犬のしつけがQ&Aで分かる!

ミニチュアダックスフントはヘルニアになりやすいためお散歩は必要ないと言われた

質問内容
5か月になるオスのミニチュアダックスフントを飼っております。留守番以外は放し飼いするようになり、朝1回ゲージ内のトイレで排泄する以外は、トイレで全く排泄しなくなってしまいました。

マーキングをなんとか対策しなければ...とパソコンで検索している時に堀川さんのサイトが気になり、メールを致しました。

とてもフレンドリーでかわいい子なのですが...トイレだけは悩んでおります。本に書かれていることを実践すれば、効果はあるのでしょうか?

また、ミニチュアダックスフントは、ヘルニアになりやすいため、体重管理と過度な運動に気を付けるように...ペットショップの方に、外でのお散歩は必要ないと言われました。爪が伸びてしまっていますが、ミニチュアダックスフントのお散歩は、どの程度してよいのか堀川様はどのようにお考えでしょうか?

申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。


返答内容
まず、まだ5か月ですので、あせらないでコツコツ教え続けることです。

反抗期に入りましたし、これからも不安定な時期がしばらく続きます。10か月くらいまでは犬の反応の変化が激しいですので、結果は期待し過ぎないほうが良いです。

そして同時に、性格の基盤が出来たり、飼い主さんとの関係の基盤が出来たりする重要な時期です。犬を飼う上で、一番難しくて一番重要な時期ですので、主従関係を誤解させないように頑張って続けていきましょう。


>マーキングをなんとか対策しなければ・・

↑まだこの月齢ですと、本格的に権勢本能を示すために犬がマーキングしているのではなく、興奮によるお漏らしの要素の方が強いです。しかし、成犬の本能が出てくる時期ですので、マーキングの意味合いも含んでいます。

・環境を整えて居場所の習慣付けをする
・飼い主さんからの教えを聞きたくなる、褒められて嬉しくなる関係作り
・指示音の関連付け
・条件を作って排泄を促し、指示音ジェスチャーで褒める

これらを続けて、犬は覚え、習慣になっていきます。

将来的には外で排泄できる事も必要になってきますので、両方の条件で飼い主さんの指示で排泄できるようにしておくのがベストです。

まずは外でしても叱らないで、音の関連付けをしておきましょう。


>ミニチュアダックスフントはヘルニアになりやすいため・・お散歩は必要ないと言われました・・

↑犬も人間も、長時間ゆっくり動き続ける有酸素運動は必要です。

人間の腰痛ヘルニアも同じですが、動いて筋肉は維持しないと、余計に筋肉が落ちて固くなり、椎間板の負担が増えてさらにヘルニアが悪化します。

もちろん、痛みで動けなくなった最初の2・3日は安静にしなければいけませんが、その後はゆっくり歩くなりして筋力は維持しないと、寝たきり老人と同じでその後にもう動けなくなってしまいます。また、運動不足で筋肉が落ちれば、血糖の消費が減って中性脂肪に代わり、太ってしまいます。

そして、長時間ゆっくり動き続ける有酸素運動は、血行と免疫力を維持してくれます。反対に言えば、それをしない場合に、ガンや心臓病や脳卒中・認知症、肝臓病、腎臓病など、いわゆる人間で言う成人病になってしまいます。

ダックス系やコーギー系の胴長短足犬種の注意点は、「負荷の激しい運動をさせてはいけない」ということです。

例えば、広い場所で全速力で走ったり、ジャンプしたり、階段やソファーの乗り降りをさせないということです。また、フローリングなどの滑りやすい床もいけません。

犬の行動範囲や、特に遊び場では、ゴムマットやじゅうたんを敷きましょう。

1メートル四方くらいの狭い場所で、主導型コング遊びもしましょう。負荷のかからない自由運動も大切です。捕食動物としての本能の発散にも良いですし、主従関係や信頼関係の構築にも良いです。

「散歩もしなくて良い」「子犬でもドライフードをそのまま1日2回でも良い」などなど、ショップが言う理由は、少しでも飼い主さんに「犬を飼うことは楽」と思わせて、子犬を売りたいからです。

ショップやブリーダーの言う犬の飼い方が「犬の健康にとって一番良い」ということではありません。死なない程度に最低限飼えますという意味です。

また、お散歩で社交性や順化も持たせておかないと、来客でストレスになりますし、犬は家の窓を閉め切っていても外を歩く人間や犬・猫の気配を簡単に感じ取っています。慣れていなければ、日常のストレスは大きくなります。

健康にも、しつけにも、いろんな面でマイナスになります。

今の子犬の月齢は重要なタイミングですので、ここでしっかり学ばれておくことをおすすめいたします。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
堀川様。こんにちは、先日質問させていただいた○○と申します。迅速かつご丁寧な返信に、感動いたしました。ありがとうございます。

しつけ教室に通わなければ直らないないのか・・・と思っておりましたので、助かりました。

すみません、再度質問させていただきたいのですが、「仔犬でもドライフードを1日2回でもよい」というのは誤ったことなのでしょうか?

ペットショップで生後3か月の時に購入したのですが、その時はすでに2回食でした。お湯でふやかし てあげていましたが、4か月の時に獣医さんからもうドライフードでよいと教えていただきまして・・・。

5ヶ月の仔犬の適切な食事を教えて下さるとうれしいです。


返答内容
子犬は歯の生え変わりがあるのと、消化器官がまだしっかりしていません。これは事実です。

そこで、理想は歯の生え変わりが終わる6か月くらいまで1日3回に分けてお湯でふやかす・・・同時に歯やアゴも鍛えなければいけませんので、歯磨きロープやコング遊びでしっかり噛んだり、歯磨きもした方がベストです。

しかし、家族が日中どうしても留守にしなければいけないご家庭もありますので、2回でもなんとか大丈夫・・4か月過ぎればドライのままでもなんとか大丈夫・・・というお話はいたします。

しかし、まだ子犬を迎えたばかりの2カ月くらいでは、さすがに良くありません。

「1日2回でもよい・・」ということは、「1日2回が良い」と言っているわけではないのです。

人間の幼子だって、1日2食でも死ぬことはありませんが、理想は3回だったりオヤツも入りますよね。

そして、5か月で歯が生え変わるということは、歯が抜けているタイミングがあるわけです。そこで固いドライのままですと、噛めませんので消化も悪くなりますし、歯茎の穴にフードが詰まったり傷ついて良くありません。

(奥歯に臼歯が生えていれば噛めます。犬歯など尖った歯はドライフードを噛むのには何の役にも立ちません)

そこをどうご判断されるかです。

私ならば、時間が許せる限り対応いたしますし、そこまで時間が無いという場合は、無理して犬に合わせて人がストレスを受けるようではいけません。

あとは飼い主さんのご判断になります。


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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