犬のしつけがQ&Aで分かる!

生後2か月の子犬の飼い方しつけ・接し方や留守番など

質問内容
犬種:ポメラニアン 年齢:2ヶ月 性別:メス

家族:30代男性  20代女性の二人家族。どちらも仕事をしていて、家を空ける時間がとても長いです。12~13時間は帰って来れない状況です。

ホームページを拝見させて頂き、過去に少なからず勉強していたことと違った角度で犬の躾をしている方だと思い、購入させて頂きました。

初めて犬を飼い始めました。家に来てまだ四日目です。ホームページを拝見させて頂き、現在はまだ僕たちが家にいる時も留守にする時もゲージに入れたままで何も要求にも答えないようにしています。

初日から続いた要求吠えや無駄吠えがなくなってきました。少しは家になれてきたのかな?っと思ってきました。ペットショップでは、「一週間は何もせずに過ごしてください」と言われていました。

やはりピッタリ一週間は何もしない方がいいのですか? また何をきっかけにゲージの外へ出していいのか判断に困っています。

アパートで飼っていて、少し狭いゲージなので後ろ足を舐めたりしてストレスを貯めてるのか?と思い、早く外へ出してあげたいと思っています。

留守が長いのと、近所の迷惑を考えて僕たちが留守の時に吠えていないか心配です。帰ってくると、トイレのシートをメチャクチャにかじりボロボロになっています。トイレもまだ覚えていないのでウンチもメチャクチャになっています。

最近は短時間の留守だと興奮はしますが吠えはしません。来たばかりなのでストレスは感じていると思います。

何か「これをしていたらまだうまく留守番できていない」等、見極める方法はありますか?

何から何まで初心者なのでこんな相談で申し訳ないのですが、返答をお待ち知っています。よろしくお願いします。


返答内容まず今回は、子犬のしつけの前に大事なお話があります。

生後2か月の子犬というのは、あまりにも幼すぎます。ペットショップは「留守番の長い初心者でも大丈夫です」と言いますが、それはあくまで「死なない程度に飼えます」ということです。商売ですので、上手い話しは出てきます。

この時期は、まだ離乳食を食べ始めたばかりの月齢で、消化器官が未発達なのです。ドライフードをふやかして最低でも一日3回以上に分けて食べさせるべきです。日中12時間の留守番は、この月齢の子犬には酷なのです。

もちろんかまい過ぎて甘やかしになるよりは良いのですが、犬は失敗を放置されるとそれが当たり前の習慣や癖になって、帰宅後や休日の少ない回数で教えても、理解できないのです。トイレにしても破壊にしても吠えにしても同じです。

今回は、子犬のしつけの結果が出るまで時間がかかることはご覚悟ください。

できれば、どちらかがお昼にいったん帰宅され、食事を与えトイレのしつけをする・・というのが理想です。ご無理ならせめて生後4か月くらいまでご実家に預ける・・という手もあるのですが、これも実は問題があって、自分が本当の子犬の飼い主さんでないと責任感がなく、学べず甘やかしたり気を使い過ぎてしまうことです。

犬は最初の数日間で、相手との関係の基盤をもう作ってしまいます。かまってしまうとそれが癖になり、「この人にはかまってもらって当然・・」と犬は判断し、要求吠えや噛みつきもエスカレートしていきます。

ただ、もう4日経っていますし、チアホヤのかまい方ではなく、スワレ・マテ・コイ・あお向けを教える時間を一日数回作ると良いです。決して、猫なで声でナデナデ・・などという接し方はしないでください。

最後のワクチン接種が終わるころ、お散歩デビューの準備をしましょう。数日かけて首輪とリードで遊んで慣れさせ、遊びの中で付けてみる・・付けてもすぐ散歩はせず、数日は付けてボール遊びでもしながら慣らします。

遊びながら人に付いて歩く練習をして、ある程度付けるようになったら外を歩きましょう。

>アパートで飼っていて少し狭いゲージなので後ろ足を舐めたりしてストレスを貯めてるのか?と思い早く外へ出してあげたい・・

↑犬も人間の子供も、要求は際限がなくなっていきます。犬の要求には応じない、感情で行動しない・・常に犬のしつけを考えた毅然さと主導性を忘れないように意識していきましょう。その意識も段々身についていきます。

特に、犬に留守番を長くさせている飼い主さんほど、この罪悪感が強くなり、出勤・帰宅前後や休日にかまい過ぎてしまいます。しかし、犬にとってみれば、その前後は孤独な留守番なわけですから、かまわれると留守番時との「ギャップ」が大きくなるのです。このギャップがストレスです。

>トイレのシートをメチャクチャにかじりボロボロ・・ウンチもメチャクチャ・・

↑今の月齢の子犬はこれが普通です。破壊癖は捕食動物の本能でもあります。まずは、留守番が長く監視が難しいので、トイレはメッシュカバー付にしましょう。子犬がシートの破片を飲み込むと、お腹の中で吸水して膨張し危険です。

そして、お休みの日は横目でジックリ監視して、本書の要領で条件を作ってトイレのしつけを根気よく続けてください。犬のしつけや教えは現行犯でないと意味がありません。それとトイレのしつけだけは唯一叱ってはいけません。

>何か「これをしていたらまだうまく留守番できていない」等、見極める方法はありますか?・・

↑この月齢では、期待してはいけません。運動も遊びもイタズラも、成長に必要な行動の一部なのです。まずは、子犬が言う事を聞きたくなる関係作り・・主導型の遊びと運動・・それと噛んだり壊しても良い骨型皮ガムを常備してあげましょう。

人間もそうですが、捕食性のある動物にとっては破壊癖は必要な本能なのです。はけ口は作ってあげないといけません。

とにかく、数か月は何も期待してはいけない、小さな猛獣状態が続きます。しかし社会化のための最も重要な時期でもありますので、結果は出ない・・でもやり続けないといけない・・という一番難しく大切な時期です。

まずしばらくは、子犬の健康面が一番なのと、かまいすぎないこと。そして、主導型のボール遊びを通して、スワレ・マテ・コイ・あお向けの基本を教える。そんなところで十分です。

3か月くらい(ワクチン接種が終わったら)になったら、首輪とリードに慣れさせてから一緒に歩く練習・・そこから少しずつリーダーウォーク・・と進めていきましょう。

また、これから吠えや甘噛みが出てきます。放置しないで、一貫して口閉じと指示音の関連付けで毅然と淡々と教えていきましょう。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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