犬のしつけがQ&Aで分かる!

トイレを失敗する・要求吠えして落ち着きがない7か月の犬のしつけ

質問内容
お世話になります。我が家の犬の状況です。よろしくお願いします。

トイプードル7ヶ月雄。飼い始めて4ヶ月。毛色アプリコット。現在体格ちょっと大きくて体重5kg超え(多分)。ペットショップから購入時トイレトレーニングは済んでいた。

犬を飼うのが初めてです。とにかくトイプードルが欲しくて、かわいらしさに一目惚れで決めたワンちゃんでした。

家族構成と犬との時間:

主人50代 仕事から帰宅後10分位
私50代 出勤前と帰宅後から就寝までの合計60分位
じじ80代 気が向いたときの日中30分位
ばば80代 基本なし(犬が苦手)
娘20代 起床から出勤前までと帰宅後から就寝までの合計90分位

犬の居場所:二階の娘の部屋でケージの中(基本ずっとケージの中)

一日の流れ:

5:30頃起きて6:30位までハウスの中でじっとしてる
起床後はケージからハウスを出す
娘の出勤準備中はケージの中でジャンプしたりかまって欲しくしている
7:00~7:15頃ご飯(ドライフード)ケージ中で
ご飯終わり頃に私がかまいに行く
起きてからご飯までにウンチ1回
7:40頃娘出勤
8:00頃私出勤
8:00~18:00ひとりケージの中 

この間ケージ内は給水ボトルとトイレトレーと音の出るおもちゃを入れている。この間じじの気分しだいで犬をケージから出してお部屋で少し遊ばせる。

日中のおしっこウンチは、5ヶ月まではケージの中のトイレトレーに出来ていたが、6ヶ月頃から毎日トイレトレーでないケージの中にしている。これが悩みの一つ。

夕方18:00頃娘帰宅
娘帰宅後15~20分位散歩
散歩から帰宅後口周り手足を拭いてケージの中に入れる
私たちが1階でご飯
私たちのご飯の後19:00~19:30頃ご飯(ドライフード)ケージ中で
私たちのご飯の後片付け終了後遊び時間30分位
娘か私が犬を部屋に出して自由に走り回ったりおもちゃでじゃれ合ったりする
遊び終了後ケージに戻して寝る準備の時間までココのひとりの時間
21:30~22:00頃身体全体をウェットシートで拭いてケージの中にハウスを入れて寝る準備 
娘は23:00~24:00頃部屋に入るが目が覚めてもハウスから出ずそのまま寝る

犬が我が家に来てからずっと寝ている姿を見たことが無い。
幼犬は一日のほとんどを寝て過ごすと本に書いてあったがココは寝てるところを見せない。
気が休まらないのだろうか?

6ヶ月になった頃から要求吠えが激しくなった(遊んで欲しい構って欲しい)
しつけ本などから反抗期の頃だと思える行動が顕著。
最近は特に激しく騒ぐようになった。しばらく放置するとあきらめて静かになる。

①今までのスキンシップ・遊びは、娘や私の気が向いたときに撫でたり抱っこしたり、おもちゃを与えてただけ。

②今までの犬のしつけ方は、噛んだときにマズルをつかんで怖い声で「ダメ」と言ってた。ジャンプして飛びかっかて来るときは手をかざして頭を押さえるようにして怖い声で「ダメ」って言ってた。お利口なときは、めちゃくちゃ甘い声で「お利口さん」と言って撫で撫でして抱っこ。

③オヤツはお座りなどの練習のときにご褒美としてあげていた。抱っこ猫なで声で撫で撫では常にしていた。

④散歩は8月頃から始めたばかりで外のイロイロに気が引かれてまっすぐに歩けない。きちんと教えないから歩けないのだけど歩けないから散歩に行くのも億劫になって毎日は行ってない。これではダメだと思い最近は晴れている日は行くようにがんばっている。

写真はiPadの画像を写真撮ったのでイマイチです

これからの希望:

日中ひとりの時トイレトレーでおしっこウンチが出来るようにしたい。おしっこはまだしゃがんでします。足上げおしっこはまだしません。

少しもじっとしていないので落ち着きのある子になって欲しい。

○月になったら去勢手術を考えています。ただ、このまま落ち着き無い状態で手術後の療養が出来るか心配です。


返答内容
まず環境としては、改善しなければいけません。本書の4点セットにされてください。犬の安心と、トイレのしつけにも影響があります。

もっと落ち着けるように、巣穴(クレート型ハウス)があったほうが良いです。犬は暗くて狭い穴倉が好きです。またそれによって、寝床がハッキリしますので、排泄場所との区別がつきやすくなります。

本書の写真のように、今のゲージの柵を一面外して、そこにクレート型ハウスの出入り口を合体させてください。

そして、トイレトレーの位置をもう少しゲージの中央側に寄せると良いです。トイレが小さめでさらに端の方にあると、犬が乗りにくく、足場を確認するために回れなくなってしまいます。

それから、お写真を拝見しますと、ゲージの底に移動用の車輪が付いていますね。それが取り外せるようならば外した方が良いです。犬は「高い・滑る・ずれる・しなる」足場が嫌いだからです。

クレートハウスと合体させれば安定して、ずれる要素は減りますが、出来れば車輪も外してよりドッシリ安定させたほうが良いです。

トイレトレーそのものも、小さいので変えた方が良いかもしれませんが、男の子なのでこれから足をあげてオシッコする可能性もあるので、買い替えはもう少し待って、去勢手術後にどうなるか様子を見ましょう。

足上げオシッコするようならば、壁付でもっと大きなトイレトレーにしましょう。

そして、きちんとトイレのしつけをやり直しましょう。

Q&Aサイトでたくさん解説していますが、今日はポイントだけおさらいします。

まずは、どこでオシッコしても絶対に叱ったり「あ~あ」など言わないで、指示音の関連付けをしてください。犬のオシッコが始まったら「チチチチ」などの効果音を出してあげます。

そして、興奮刺激が利尿脱糞作用を高めますので、ゴハン前・ゴハン後・遊びで少し興奮を与えます。そうしたらすぐに犬をリードでゲージ内に誘導して、トイレを指差しながら音を出して排泄を促します。

もちろんトイレで出来たら指示音ジェスチャーと関連付けながら褒めます。促しても犬が排泄しない場合は、またゲージから出して少し遊んでまたゲージ内に入れて促し・・・これを繰り返してください。

良い癖・良い習慣を繰り返し体現させてあげないと、犬はなかなか理解できません。

そして、褒められて嬉しくなる関係、言うことを聞きたくなる関係作りが大前提です。これが無いから、何を教えても犬は聞きたいと思えないし褒められても嬉しくもないのです。

その関係作りが、普段の何気無い接し方なのです。

犬から要求吠えされるという現象が、それが正しくできていなかった証拠です。

主導性と毅然さを一貫して示し続けることを、常に意識されてください。誰か一人だけでは意味がありません。ご家族全員です。

また、「接すること」が悪いのではありません。「接し方」の問題になります。

ジロジロ見つめて猫なで声でナデナデ・・・甲高い声で大げさに褒める・・・というのは、犬の本能には従属的に映るのです。犬の興奮をあおってしまい、教えも入っていきません。

例えば、犬とちょっと触れたいと思われたら、オテでもスワレでも何でも良いので何か指示を出して行動させて、その結果を褒めてあげてください。

指示で出来なければ、こちらから型を作ってあげて、そこに指示音ジェスチャーを関連付けながら褒めてあげれば良いのです。

褒め方も、リーダーらしく静かに堂々と褒めてください。指示音ジェスチャーを関連付けながら、犬の名前も呼んであげながら、犬の肩付近をポンポンポンすると良いです。

また、団らんや遊びの時も、犬にリードを付けてそれを持っておくと良いです。(遊びは主導型のコング遊びにしましょう)

トイレへの誘導もすぐできますし、お散歩の練習にもなりますし、飛びつきの制御もできます。そして、犬の行動全体を自然と主導する形になりますので、主従関係作りに良いのです。

それと、犬が噛んだり吠えた時に「シ!」の注意音でリードをチョンと引き上げて教えられますし、リーダーウォークにすぐ移行することもできます。

また、ゲージ内の要求吠えの場合は、ハウス側に入れて扉を閉めて、毛布など厚手の布で目隠しするのも良いです。吠えが止んだら少し開けて様子見・・それでも吠えなかったらまた少し開けて様子見・・・というふうに徐々に適応させてください。


まずは以上のように、しばらく続けてみてください。

犬の7・8か月は、急に知能が高くなって成長が進む時期です。ですが、それまで子犬感覚で甘やかしがあるのと、権勢本能や自我も出てくるので、ズル賢さや問題行動だけが目立ってしまう時期です。

犬のしつけでは、5か月から10か月くらいまでが一番不安定で難しい時期です。将来を左右してしまう分岐点に今いますので、ご家族全員で学んでいただき、意識改革されてください。

今回のトイプードル君が素性の良い子だったので、現状で済んでいます。ちょっと難しい子だったならば、もっと早くに激しい噛みつきや吠えで手におえなくなっています。(犬のしつけを修正出来ないと今後そうなるかもしれません)

【その他】

>このまま落ち着き無い状態で手術後の療養が出来るか心配・・

↑これは大丈夫です。動物の本能として、傷を負った時は安静にするものです。それと、人間もそうですが「クラッシュシンドローム」といって、手術の後は自律神経のバランスが崩れたり体力が落ちるので、自然と大人しくなります。

また、オスの去勢は精巣を取るだけですので、メスの開腹手術に比べれば軽いです。

それとご注意ですが、動物病院で手術を受けてから、吠え・噛み・興奮・凶暴性などの問題が起こる犬がいます。これは、家族と別れて知らない場所で長時間過ごし、知らない人たちから体を触られたり痛い思いをさせられる嫌悪・恐怖体験が原因です。他の吠える犬や威嚇する猫と同じ部屋に居るのもストレスです。

ですので、手術の前に何度か動物病院に遊びに行くと良いです。場所やスタッフ・獣医さんに慣れておくと、ストレスは全然違います。遊んでもらえる楽しい場所、好きな人たち・・・という印象を植えつけておくと良いです。


>幼犬は一日のほとんどを寝て過ごすと本に書いてあった・・

↑これは生後間もない時点でのお話です。ただ、今も家族がいない時間帯は寝ていることが多いはずです。人間もそうですが、眠くなれば自然と眠りに落ちますので心配ありません。

「犬が落ち着きがない」と感じるのは、飼い主さんの接し方と環境が良くなったのも影響があります。

ですので、今日お話したことと、本書・Q&Aサイトを熟読していただいて、環境の改善と接し方の見直しをされてください。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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