犬のしつけがQ&Aで分かる!

5か月の子犬のしつけで噛む・散歩・トイレ・外飼いの夏の環境など

質問内容
はじめまして。遠藤さんや藤井さんのDVDなどを購入し、いろいろやりましたが(スマートチェーンは抵抗があり使いませんでした)、うまくいきません。犬のしつけのことがストレスになり、散歩に行くのも憂鬱になりとても悩んでいます。

・問題の内容は、触ろうとすると噛もうとします。洗濯物を干していると、飛びつきますし、手をめがけて噛もうとします。

誰にでも寄って行き、なでようとしたら噛もうとしますし、飛びつきます。散歩のときは引っ張ります。リーダーウォークをしていますが、散歩はじめはめいっぱい引っ張ります。少しすると、私を時々見ながら斜め前を歩きます。

・柴犬 メス現在5ヶ月半 生後約2ヶ月ころブリーダーさんから買いました。

・家族構成は、主人50代 私50代 長女20代 長男20代 次男20代です。
主人と長女長男は働いているので平日は朝から夜までいません。次男は学生です。主に世話をする私は週2日朝から夕方まで働いていますが、その他に週2日家でお花を教えていますので遊んであげる時間は少ないと思います。

①スキンシップは、えさをあげた後や、時間のあるときに、庭のいすに座って抱っこしたり、お座りやマテをおしえたりしていました。

②遊びも上記に同じ

③犬のしつけは、散歩の後や時間のある時に、待てとお座りを今まではオヤツでしつけていましいた。今はおやつなしで庭でお座りとマテは出来ますが、散歩中に信号などでマテは出来ても、お座りはできません。

えさの前は1分ほどお座りをさせてマテをしています。散歩の前にリードをつけるときは、お座りをさせています。

褒めるのは、少しおおげさに褒めていました。叱るのは低い声でダメといいますが、あまり効き目はありません。口を押さえてマズルコントロールをすると、余計に噛んだり飛びついたりしてきます。

いろいろな人に聞いて、大きな音をたててみたりしましたが、すぐに慣れて効き目なしです。

屋外で飼っているので、鳴き声にとても気を使いますが、うちに来たときから鳴いても相手にしなかったので、今は、時々くんくん言ったり吠えたりしますが、すぐになきやみます。

洗濯物を干したり、庭の手入れをしていると、最初は鳴いていましたが、相手にしなかったので今は鳴きません。

④おやつはお座りなどを教えるときに使い、なでなでや声かけはだっこをするときにしていました。(もちろん今はしていません)

⑤散歩は3ヶ月半ころに予防注射が終わったので、4ヶ月くらいから朝晩(6時から8時位の間)2回トイレをかねて20分~30分。道路はくんくんさせないで、私のペースで歩き、公園でトイレをさせて、次の公園までリーダーウォークをしながら歩きます。(リーダーウォークのやり方が合っているのか不安ですが)
 
⑥朝、仕事のときは6時頃えさをあげて散歩に。夕方仕事から帰ってきて6~8時の間にえさをあげて散歩に。
その後、時間があれば少し遊ぶ。時間がなければ1時間くらい庭に放してからつなぐ。
仕事のない日は7時~8時くらいにえさをあげて散歩。帰ってきたら1時間くらい庭に放す。
夕方は6時~8時の間に行きます。
土日は昼間散歩に行ったり、庭であそんだりするときもあります。

・今とても気になってるのが、ハウスのことです。リビングの前の庭に木製の小屋を置きつないでいます。つなぐのは良くないと知り、どうしようか悩んでいます。

サークルを小屋につけて置けばいいのか(迎えた当初、サークルでトイレのしつけをしようとして失敗しました)

また、南向きでこれから暑いので、家の東に涼しいところがあり、柵も取り付けられるので(1m×3m位)そこでつながないでいたほうがいいのか。(そこだと車庫の向こうに道路があり、人や犬の行き来があるのと、家族が庭に出て見ないと見えないので、犬とのかかわりが少なくなるような気がします。)

出来れば今のところに柵をして日よけをして置いておきたいのですが、柵を簡単に作れるところではないので、やはり大き目のサークルがいいでしょうか。その場合、トイレのことが心配です。トイレをしたくて鳴くのではないかと・・・今からトイレのしつけはできるでしょうか。

それともうひとつ。あお向け固めをし始めましたが、暴れるので、ついつい押さえつけてしまいます。いいのでしょうか。

これからの生活をこの子犬と一緒に楽しく暮らしていきたいと思っていますので、がんばってしつけたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。


返答内容まず、具体的なお話の前に、必ず知って理解してあげていただきたいことがあります。

ご購入時の自動メールでもお話いたしましたし、そこでご案内している「子犬解説のページ」も読んでいただきましたでしょうか。

http://osiete-wanwan.com/○○○.html

↑何度も熟読してください。本書の子犬編も、Q&Aサイトの子犬カテゴリも熟読してください。

今の月齢はまだまだ幼すぎるんです。そろそろ5か月で反抗期に入ってきていますので、また違った変化も出てきていると思いますが、そもそもは子犬がまだ全然社会化できていない時期に親兄弟から引き離されています。

更には外飼いで、しつこく教える機会がない・・繋ぎ飼いのストレス・・甘やかし・・などなどの様々な要因で、しつけも関係作りも進んでいなかったのです。そしてこれからもまだしばらくは続くと思ってください。期待してはいけません。

まだまだ知能が低く経験が乏しいのと、過去の甘やかしやチヤホヤによってできた習慣や関係がまだ残っていて、それが最初の基準値になってしまったために、そこから修正するのに時間がかかるのです。これはもう受け入れてください。

どんなに良い手法が見つかっても許容範囲を超えて激変すれば、必ずこじれます。今回は、特に甘やかし→遠藤さん手法→藤井さん手法と、犬からしてみればあまりにも変わり過ぎて理解できずパニックになっています。

少しずつ少しずつ、優しいレベルから徐々に展開・強化していってください。人間で言う20歳は、犬では2歳くらいですから、まだまだ幼すぎる月齢だということがお分かりいただけるはずです。

そして、手法は一貫してください。各トレーナーさんの手法の中から、自分の好きな部分だけをつまみ食いされる方が時々いらっしゃるのですが、これが一番いけません。「この人の価値観と合う」と思われたら、その人の事だけを信じて焦らずやり続けるのが一番です。

まず環境面ですが、場所は変えない方が良いでしょう。

>東に涼しいところ・・道路があり人や犬の行き来がある・・

↑これですと、今後吠え癖で悩むことになりますし、犬にとってもすさまじいストレスです。(繋ぎならなおさら)。まずは、犬小屋の出入り口から囲うようにサークル(ケージ)を付けてください。

http://blog.horipage.com/2012022204.png

↑これは我が家の室内の例ですが、レイアウトや組み合わせ方は参考にしてください。

金網単品でも安く売っていますので、犬小屋に金具でガッチリ固定すれば大丈夫です。そして、犬小屋とサークルの上を覆うようにスダレを日除けとして設置してあげれば、涼しく過ごせます。

少し大きめのホームセンターに行けば、大きい物も安く売っています。

トイレですが、まずは外でしてもどこでしても叱らないで、ひたすら指示音の関連付けに注力してください。そして、関連付けが浸透してしてきたなーと思った頃に、外で指示音でオシッコ・ウンチさせてみてください。

多少なりとも指示で出来るようになってきたら、今度は外の散歩にトイレを持って行きましょう。(トレーが理想ですが、無理ならシートだけでも)。

そして指示でさせる時に、首輪をつかんでトイレの上に乗せ、そこでオシッコ・ウンチさせ指示音と指差しジェスチャーも交えながらポンポン褒めてください。

毎日繰り返して定着してきたら、家のケージ内でもやってみましょう。出来たら褒めて関連付けします。

出来なければ、いったん出して少しコング遊びをしたり、いったん家から散歩で出るフリをしてまた戻ってケージ内で音出し・・そんなふうに繰り返して、促してみてください。

そして、どんな手法で教えても、叱っても褒めても、普段の関係次第でその効果がまったく違ってきます。手法の表面的な形にこだわらなくて良いです。リーダーウォークのキレイさも今は求めないでください。私の動画などは、あれは完成形ですので、すぐには出来ません。

仰向けも同じです。まずは無理して体罰的にならないこと、結果を急いで無理強いしないことです。過去の接し方や手法とギャップを急に大きくしない事です。

「毅然さと主導性」。これをいつもいつも意識してください。それだけでも変わっていけます。自然と犬に対する態度しぐさが変わっていき、犬も察知していきます。

今は、やるべき事を淡々と続けて、犬の成長を待たないといけない時期なのです。今は求める時期ではなく、与える時期(教える時期)です。

リーダーウォークは散歩時だけでなく、家に居る時に意識してたくさんやるようにしましょう。ただし、お話したように激変しないで優しいレベルから・・ということですので、まずは犬にリードを付けて持ってコング遊び・・これでも良いんです。

犬の行動全体を主導することになりますので、自然にリーダーウォークの要素が入ってきます。

そして、コング遊びの流れの中で一瞬コロンとひっくり返してすぐ褒めてすぐ解放・・また遊び・・また一瞬仰向け・・。

そんなふうに繰り返していけば、自然に慣れていけます。慣れの様子を見ながら、段々と静止時間を長くしたり、指示音ジェスチャーの関連付けをしていけば良いのです。

噛み癖については、無理にマズルコントロールまでしなくて良いです。まずは噛まれても痛くないように、そして緊張興奮が犬に伝播しないようにリラックスできるように作業用の革手袋を準備してください。

ホームセンターで500円くらいで買えます。

準備したら、わざと犬に手を見せて練習すれば良いんです。手を見せて噛んだら「ダメ!」や「シ!」という注意音で口を閉じたり、噛まれた手をさらに犬の口に押し込むのも良いです。

そして口から手が離れた状態(良い型)ができたら、そこでポンポン褒めます。

褒めたら再度犬の口元に手を見せ、噛んだらまた「ダメ!」や「シ!」・・・ひたすらこれを繰り返してください。

繰り返していくと、手を見せても噛まない瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復してください。

これからまだまだ大変になっていきます。成犬本来の権勢本能や、ズル賢さも出てきます。少なくとも1歳までは、変化も激しく大変ですので、それはもう当たり前と思って、大きな気持ちでのぞまれた方が良いです・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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