犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬がクンクンの要求鳴きをする場合のしつけ方

質問内容
初めまして。堀川様のしつけ本を愛読させていただき、まだ1週間ですが、初めてのことばかりで、かなりストレス、不安を抱えています。熟読してからと思っておりましたが、根負けしそうな気がしてならないので、メールさせていただきました。

犬種:ミニチュアダックスフントのロング。雄2か月。
家に迎えた日:2週間前
飼い始めた動機:長女が留学先で友人の愛犬を引き取り、飼い始めた。年に1回、遊びに行く度に娘と愛犬の姿を見て、長い間(5年程)飼いたいと思っていた。が、平日はフルタイムで働き、家を10時間空けているので、飼う自信がなかった。散歩も毎日できるかどうか不安だった。

長女に続き、次男、主人、長男が学校、会社の理由で遠方に住み始め、いよいよ私が一人になることとなった。ペットショップの方の話では、平日長時間留守番ができるように、人間の生活リズムに合わせた飼い方ができるし、実際に、そういう方はたくさんいると聞き、飼うことを決心。

同居の家族:現在はなし。3か月後に長男が一旦戻る。彼が一番飼いたがっていた。次男と主人は1,2か月に1、2日一時帰宅あり。

[平日1日のスケジュール]
6:15 私の起床、朝ごはん準備(冷ますのに時間がかかる)
6:30 リビング解放、遊びは少しだけ 
6:50 朝ごはん →ウンチを済ませたら、リビング解放
8:00 私の出勤
18:30 私の帰宅、夕食準備
18:45 リビング解放、遊び
19:10 ごはん →ウンチを済ませたら、リビング解放、遊び
20:30 私の夕食、テレビ等
23:00 消灯

[スキンシップ・遊び・しつけ]

迎えた日、翌日は、朝、昼、晩と5分程の抱っこ、ナデナデ。日中時々、目が合う。お休みなさいとおはようの挨拶をした。

3日目、偶然、堀川先生のサイトに出会い、主従関係のことを知る。抱っこしているとき、私の腕に顎をのせていたので、すぐさま抱っこをやめる。仰向け固めを始める。

その日から、30分程、朝、晩の2回、リビングルームに解放。この時の自分の態勢をどのようにしたらいいのかわからず、立ったまま、おしっこする様子を見守る。トイレは何度も失敗だが、これに関しては、まだまだ時間が必要を思っている。

私の足にまとわりつくので、足で仰向けにさせる。すばやく起き上がる。時々、勢いよすぎて1回転するほど。私にまとわりついてくるとき、時々、私の足に顎をのせてリラックスする。まだ、私がリーダーと思っていないのでしょうか。すぐさま、足で仰向け。しゃがんだり、立ったりが少ししんどいので足で仰向けしている。

ジャンプで飛びついたときはNo!  Noは理解できている様子。カーテンを噛んだ時にNo!と言ったら、噛まなくなった。まとわりついてくるので、首輪なしでリーダーウォークのように、私の後をついてこさせる。立ち止まり、Sit!歩いて立ち止まり。の繰り返しをしている。

伏せた時に、伏せを教えようと、ライ、ライと言いながら、背中を撫でていたら、仰向けになるので、マッサージすると尻尾をダラリ。何回も仰向けになるので、何度もマッサージ、声がけする。

今日から、紐付きコングを始める。かなり興奮して噛みついてくる。

ハウスを覚えてもらおうと、遊びの最中に何度もハウスの呼びかけをしている。2,30分経った頃を見図り、自らハウスへ入った時に、扉を閉める。

食事はふやかしご飯を2回。SitもStayも聞かず(まだできていないが、とりあえず言ってみる)、ガツガツしている。かなりの早食い。無くなってもお皿をぺろぺろなめる。

ケージの中ではトイレの失敗がないので、ウンチをするまでは出さないようにするが、要求鳴きしている。私の姿が見えなければ、少し経てばおさまる。なので、私がクンクンの声に我慢しきれず、リビングにいられない。。。

★今日も日曜日だが、パソコンを離れた部屋に持ち込んで、ひっそりしている。思い余って、数日前から薄い肌掛け布団をケージにかけてみると、すぐにおとなしくなったので、ゆっくりしたい夜は毎日布団をかけ、消灯前に布団を取っている。

食前、食後にリビング解放にしたのには理由がある。帰宅してごはんをふやかすのに時間がかかるので、クンクンに堪えられない。

ウンチをした後、片づけるのに、ケージの扉を開けると、飛び出してくる。それを抑えようとするとキャンキャン鳴く。そのようなことから、昨晩、ケージの天井を外してみた。これならば、鳴いたときに口も押えられるし、ウンチも取り除ける、と思って。ところが、今朝5時からクンクンすすり泣きはじめた。私はトイレに行きたくなり、どうしても姿を見せないと
行けないので、知らん顔して、トイレへ。そして、寝室へ戻る。

これまで、リビングから寝室へ行っても、鳴かなかったのに、(寝室からは外出できないとわかっているような気がする)すすり鳴きはおさまらず、ケージに布団をかけてしまいました。すぐに鳴きはおさまりました。急に天井がなくなって不安だったのでしょうか。

クンクンの要求にどこまで耐えればいいのでしょうか?布団をかぶせておとなしくさせても、食事がのどに通りません。なにより、リビングに居ること自体が恐怖です。布団をかぶせることはいいことでしょうか? 布団は、薄手なので真っ暗にはなりません。

★今、リビングからクンクン声がしたので、思い切って、パソコンを持ってリビングへ行き、犬が見える位置で作業していると、おとなしくなりました。立ち上がるとクンクンしますが戻るとおとなしくなります。離れた部屋にいても、わかるのでしょうか。トイレにも行かずにひっそりしていたのに。

ただ、意識が犬にばかり向いて、立ち上がる時はドキドキです。物音には反応しないのに、私の動作にすぐ反応して目覚める。でも、私の姿を見せてあげた方がいいような気がしてきました。

クンクンの要求鳴きは、口を塞いで教えるのはよくなかったでしょうか。あまりにもたくさんのメールを読ませていただいたので逆にわからなくなってしまいました。

また、ケージに戻ってからのクンクン鳴きは、まだ遊び足りないのでしょうか。時々、キャンキャンと鳴いてくるので、耳から離れなくなっています。家に1日いると、気になって仕方がないので、今日はいつも通り、スイミングに行ってきました。外に出るとほっとして、家に帰ると緊張して。

ケージの様子を写真で添付します。ケージの右がダイニングのベンチ。左がリビング。一人の食事はリビングのケージから1メートル離れた丸テーブルでラグに座って、テレビを見て食べているので、犬に見られないようにケージとの間に段ボールを立て掛けています。それでも、食事が喉を通らないのです。

リーダーが先に食べるのが理想のようですが、犬がガツガツ食べる姿を見ると、先に食べたら吠えられそうで、今はできません。もう少し、成長したらできればと思っています。

ケージの天井はケージを同じような材質、形状でしたが、すぐに開閉ができないので、今日から段ボールを載せています。その上に載せているのが、紐を取り付けたコング。

今日の遊び後は、ハウスに入ったところで、コングで遊び、そのままコングを与えていたら、紐を噛んで遊んでいたので鳴きません。ただ、その噛み方が異様な顔つきに見えてなりません。大丈夫でしょうか。今日は、Sitをした後の褒めもポンポンとお尻を叩くだけにしました。

以上、初回から長々と書いて申し訳ありません。まだまだ私の忍耐が足りないような気がしてなりませんが、できれば、私の対応の良い点、悪い点を教えてください。


返答内容
まず、絶対に持っておかなければいけない意識設定からお話いたします。

犬のしつけは、何かの試験ではありません。「これが出来たら合格」というものではなく、犬というそれぞれ個性を持った相手がいて、その相手と関係を作っていくものです。

ただでさえ、そういった難しい時間のかかることなのですが、さらに今回は、まだ幼すぎる子犬が相手だということです。

もちろんこれから対処法もお話いたしますが、「劇的に結果が出る時期ではない」ということは、もう受け入れなければいけません。5か月くらいまではあまりにも知能が低すぎますし、5か月くらいになれば今度は反抗期、7か月くらいには異常なズル賢さ・・・

1歳くらいまでは、本当に変化が激しくて難しい時期なんです。

そういう理解が無いと、これからもずっとイライラしっぱなしで、すべてがマイナスになってしまいます。まずは子犬の現実を理解してあげてください。子供さん三人も育てられたわけですので、絶対に大丈夫です(^_^)何も心配することはありません。


さてでは個別に見ていきます。


まず、現状になった原因ですが、子犬が幼すぎることプラス、最初の接し方が間違っておられました。

>迎えた日、翌日は、朝、昼、晩と5分程の抱っこ、ナデナデ。日中時々、目が合う。お休みなさいとおはようの挨拶をした・・

↑犬は新しい環境にきて、強い興奮と緊張を持っています。そこでチヤホヤされることでストレスがあおられてパニックになります。過敏症にもなります。

そして、犬は最初の接触で相手との基準値を作ってしまうので、それが癖になり当たり前になり、それが実行されない時はイライラ要求することになります。

そしてそれを続けることで、主従関係の誤解が深まっていき、成長期の後半にはいよいよ犬の中で確信になってしまうのです。

今回は、そうなる前に気付いていただいたので良かったですが、最初の基準値を修正していくのは容易ではありませんし、子犬の幼さも理解してあげないといけません。


>ペットショップの方の話では、平日長時間留守番ができるように、人間の生活リズムに合わせた飼い方ができるし、実際に、そういう方はたくさんいる・・

↑ショックを受けないように聞いてください。それと、もう済んだことですのであまり深刻にはとらえないでいただきたいですが、やっていただきたいことはありますのでお話いたします。

まず、ショップ側がそう言うのは、もちろん、子犬を売りたいためにそう言っているわけであって、子犬の健康やしつけの面で問題が無いという意味ではありません。「死なない程度に飼える」という意味です。

特に、生後二か月から四か月くらいというのは、あまりにも体がまだぜい弱すぎて、細かくコントロールしてあげないといけません。血糖値のバランスが崩れやすくエサの時間の間隔が空くと低血糖になりやすいです。消化器官が未発達なので、一度に多くの量の消化も負担になってしまいます。

最低でも1日3回以上に分けて食べさせないといけませんし、トイレも頻繁に変えてキレイにして、悪い癖を付けないようにするべきです。本来は、この月齢の子犬に「家を10時間空けて」というのは厳しいです。

もし可能であれば、お昼にいったん帰宅してエサとトイレの世話をしてあげてください。ご無理ならば、夕方帰宅直後に1回与えて、また夜遅めにもう一回食べさせて、なるべく分散させることです。

最低でも4か月(出来れば6か月)までは、そうさせないといけません。歯が生え変わるころ(6か月くらい)になれば、それに伴って消化器官もしっかりして血糖値のコントロールも安定してきます。

これから夏に向かいますが、エアコンも付けっぱなしで30度以内におさまるようにしてください。日本の蒸し暑い夏は、冬よりも危険です。


>仰向け固めを始める・・
>仰向けになるので、マッサージすると尻尾をダラリ・・
>何回も仰向けになるので、何度もマッサージ、声がけする・・

↑仰向けは続けてください。注意点は、まだ理解力が乏しすぎるので、指示だけで結果を得ようとしないことです。意味が理解できて浸透するまでは時間がまだまだかかります。

今は、こちらから型を作ってあげて、必ず指示音ジェスチャーを関連付けながら褒めることです。意味のない声掛けではなく、指示音ジェスチャーを関連付けながら褒めることです。猫なで声で従属的にしないで、リーダーらしく堂々と静かに褒めることです。


>まだ、私がリーダーと思っていないのでしょうか・・

↑今の月齢で確立することはありません。まだまだ先のお話です。しかし、飼い主さんご自身はそういう自覚を持ち続けて、犬に示し続けなければいけません。逆の態度で接し続けると、どんどん犬は誤解していきます。

結果は求めず、でも続けなければいけない、というガマンの時期がしばらく続きます。5か月くらいからようやく少しずつ理解していきます。でも同時に、反抗期も始まるので期待はしないでください。お話したように1歳くらいまでは変化が激しいです。


>自らハウスへ入った時に、扉を閉める・・

↑これで終わりにしないことです。入ったら指示音ジェスチャーで褒めて、またコイで出して遊んであげてください。あるいは、ケージの中でも遊んであげてください。入る前にケージの中にコングを転がしてあげることで、入るまでの時間も短くなります。

そうすることで、「ハウス=遊び終わり」という嫌なイメージが付かないのです。入ったら褒めてもらえるし、遊べるし、また出してもらえる・・・ということもちゃんと犬は理解します。

何度か出入りを繰り返して遊んであげて、そうしたら最後は知らんぷりして扉を閉めて、さりげなく去ってください。


>SitもStayも聞かずまだできていないが、とりあえず言ってみる・・

↑言うだけは止めてください。意味が無いどころか、お互いにイライラしてストレスになります。まだ意味がまったく理解できていない・定着していない段階では、絶対に指示だけで結果を得ようとしてはいけません。

必ず、こちらから良い型を作ってあげて、そこに指示音ジェスチャーで褒めてあげてください。結果は一切期待してはいけない時期です。

今は求める時期ではなく、「与える時期」(教える時期)です。

これを絶対に忘れないでください。少なくとも4・5か月くらいまでは、何も期待してはいけません。今の月齢は、単なる小さな猛獣です。これが現実で、子犬の限界なのです。

今は健康第一で、遊んであげること。良い型を作ってあげて、教えることです。


>かなりの早食い。無くなってもお皿をぺろぺろなめる・・

↑これが犬の普通です。良い事です。


>布団をケージにかけてみると、すぐにおとなしくなった・・

↑これが正解です。4か月くらいになれば、現行犯で厳しくリーダーウォークをしたり、仰向けで主従関係を示して犬に意識させていくことで要求吠えは消えていきますが、今の月齢ではまだ幼すぎて理解できません。

ここでやるべきは、ケージ(ハウス)への布掛けで正解です。「シ!」の注意音を出しながら仰向けも良いですが、厳しい態度で一貫できないと「吠えればかまってもらえる」と学習してしまうのが難点です。

また、あまりにも体罰的に厳しくやりすぎてしまうと、知能が低すぎるので防衛本能を刺激するだけになってしまいます。

今の段階でしたら、布掛けが良いです。毛布など光を通さない厚手の布が良いです。段ボールでも良いです。

本来の犬の巣穴は、暗くて狭い穴倉です。そういう場所では、犬は本能的に落ち着けます。

生後3か月過ぎたら、首輪やボディハーネス・リードが付けられますので、ご自分の腰にリードを一周縛って、そこに犬を付ければ良いです。その状態でエサを準備して、もしそこで犬が吠えたら、注意音でリードをチョンと引き上げて教えます。

3か月までは布掛けもしくは、注意音と仰向け(あるいは口閉じ)で対応してください。

ですので、夜寝る時にも掛けて、朝起きるべき時間に外しましょう。

成長にともなって、落ち着きが出てきたら掛けないで寝てみても良いです。日中に要求しなくなったらテストしてみてください。

夜に電気の灯りを消しても意味はありません。犬は暗視力が高いですので、人間には真っ暗でも犬には普通に見えています。毛布や段ボールで視界を遮断することです。犬の本能には、巣穴的で落ち着けるのです。そして、わざわざ吠えて外敵に自分の巣穴の場所を知らせるような愚かなことは本能的に避けるのです。

(チヤホヤの習慣が深くなったご家庭では布掛けが効かない場合もあります)


>立ち上がるとクンクンしますが戻るとおとなしくなります・・
>離れた部屋にいても、わかるのでしょうか・・

↑視力以外にも、聴力は人間の5倍以上、臭覚は数十倍から数百倍以上です。犬は臭いでも物の動きが理解できます。


>ただ、その噛み方が異様な顔つきに見えてなりません。大丈夫でしょうか・・

↑犬の遊びは本来激しいものです。捕食動物はそういう本能が無ければ生き残ってこれませんでした。また犬はもともと、数千年もかけて、人間が番犬・狩猟犬として選択育種してきました。家庭犬になった今もその本能は残っていますし、幼少期からその能力を磨こうとします。

人間の子供だって、走り回ったりボール遊びしたり、物を破ったり壊したり・・・というのは、生きるため・成長するため・物事を知るために大切な本能なのです。

そして、子供や赤ちゃんがすぐに泣いて親の気を引いて、面倒を見てもらうことで生き残ろうとする本能があります。これは犬も同じです。しかも、鳴いたり吠えた時に人間が自分にとって有利な反応をすることが分かれば、さらにズル賢く学習します。でもそれも、生き残るための自然な本能なのです。

今は、今日お話ししたように出来る事をやってください。成長にともなって、あお向けやリダーウォークを強化できるまでは、布掛け目隠しなど優しいレベルから始めてください。

まずは落ち着ける環境作りと、「鳴いてもかまってもらえない」「巣穴で静かに待つべき」ということが理解できるように根気強く接してあげることです・・・


 


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