージにもどします。それでも吠える時はガムをあげてます。

5、散歩はだいたい30分くらい。走るのが好きなのでけっこうグイグイいきます。

6、ゲージは屋根のないゲージに左に布団?右にトイレがあり周りに少しオモチャがあります。


返答内容
ポメ君ですが、反抗期のど真ん中を突き進んでいます。

それでも、現状で済んでいますので素性は良い犬なのです。

反抗期特有のイライラと、今までの接し方の問題。この二つが重なって今の症状として出ています。

まず、この反抗期は、哺乳類が必ず通るべき道です。

ホルモンバランスの変化によるイライラもありますが、子供から大人へ移行する時の矛盾と葛藤の中でパニックになるのです。

これは10か月くらいまで続きます。しばらく不安定ですが、これも自然な症状ですので、そういう理解のもとで大きな気持ちで子犬の成長を待ってあげてください。

ただし、今までの接し方のままでは直りません。これからどんどん主従関係が崩れていきます。

知的群生哺乳類の子供は、幼子の時点では、生きるために親の言うことを聞きます。しかし、独立して実力を付けないと親の負担になって群れが自滅してしまいますので、そうならないように、子離れ、親離れの本能が働きます。

今まで子犬は、自分の世話をしてくれる飼い主さんに親代わりでなつきましたが、これからはリーダーに従う特性が出てきます。(この月齢ならもうだいぶ前から出ています)

これからは、ご家族全員がリーダーになって、ポメ君に認められる存在にならなければいけません。今までは逆の認識を犬に与えてしまっていましたので、犬は自分が気に入らない時は吠えたり噛んだりします。これは、もっと幼い時期の甘え鳴きや甘噛みとは違うものです。

権勢本能、自我、支配欲、独立心、相手を見抜く視点が鋭くなってきたのです。

今までの接し方のままでは、これから本当に手に負えなくなってしまいます。激しい噛み付きで誰かが大ケガすることになります。ポメラニアンのような小型犬で口が小さい犬でも、本気で噛んで首を振ったら、人の指を千切るくらいの能力はあります。

そうなる前に、軌道修正しなければいけません。

かと言って、結果を急いで無理に表面上調教しても意味がありません。むしろポメ君は矛盾やギャップで苦しんでさらに反発します。

皆さんの意識からくる自然な毅然さと主導性を、犬は成長して見抜けるようになってきたのです。

意識からくる自然な毅然さと主導性があれば、犬はそれを毎日見て感じ続けて、段々認めるようになってきます。逆にそれが無いと、犬は見抜いて完全に主従関係を誤解します。

現状は後者に近くなってしまっています。


さて、具体的な手法についてですが、今回の状況は、ほとんどの犬の飼い主さんが通るべき登竜門のような問題です。同じようなケースの解説は、Q&Aサイトに山ほど載せてありますので、必ずそれらを熟読されてください。

私のメールだけ見て完結してしまうと、そこだけを情報のつまみ食いになってしまって大変危険だからです。

今回は特に「6か月から1歳、無駄吠え、甘噛み、本気噛み、主従関係」のしつけカテゴリーの記事を熟読されてください。


ただその中で、一つだけ手法のポイントをお話しておきます。

ポメ君をケージから出す時は、飼い主さんがリードを付けて持っておく癖にしましょう。(関係作りが出来るまでで良いです)

そうやって団らんしたり遊んだりするだけでも自然と主従関係が示せますし、噛まれないように制御しやすいですし、吠えたり噛んだりした瞬間に「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引き上げて注意することが出来ます。

リードを付けて持って過ごすことに慣れてきたら、徐々にリーダーウォークに近づけていきましょう。仰向けができる状況なら仰向けもやっていただきたいですが、噛みつきが強い段階ならばリーダーウォークをメインにしてください。


そして、最初にお話したように、表面上のテクニックだけでは犬が見抜きます。矛盾でよけいに反発します。

まずは皆さんで本書とQ&Aサイトを熟読していただいて、意識改革をしていただきたいのです。

ジロジロ見つめて声掛け、猫なで声でナデナデ、オヤツに抱っこ・・・という接し方は、犬の本能には従属的に映って見えるのです。

もう下の子も、ちゃんと理解できる年頃です。かみ砕いて解説してあげてください。良い手本を見せてあげてください。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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