犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけ方で、マズル抑え・飼い主の態度急変・手法の展開順序・室内リーダーウォークと散歩の違い

質問内容
昨日、書籍を注文した○○です。子供達が、パソコンより本のほうが見やすいかと、本にしました。まだ届いてないのですがQ&Aみました。本を読んでないのに、失礼かと思いましたが少しでも早く行動に移したいとメールさせていただいてます。

・家族構成
私と夫(40代)長男と次男(小学生)の4人家族です。私、○○師をしていまして○月末に退職し、現在専業主婦です。○月から8:00~16:30のパートを始めます。

・犬を飼うことになった動機
私、10代から実家にて雑種犬(17歳まで生きました)を飼っていました。結婚して実家を出るまで、私がメインで世話をしていました。犬に癒され、辛い時も心の支えになってくれ、とても大切な存在でした。

子供たちも動物が大好きで、犬を飼いたいと言っていた。子供達にも、私のような体験をしてもらいたい。私が、犬を飼うのが遅かったので、結婚等で、実家を離れてしまった事もあり、子供の年齢を考え、私が仕事を退職した事もあり、今の時期だと思いました。大型犬を飼いたいという私の思いもありました。

※実家の犬について
しつけは、まったくしておらず、ドックフードというより、私達とほぼ同じものを食べ生活していました。
家族(子犬の時にいた人)以外には歯をむきだしにして吠え、獣医さんも触れませんでした。散歩は、終始ひっぱっていました。(体重11kg)完全にお犬様でした。実家の犬の時の反省もあり、今回は、大型犬ですし、室内飼育ですし、しっかりしつけをする覚悟を持っています。

・愛犬:MIX犬(父:黒ラブラドール・母:甲斐犬)オスで4ヶ月と13日。一般の飼い主さんより、生後60日でゆずりうけました。ゆずりうけるまで、両親・1年違いの兄弟・一緒に生まれた兄弟とすごしています。

①私が一日中家にいるので、常に声をかけ(猫なで声)、なでていました。特に3~4ヶ月までは私の膝の上で寝ていました。今でも私が座っていると、体をくつけるように寝ています。

すぐに、お腹をみせてころがります。ボール遊び(投げると取って戻ってきます・指示しなくても)、ロープの引っ張りあいをして遊んでます。

朝起きたとき、帰宅時、かなりなででます。甘噛みは、徐々に減ってはきていますが、あります。足を噛むことが多かったのですが、「ノー」やゲージにしばらく入れたりで、ほとんどしなくなっていました。

②おすわり・ふせは餌を使用し教えました。まても10秒ぐらいならできます。呼んで来た時や指示にしたがったときに「グット」とさすりながらほめてます。噛んだり、ソファーに登ったりいけない事をしたら、「ノー」といってやめさすようにしています。

しかし、さらに興奮したり、ハウスさせようと追いかけっこになったり、しています。特に子供が「ノー」といっても、やめません。家族全員「グット」「ノー」「カム」指示語は同じにしています。したらいけない事など、紙に書いて意思統一しています。

トイレは、庭でしています。行きたくなったら、庭に面している窓ぎわにおすわりをして、こちらを見ます。散歩以外では、2~3回/日です。

③おやつは、三ヶ月まではあげてなかったです。(あげたかったのですが、説明に幼犬に駄目とかいていたので)

三ヶ月半の時に、三ヶ月以降可のおやつを見つけたので、しつけの時に使用していました。
抱っこ:外から中に入るときに足を拭く時に抱っこしています。(そろそろ重たくなってきた16kgので違う方法をさがしています)

④散歩は、生後3ヶ月半(2回目のワクチン2週間後)から始めました。
2ヶ月頃より、庭に出して車等の音にならし、3ヶ月頃には、抱っこして、家の周辺を少し散歩していました。現在は、朝:20分 夕:30~40分 私が散歩しています。(夕は、子供達も一緒に行く事が多いです)

⑤1日のながれ
5:30 ゲージからだし、すぐに朝の散歩
6:30 朝のエサ
・私が買い物に行く時などは、サークルに入る
・適宜、遊ぶ(常に私のそばにいる)
・土・日は子供のサッカーのため、午前中はゲージにいる。月1~2は夕方までゲージ
18:20 夕の散歩
19:00 夕のエサ
22:00 ゲージに入れる(私か旦那が寝る時)

⑥屋根つきのサークルで、1/3がトイレ用にしきられている。私が起きているときは、室内(1階のリビング・和室のみ)で放し飼い。

買い物等で留守にする時はサークルに入れる。洗濯のときも、最近ダイニングの机に登ったのでサークルに入れてます。

以上が今の状況です。で、質問です。

・しつけをしっかりしようと、いろいろな本やインターネットで、情報を探しました。そのなかで、犬のまずる(口)を抑えたり、体を押さえ込むのは、絶対したらいけないと書いてあるものを多く見ました。犬が恐怖心を感じるとか、1回してしまうと、犬が覚えていて、関係が修復できないとか・・・

実は1ヶ月程前に、甘がみをどうにかできないかと、検索していて、堀川さんのページにたどりつき、読ませていただきました。

ただ、口を押さえるというのが、いろんなところからの情報と逆だったので・・・、こうなったらいいなと思いつつ、閉じてしまいました。歯が生え変わる時期だから、しかたないか・・・と。

しかし、ここ1週間前ぐらいから、庭におしっこをしに行き、家の中に帰る時に、まだ庭で遊びたいのだと思うのですが、足を洗うために抱っこしようとすると、けっこう本気で、歯をあててきて、かなり興奮して、走りまわり、私の足を噛んできます。(しっぽを振りながら、時にウー、ワンと吠えます。)

散歩の帰りも家の玄関が見えるとリードを噛んで、私の足や靴を噛みます。以前より、室内で遊んでて、興奮したら、足や腕に飛びついて、甘噛みする事はあったのですが・・・ここまでひどくなく。

で、どうしようかと悩んでいて、堀川さんのページを思い出し、わらにもすがる思いです。

・さっそく、昨日より、甘噛みでも、今までは「ノー」だけだったのを、口を押さえたり、お腹を見せるように押さえこんだりしていますが、余計に犬が興奮して、何度もまるで遊んでいるように、私の手に歯をあててきます。当てては逃げを繰り返し、息があがるまで続けます。

根気よくと、わたしも、何度も「ノー」口を押さえ「グット」を繰り返しています。Q&Aを見て、興奮しすぎたら、ゲージに入れるようにしましたが、この繰り返しでよいのでしょうか?

今までなら、ノーでやめて、数回しても、興奮することはなかったのですが・・・

・今まで、猫なで声で意味もなく、なでてたのもやめ、指示を出しなでる。私が変わらないとと思いせっしています。

昨日から、私の態度が変わったのを犬も感じているのか、上目づかいで、こちらの様子をうかがっているような気がします。私の心に引け目がある(押さえ込んだり、指示にしたがわないとなでない)から、そう思うのでしょうか?

急に態度を変えても大丈夫ですか?1つづつではなく、一度にやったほうがいいんですよね?

とりあえず、子供達には、なでる時は指示を出してからという事はやっていこうと思います。

・散歩ですが、外のいろいろな物や音が怖いようで、常に尻尾を下げ、背中の毛を立てている事も多いです。犬が苦手なようで、対面したら、座りこんで動けません。吠えられたら、尻尾まきこんで、逃げます。道の反対側にいて、吠えられなくても匂いで分かるのか、背中の毛を立てて、逃げます。

散歩に行く時は喜んでいくのですが、怖いのかすぐに引返そうとします。徐々に、音には慣れて、座り込んだりすることは少なくなりました。怖いことがあったら、必死で、ひっぱり先に進もうとし、早く家に帰りたいようです。

今はついて歩くというより、状況になれさせ、リードがゆるんであるけたら、いいかとは思っているんですが・・・。

いろいろ書きましたが、まとめると

・マズルをおさえるしつけについて
・急に飼い主の態度が変わる事について
・リーダーウォーク・噛む対応・なでる時の対応、平行して同時に行うでいいですか
・家でリーダーウォークの練習をしている時、散歩の時はどうしたらいいか

よろしくお願いします。


返答内容
まず、本サービスをご購入いただいたばかりですが、情報のつまみ食いだけ、ご注意ください。

これは「失礼・失礼ではない」という問題ではなく、情報のつまみ食いが危険だからです。私からの情報の中のつまみ食いだけでなく、ネットや書店のあらゆる情報もそうですが、それぞれ価値観や根本的に大切にしていることが違いますので、違う物どうしをミックスさせてしまうと矛盾を生んで犬がパニックになります。

まずは、本書もそうですが、Q&Aサイト全体を熟読されてください。

今回のご質問も、読み込んでいただく中でご理解いただける内容です。根本の理解がなく、表面上の手法の上塗りだけでは必ず犬は見抜きます。成長期で、その視点もドンドン鋭くなっていきます。

ただ今回は、せっかくメールもいただきましたので、ポイントだけ解説いたします。


>マズルをおさえるしつけについて・・
>急に飼い主の態度が変わる事について・・
>リーダーウォーク・噛む対応・なでる時の対応、平行して同時に行うでいいですか・・
>家でリーダーウォークの練習をしている時、散歩の時はどうしたらいいか・・

↑このご質問すべてに共通するお話からです。

先ほども申し上げたとおり、矛盾があると犬は理解できず、パニックや反発になります。

例えば、今までされてきたように、「抱っこに猫なで声でナデナデ・・チヤホヤ従属的・・」をされてきて、それが当たり前の基準値・癖になっている中で、急に「飼い主さんの態度が変わる・マズルをつかまれる・仰向けされる・リーダーウォークされる」ということが起こったら、犬はどう感じるでしょうか。

パニックになる、イライラする、反発する、怒る・・・

これは当たり前ですよね。

例えば、ご自分の職場の上司や先生が、毎日自分のことをチヤホヤして、叱ったことも無ければ何でも自分の好き勝手させてくれる・・・

でも、それが急に豹変して、変な態度をされたり無理やり行動させられたら、どう思うでしょうか。

理解できませんし、反発したくなりますし、適応できないんですね。

これは犬も同じです。ましてや成長期で一番吸収力が高い時期なのと、最初の接触が基準値になるからです。特に、自分にとって都合の良い事が無くなっていくのは当然面白くありません。

今回のケースであれば、犬が反発するのは当然のことであり、自然なことです。

マズルをつかんだり抑え込むのが良くない・・・のではなく、「今までの関係からして、どれだけギャップが大きいのか、によって犬の反応が変わる」ということなのです。

(マズルつかみや仰向けは、親犬、リーダー犬などがやっていることです)

「犬が反発するから・・」と言って何もしない、あるいはオヤツで釣ったりしつけグッズで表面上の調教だけする・・・。これでは何も変わらないですし、むしろ表面上だけ整ってしまい本当の関係が見えなくなるので、それが一番怖いのです。

普段は何となく良い子なのに、いきなり前触れもなく豹変して本気で噛みついてくる・・・という恐ろしい犬になってしまうのです。

犬が反発してきたら、「○○さんの手法が悪いから」と思うのか、「今までの自分の接し方が間違っていたから」と思うのか。このマインドセットの違いで将来が180度変わります。


さて、ではこれからどうしていくべきか。

「何もしない」では変わらない・・・と申し上げましたが、だからと言っていきなり全力で全てを変えても犬が理解できませんし、適応できません。

まずは根本の関係作りからです。そしてさらにその根本が飼い主さんの意識改革なのです。

これから毎日、本書とQ&Aサイトを読み込んでください。そうされていくうちに、犬への知識が深まり、価値観が変わっていきます。

意識が変わると、自然と態度しぐさ接し方全体が変わっていきます。一貫できます。

それを毎日犬が感じ続けて、少しずつ認めるようになるのです。

それが無く、表面上の手法の上塗りだけでは、犬は見抜くのです。これから知能も成犬としての視点の鋭さも増していきますので、なおさらです。

まずはそこからです。それだけでも良いんです。アレコレ手法のことを考えることは二の次にしましょう。

本教材を読み込みながら、意識が変わってくると、自然と態度で示したり、気が付いたら仰向けしたり口閉じしたり、リーダーウォークしていることでしょう。


さて手法のお話ですが、一つのやり方にこだわらないでください。

例えば、吠えでも噛みつきでも、

注意音を出しながら、

・口閉じ
・リードか首輪をチョンと引き上げる
・噛まれた指を犬の口の中に押し込む
・仰向け
・リーダーウォーク
・ケージかクレートに犬を入れて去る
・ケージかクレートに犬を入れて布掛け目隠し

など、犬の月齢やしつけの進捗状況によって、あるいは犬の個性によって変えていただきたいのです。

並行してやってみて、一番効果のある方法を続けてください。そしてまた反応も変わっていきますので、成長や関係作りの変化の中で、やり方や強弱も変えてください。

やり続けてみて、迷ったらまた私に聞いてください。


ですので、↓まずこれは上記の中から選んで変えてみることです。

>マズルをおさえるしつけについて・・


>急に飼い主の態度が変わる事について・・

↑これはお話したように、飼い主さんの意識改革による自然な変化にしてください。ただし、「猫なで声でナデナデ抱っこ」はもう止めてください。

もちろん接すること自体が悪いのではなく、遊びは主導型でたっぷりすれば良いですし、褒めることもリーダーらしく堂々とポンポンポンして褒めてあげれば良いです。


>リーダーウォーク・噛む対応・なでる時の対応、平行して同時に行うでいいですか・・

↑月齢的にも、家に来てからの日数的にも、全てして良いです。そして、お話したように、意識があれば自然と表現されることです。


>家でリーダーウォークの練習をしている時、散歩の時はどうしたらいいか・・

↑もちろん外でもチヤホヤしてはいけませんが、まだ急に室内と同じようにできませんし、子犬期では完成しませんので、結果は一切期待しないでください。そして、メインは「外の世界への慣れ」を意識されてください。

遠くまで行く必要はありませんので、まずは家の周辺から徐々に適応させることです。天気の良い日は、キレイで安全な場所にノンビリ座って、そこでじっくり外の世界を観察させれば良いです。

もちろん、吠えたら「シ!」などの注意音と同時に、リードか首輪をチョンと引き上げたり、口閉じで注意してください。


では今日は以上ですが、同じような解説がQ&Aサイトにたくさん載せてありますので、必ず熟読されてください。

また、子供と犬との関係作りの仕方も載せてありますし、子供は親の姿を見ていますので、良い手本を一貫して見せてあげてください。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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