犬のしつけがQ&Aで分かる!

2ヶ月の子犬の要求吠えのしつけ

質問内容
堀川さん、はじめまして。今回はゴールデンレトリバー2ヶ月の要求吠えのことで相談させてください。

生後2カ月の男の子、ブリーダーさんから購入。兄弟の中で一番おとなしいと言われました。我が家に迎えて、1週間が過ぎた所です。

私がずっと室内でゴールデンを飼いたくて、家を設計するときも室内飼いできるような工夫をしました。いくつかブリーダーをみた結果、一番気に入ったブリーダーに一昨年予約→予約待ちが沢山いたことと、出産があまり続かないため、2年近く待ち、やっと順番が回ってきました。

家族は夫と私30代、小学生の男の子二人。二世帯同居で一階に祖父母60代がいます。今は夏休みなので、1日中2階リビングに息子達や私がいます。来週からは学校が始まるので、日中は2階には誰もいない状態になります。 

子犬がいるのは、2階リビングに続いている収納スペースの部屋のような部分(二畳半くらいのスペース)の中を半分に区切りケージ代わりとし、その中にバリケンとトイレを置いています。

①子犬が来てから1日2日は、寂しいだろうと、こまめに子犬の部屋を覗いたり声をかけたり、ケージの中に入っていました。

3日目くらいに、犬を迎えて1週間は放っておけと見つけたので、それからは極力かまわないようにしましたが、息子たちもいるので、どうしてもかまってしまっています。

一昨日から20分くらいずつ、ケージを開けてリビングを自由にさせています。1日に三回くらいです。紐やボールではまだ遊びません。まだあまり興味がないようです。自由にフラフラして、少し歩いてはベタっと横になります。

②おいでと呼んだときに来たら、いいこいいこ、と誉めたり、ゴローンの声で仰向けにして体をなでたりしています。

特に要求吠えがあるのは、朝起きてから子犬のところに行くまでの間と、子犬のご飯の用意をしている間です。キャンキャン吠え続けている間は、知らんぷりしています。鳴かなくなってから、ケージに近づいたり、ご飯を持っていきます。

ケージの中で鳴いているときの叱るタイミングが分からず、叱ってはいません。大人しくなってから、すぐに誉めるといいと書いてありますが、知らんぷりしてるので、どのタイミングで近づき誉めればいいのか分かりません。とりあえず、静かになってからダイスケに近づくようにしています。

③オヤツはあげていません。抱っこは何回か、ナデナデはケージに近づくといつも。声かけもまめに、していました。

④散歩はまだです。

⑤一日の流れ
6時前に家族起床
すぐに子犬のところにいかず、子犬が静かになってから、ケージへ。息子が少し遊ぶ。
7時前に子犬のご飯
午前中、何回か息子や私が子犬のケージへ。
午後1時頃  子犬のご飯
午後も何回か子犬に近づき遊ぶ
午後7時頃   子犬のご飯
午後9時頃   私と息子達が寝室へ移動し就寝
子犬はケージの中で寝ます。

要求吠えがこれからもっとひどくなると困るので、早めに対応したいと思いメールしました。よろしくお願いいたします。


返答内容
今回の子は、穏やかな表情をしていて、頭の良い目をしていますね。

足も太くて、将来は大きく丈夫な良い犬に育つでしょう。

毛色と艶からしても、かなり血統は良いでしょうね。

ただし、それもこれからの育て方・しつけ方しだいで全然違ってきますので、気を抜かないで頑張っていきましょう。

さて、今回の子犬はブリーダー直下で来ましたので、親兄弟と急に離されて、まだ生後2カ月ですし、甘え鳴きや呼び吠えもごく自然なことです。

良いブリーダーさんは、譲渡する前にクレートトレーニングをしてくれる所もありますが、なかなかそこまでしてくれる所は珍しく、今回もそこまで出来なかったと思います。

ごく自然な反応ではあるのですが、人間の一般家庭で暮らす上では、留守番も必要ですので、少しずつ環境には適応してもらわないといけません。

そして、飼い主さんご家族の接し方の問題もありましたので、それも影響しています。

犬は最初の接触で相手との基準値を作ってしまいますので、「最初が肝心!」で、気をつけなければいけません。そして、環境の変化でとても強い緊張興奮を抱えていますので、触ったりケージから出して、その興奮ストレスをあおってはいけないのです。

1週間から10日間は、触ったりジロジロ見たり出したりせず、安静にそっとしておかないといけません。

さて、本題の要求吠えですが、まだ幼すぎますので急にはゼロにはできませんが、やるべき事はしっかりやっていきましょう。

おそらくですが、本サービスをご購入いただいたタイミングとメールの内容からしまして、まだ「布掛け目隠し」をされておられないと思います。

まだ知能が低すぎますので、接触系の教え方は誤解を招きやすいです。「吠えればかまってもらえる」と誤解したり、厳しすぎれば防衛本能を刺激してしまいます。

今は非接触系の「布掛け目隠し」が良いです。

犬をクレートハウスに入れて扉を閉めて、全体に毛布などの厚手の布を掛けて、真っ暗な穴倉にしてください。(夏は要エアコン)

暗くて狭い穴倉が、巣穴感覚で犬には落ち着けます。また、視界だけでなく臭いや音による興奮刺激も、多少和らげられます。

静かにできたら少しだけ開けて様子を見る・・・また静かにできたらもう少し開ける・・・。というふうに少しずつ慣らしていきます。

さて、ポイントはお話しましたが、必ずQ&Aサイトで関連記事を熟読されてください。

Q&Aサイトの検索で、「布掛け 目隠し」で検索し、最低10記事は見てください。

そして、それだけなくQ&Aサイト全体を熟読されてください。情報のつまみ食いが一番危険ですので、根本からしっかり学んで身に付けていただきたいのです。


さて要求吠えですが、あとは、月齢によって教え方も選択肢が広がっていきます。

知能が上がってくると、反抗期もありますが理解力も上がりますので、厳しく仰向けされて理解できたり、4か月過ぎればリーダーウォークもできます。

要求されない主従関係が大前提ですので、表面的な対処法だけでなく、根本の関係作りに注力されてください。

ということで、犬をジロジロ見つめたり、猫なで声でナデナデ、オヤツに抱っこでは、そういう関係は作れません。

>いいこいいこ、と誉めたり、ゴローンの声で仰向けにして体をなでたり・・

↑このへんの褒め方もご注意です。猫なで声でナデナデではなく、リーダーらしく堂々と褒めます。

指示音ジェスチャーを関連付けながら、ポンポンポンしてあげると良いです。

それから、

>おいでと呼んだときに・・

↑「オイデ、オテ、オスワリ」ですと、長いし語頭の「オ」が重なってしまいます。犬は音で反応していますので、もう「オ」で動き始めます。

それが同じだと混乱しますので、「コイ、オテ、スワレ」にすると良いです。

子犬が呼ばれて来たら(来る途中も)、必ずコイの音と自分の足もとを指差すジェスチャーを関連付けながら、ポンポン褒めてください。

褒める時は、犬の名前も呼ぶと良いです。叱る時は、絶対に名前は呼ばないことです。

【その他】

・お写真拝見しまして、まだその月齢ではケージ内が広すぎます。

遊びの時間はそれで良いですが、普段はその半分にしてください。テリトリーが広いほど犬は落ち着かなくなります。成犬では権勢本能を刺激します。

・犬が来れる場所には、滑り止めマットを敷いてください。

特に子犬の成長期は、脱臼・骨折・関節形成不全などのリスクが上がります。

日本ではゴールデンは最近人気が落ちてきて、乱繁殖はないのであまり心配はないのですが、もともと股関節形成不全が多かった犬種ですので、特に気を付けましょう。

お写真のキッチンダイニングにも全面マットを敷くか、滑る場所には犬を入れないようにしましょう。

それでは今日は以上です。これから頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
堀川さん、早速のお返事をありがとうございました。

ケージのスペースを狭くして、リビングにもマットを敷きたいと思います。

1週間から10日は安静に、とのことですが、ケージからリビングに出して遊ぶのはまだ止めたほうがいいとのことですか?

少しならいいなら、どのくらいならいいですか?

バリケンを布で覆うことも早速やります。具体例も読んでみました。

トイレのためにバリケンから外に出すのはどのくらいの間隔(何時間おき)ですか?

夜中もバリケンに閉じ込めるとなると、オシッコが心配ですが、夜中に途中で出してトイレをさせたほうがいいですか?

夜10時から朝6時までなら閉じ込めっぱなしでいいですか?

お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。


返答内容
>トイレのためにバリケンから外に出すのはどのくらいの間隔(何時間おき)ですか?・・
>夜10時から朝6時までなら閉じ込めっぱなしでいいですか?・・

↑「布掛け」は、吠えた時だけです。静かになったら少し開けて様子見・・また静かにできたらもう少し開けて、最後は完全に開けます。

吠えていない普段は、ケージ内でトイレも水飲みも自由にできるようにします。


>ケージからリビングに出して遊ぶのはまだ止めたほうがいいとのことですか?・・

↑もう出す習慣が定着していますので、止めないで良いです。ペースもそのままで良いです。

ただし、接し方の意識は変えてください。そろそろ子供たちも話せば分かる年頃です。

周囲の大人が一貫して良い手本を見せれば、そのまま子供はマネして吸収していきます。

3か月近くなってきたら、首輪とリードに徐々に慣れさせていき、遊びや団らんの時は犬にリードを付けて飼い主さんが持っておく癖にすると良いです。

主導性も示せますし、お散歩デビューの練習にもなります。

その辺もQ&Aにたくさん載せてあります。子犬のカテゴリーと遊びのカテゴリをご覧ください。

それでは、頑張って続けていきましょう(^_^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針