犬のしつけがQ&Aで分かる!

年配の男性だけに噛み付く・留守番ができない犬のしつけ

質問内容犬のしつけのご相談内容:

6ヶ月を過ぎた頃から父に噛み付く様になりました。歩いている後ろへ回り、うなる事もなく急にお尻にガブリ(前からだと怖いので後ろから攻撃するようです。)

父が話すと吠える様にもなりました。父が座っている時と、一対一の時は何もしませんし、ビビリながらじゃれたりもします。

私、母がいると父に威嚇態勢に入ります。そんな事もありドッグスクールに通ったのですが・・。私の言うことは聞きますが、母は制御できません。しかし興奮していても母には噛み付きません。つい先日、散歩中ご年配男性のお尻に噛み付いてしまいました。

散歩中、それまでは側を通る場合は座らせ立ち去るのを待っていましたが、この時は道も広くて近づいてくるとは思わず油断していました。

大型犬の見た目で寄ってくる人が少ないのと、犬も自ら寄ってはいかないので、父以外にそんな行動に出るとは思ってもいませんでした。

もともと犬種の性なのか人見知りをし他人には寄って行きません。社会化のため沢山の人に触ってもらうよう心掛けましたが、うまくいかず人嫌いのままです。

その上臆病で、テレビの画面がかわるたびビクついたりしています。こうなると怖くてドッグランにもいけなくなり、散歩も人のいない時間をみていくようになりました。これからどのようにしたら良いでしょうか。

それともう一つ、ご相談です。

甘やかした性か誰か居ることが多い性かお留守番ができません。ゲージにいれていても姿が見えるときは鳴きませんが、入れてなくても姿が見えない時はずーっと鳴いています。

外出時はゲージに入れて行くのですが、帰ってきて見てビックリ。体中ベチャベチャです。ヨダレやら尿やら。ガムなど与えても食べません。もちろん外出時帰宅時は声はかけません。
 
ご相談はこの2件です。よろしくお願いいたします。

●年齢:1歳2日
●性別:雄(去勢済)

スキンシップは、犬が側に来たらなでる、声をかける(すぐ仰向けになる、ストーカーの様に常にに近くにいる。)

結んだタオル、市販のロープ、ボール等を投げてもって来させるのと引っ張り合い。(しかし、近くまで持っては来るが渡してはくれません)

6ヶ月までは独自で手と声でコマンド(オスワリ、フセ、マテ、オッケー)。犬を褒める時はヨシヨシでなでる、ポンポンと叩く(オヤツはなし)

犬を叱る時はダメ、コラと大きめの声で駆け寄り辞めたら褒める(叩いたことはありません)

6ヶ月~11ヶ月(週1回ペース)まではドッグスクールに通う。(犬を何頭か飼ってきましたが通うのは初めてでした)

ここでは出来たら大げさに褒めてご褒美にオヤツをあげる所でした。叱り方はスパイクチェーンで首にショックを与える方法です。

卒業までまだ何回か残ってましたが、私が大げさに褒められない(毎回注意される)、毛が痛んできたのでスパイクチェーンなしに散歩に行くと引っ張る、オヤツがないと言うことをきかなくなっているのに嫌になり辞退。

犬の散歩は平日は夕方30分~1時間30分。歩くだけまたは河川敷で自由運動。時間はバラバラ。休日は仕事が休みのため、早朝、夕方1時間30~2時間。歩くだけまたは自由運動。月1回はドッグラン。時間はバラバラ。

6ヶ月まで:
5:00 2Fゲージ出 1F室内でトイレ他フリー 6:00 1Fゲージ入 7:00ご飯
9:00出 フリー 12:00ゲージ入14:00ご飯 15:00ゲージ出 フリー 19:00ゲージ入
21:00ご飯 22:00ゲージ出 フリー 25:00 2Fゲージ入朝まで

現在はご飯が2回になりフリーが長くなっています。ゲージはバリケンネルウルトラです。

 

返答内容

今回は、1年もの長い習慣や関係もありますので、あせったり急がないで、少しずつ生活習慣や接し方を変えていきましょう。

激変すると犬はパニックになり、適応できません。

もともと、犬とお父様との間で何かあったように感じます。お父様に聞いても言わないかもしれませんが、叩いたり脅かしたりしたことが犬の成長期にあったかもしれません。(あくまで推測ですが、昔の年代の方はそういう面があります)

主従関係の崩れというよりは、年配の男性に対してトラウマを持っている印象を受けました。もともとは自分から仰向けになるくらいなので、頭も性格も良い犬なのです。ただ、少し敏感なので何か極端な経験をするとトラウマになってしまうのです。(犬は皆敏感ですが)。

本当に権勢本能が強い犬は、女性などのより弱い人を攻撃したり要求吠えします。誰の言うことも聞きません。

それと、スパイクチェーンなどはいわゆる「天罰方式」の部類に入りますが、意味も解らず強い嫌悪刺激が入ってくると、犬は神経過敏になるか、まったく鈍感になるかのどちらかなので、良くないのです。

そして大げさ褒めも良くないです。リーダーはそんな態度は取りません。もちろんしっかり褒めますが、大げさにはしゃいでは従属的に映るだけです。それは下位の犬が見せる行動です。

その犬のしつけ教室は止められて正解でした。


まずは、生活習慣と接し方の見直しです。

犬の放し飼いは良くありません。運動や遊びは、飼い主さんが主導して、メリハリを付けてやる時にめいっぱいやれば良いだけです。

放し飼いは、テリトリを守るべき神経も使います。

ただし、急に「閉じ込めっぱなし」はいけません。今までの習慣から劇的に変えないで、毎日毎日計画的に少しずつケージに入れる時間帯を増やしていけば良いのです。

毎日10分ずつ増やしていく・・というくらいで良いのです。優しいレベルから段階を作っていけば、徐々に自然に適応できます。

犬との遊びですが、引っ張りっこは良くありません。対面しての力比べですので、対抗意識が強くなるのと、動く人間の姿に過敏に反応するようになります。噛み癖・引っ張り癖も付きやすいです。

主導型のコング遊びにしてください。

スワレ・マテを指示でさせポンポン褒めて転がす・・指示で出来なければこちらから型を作って教えて褒めて転がす・・

コイで来させる・・来なければリードやヒモ付コングを引きながら誘導し、ポンポン褒める・・

ダセでコングを出させる・・指示で出さなければ、手で取り出し、もう片方の手の平に乗せて見せて、ダセの指示音でポンポン褒めて教える・・

犬に噛まれるのが怖ければ、作業用の革手袋をホームセンターで買ってください。500円くらいで買えます。

「何をどうすれば良いのか」を、シンプルに体現させて褒めて教えてください。何度も何度も反復で繰り返すから、犬の中で定着します。

一貫して主導されるから主従関係もできます。遊びの要素があるので楽しいです。運動にもなります。

ぜひ取り入れていただきたいですし、定着してきたら、お父様にも教えて見せて、犬と遊んでもらってください。楽しい時間を共有する機会が今まで無かったはずです。

直ぐには無理ですので、放し飼いを止めて、〇〇様がある程度やり続けて定着してきたら、そこにお父様を少しずつ参加させることです。

散歩もリーダーウォーク・・家の中でもリーダーウォークを行ってください。犬にリードを付けて持ってコング遊びをする中で、時々一緒に歩いてリーダーウォークになるように意識してください・・・

 

犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針