犬のしつけがQ&Aで分かる!

9か月のチワワ犬のしつけで散歩・吠え・トイレ

質問内容
チワワ犬のしつけ相談で、散歩・吠え・トイレについてお願いいたします。

・問題の内容
①散歩時、自分で勝手に動き回り、マーキングをする。
②散歩時、自転車&歩行者とすれ違うと威嚇する。
③宅配便等、業者さんの出入りがあると吠える。
④トイレが決まった場所でできない。・・・現状、散歩時にマーキングを兼ねたトイレ(小便&大便)朝、夕の2回。
⑤お座りはおやつで覚えることが出来たがそれ以外は何もできていない。・・・名前を呼んでも来ない。何も言うことを聞かない。

・愛犬の犬種、年齢、性別、他にも愛犬の有無
チワワ、9ヶ月、オス、他にはいません。

・ご家族全員の年齢、性別、一日の愛犬との同居時間
①本人 50歳 2~3時間
②妻  45歳 2~3時間
③長女 20歳 1~2時間
④長男 16歳 1~2時間

・過去の接し方と、一日の流れ ※①~⑥を必ずお知らせください
【ポイント】(※本書を読む前の、以前の状況を正直にお知らせください)

①どういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
・・・玄関にケージがあるので前通る際、いつも覗いていました。
・・・長女は学校が休みの際は自分の部屋へ連れていき抱っこしたりベッドの上(高いところに置いておくとおとなしいので)に置いて構っていましたが、オシッコをされてからはベッド上にあげていませんし、自分の部屋にも連れて行きません。
・・・妻は家事の合間に気が向くと声かけや抱っこをしています。
・・・近所で他の犬が吠えたり、自宅の前で話し声が聞こえると吠えるのでその際、長男は抱っこしています。

もともとは義父の家で飼っていましたが体調を崩し入院することになり、3か月前に我が家へやってきました。               
義父の家では一部屋を使い、中央に椅子を置きリードを繋いでいまいた。トイレの躾ももちろんされていませんし、人が来れば吠える等の状態でした。

我が家へやって来た当初は、部屋で放していましたがいたるところでマーキングをするため、朝と夕に2回、散歩に連れていくようになると、トイレはその際にするのでケージでのトイレはほとんどしなくなりました。散歩から帰った後、オシッコの心配がないと思うと部屋で放したりしています。

②どういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?
夕飯後に時間がある時にケージから出してロープを噛ましたりして遊んでいます。
長女は帰宅時や在宅時、時間は決まっていませんが常に抱っこしています。
妻も抱っこしておとなしいとリラックスして気持ち良さそうだと思いこんでいます。
長男は気が向いた時や、吠えてうるさいと抱っこしたりロープで遊ばしています。

③どういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
おすわりができるようになるとおすわりをさせて都度、おやつを与えていました。
ペット屋さんにも「叱ることは良くない、褒めるように、いつも話しかけてあげてください」と言われてきたので出勤時、帰宅時等、外出する際は家族みんなが声掛けをしています。

④オヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
外出時、帰宅時共に抱っこ、なでなでをしてきました。

⑤散歩は何分、どんなやり方でしたか?
朝、夕、大体30分ぐらい。犬の行きたい所へついていきました。

⑥一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
6時起床 →散歩
6時30分→帰宅後餌やり
7時出勤
17時30分→帰宅
18時   →散歩
18時30分→餌やり
20時頃  →ロープを使った綱引き等
24時頃  →バイトから帰った長女の抱っこ
・・・毎日このような感じです。

・愛犬のハウス周りの構成、環境など
玄関にケージを置いています。写真はケージ、ハウス、トイレの配置です。
(ハウスの下にペット用ヒーターをひいています)。

ケージの前を通ったり、覗いたりすると写真のように飛び上ります。

以上が質問に対する回答です。

尚、堀川さんのファイルを読み終えた後リーダーウォーク(1時間ほど同じ場所で行ったり来たり)を実践したところ添付の動画のような変化がありました。勝手に歩き出した際、自分が立ち止まると戻ってきて自分の横に座ります。

しかし、どうしても動きたくないまたは行きたいところがあると映像のように体を低くして踏ん張ります。この場合、無理に引っ張っていいのか?(足の裏がアスファルトに擦れて傷ついてしまわないか)気がかりです。

トイレトレーニングが済んでいないのでマーキングやトイレが出来なくなってしまうのではないか?

等の不安があり、現在は二の足を踏んでいます。ご指導の方、よろしくお願いします。


返答内容まず、個別の問題行動への対処法の前に、犬との何気ない接し方全体を見直しましょう。過去には、たくさん間違いがありましたので、ご指摘いたします。

犬のしつけでは、個別の手法にこだわってはいけません。どんなに優れた躾手法があったとしても、関係作りが出来ていないと、犬は叱られても褒められても何とも思いません。

主従関係が出来ているから、犬は叱られて気まずい・・褒められて嬉しい・・教えられれば聞きたくなります。それも表面的な手法の上塗りではなく、普段の何気ない接し方しぐさ態度を一貫して続けるから、それを見せ続けるから、犬は少しずつ相手を認めるようになるのです。

表面的な調教の手法ではなく、そこから意識改革されてください。ご家族全員で一貫しないと効果はありません。

まず、「意味なく、ジロジロ見つめ・声掛け・ナデナデ・抱っこ・オヤツ」は止めましょう。

どうしても人間の赤ちゃんのように接してしまいがちですが、犬は犬の本能の視点で私達人間をクールに見て感じているだけです。

下位の犬は、上位やリーダーにすり寄ってナメナメ挨拶してきます。犬の所へ行き猫なで声で声掛けナデナデ・・という行為は、まさに下位の態度そのものなのです。

それから、犬同士で体を合せる時は、上位が下位の体の上に乗ります。マウンティングも飛びつきも同じ意味を持っていますが、つまり体位が関係を示しているのです。ひざの上に抱っこ・・ということは、犬の上位を認めているようなものです。

(人間の上半身に抱きかかえていると大人しくなる理由は、犬が高くて不安定な場所が怖いのでジッとしているだけです)。

オヤツも止めましょう。栄養バランスが崩れていますし、好き嫌いを覚えてドライフードを食べなくなります。

そしてオヤツで釣ったり、犬のしつけグッズで表面上コントロール出来てしまうと、犬との関係が出来ているかのような錯覚に陥ってしまうのです。これが一番怖いことなのです。

外出時・帰宅時はかまってはいけません。チワワ君からしてみれば、長い一人ぼっちの留守番時とのギャップが激しくなります。これが興奮癖とストレスになります。

人の出入りの度にかまってもらえる癖が付けば、当然犬は、人の気配だけでも過敏に興奮し、吠え、飛びつき混乱します。

また外出時にかまえば、別れの宣告にもなってしまいます。

最低5分以上は、目も合わせずかまわないでください。何気なく出かけて何気なく帰って、ギャップ=ストレスを大きくしない事です。

もちろん、人間から挨拶してかまっている時点で、従属的な態度を犬に見せてしまっています。

>ペット屋さんにも「叱ることは良くない、褒めるように、いつも話しかけてあげてください」と言われ・・

↑叱って終わりにするからいけないのです。叱るのは褒めるために必要な過程です。私の犬への物事の教え方は、全て基本は同じです。

「悪い型を止めて・良い型を取らせ・そこに指示音やジェスチャーの関連付けをしながら褒める」・・というところまでをセットにしてください。

接することが悪いのではないのです。犬の視点に従属的に映らない事、毅然と「主導」で接してほしいのです。

ちょっとチワワ君に声をかけたいと思ったら、意味なく声掛けナデナデではなく、オテでもスワレでも何でも良いので何か指示で行動させ褒める・・指示で出来なかったら型で教えて褒める。

犬と遊びたければ、主導型のコング遊び・・というような接し方なら、楽しくスキンシップも出来ますし、物事も覚えますし、主従関係も保てるわけです。

>散歩は犬の行きたい所へついていきました・・

↑これもいけません。リーダーウォークで必ず主導してください。外の世界は誘惑がとても多いので、家の中や敷地内で、暇さえあればリーダーウォークをたくさんやりましょう。

例えば、チワワ君が伏せて動かなくなった時は、無理に引っ張っても意味がなく「抵抗反射」の作用が強くなるだけです。その時は、逆にそれを利用してフセ・マテを教えると良いです。

伏せたチワワ君の首輪をガッチリつかみ、ジェスチャーと音出しで関連付けしながらポンポンで褒めます。マテも連呼しながら褒めます。

そして、マテの指示を出しながら少し離れてください。まだマテをさせます。そうしていくと、今度は犬が動きたくなってしょうがなくなるので、そこでコイやツケの指示音とともに自分の足をポンポンしながら、リードを軽く引いて誘導します。

わきに来たら指示音とポンポンで褒めて歩き出してください。チワワ君が先に行ったら切り返し・・また伏せて止まったら先ほどの方法・・この繰り返しです。

最初から上手くいかないのは当たり前ですので、結果を期待しないで毅然と淡々と続けることです。

ちなみに、チワワの子犬や若犬は怖がりが多いですが、動画を拝見した限り、チワワ君は落ち着いて歩いていますよ。しっかりした良い子です。あとは主従関係を作って、付いて歩くことを教えましょう。

トイレについては、今は外でしても叱らないで、ひたすら音の関連付けに注視してください。しばらく続けたら、本書の条件を作って促してみてください。トイレで出来たら音出しと同時に指差しで場所の関連付けもします。

次は吠えですが、抱っこやオモチャなど使わないで、しっかり口閉じで教えます。吠えたら「ダメ」とハッキリ伝え、犬の口を軽く閉じます。

そしてそれで終わりにしないで、口閉じの良い型に「シ~」の指示音を関連付けながらポンポンで褒めます。

褒めたらすぐ口を解放しますが、またすぐ吠えますので再度「ダメ」と・・・ひたすらこの繰り返しです。口を放しても吠えなければ、しっかり褒めて何度も反復します。

ご家族で協力して、誰かにチャイムを鳴らしてもらって練習しても良いです。

>ロープを使った綱引き・・

↑この遊びは止めましょう。犬と対面しての力比べなので対抗心が強くなるのと、人間の服を噛んで引っ張る癖が付く場合があります。興奮も激しく主導性があまりないので、おすすめしません。

犬との遊びは、主導型のコング遊びが良い要素がたくさんあって良いです。

では、本書とメールをご参考に頑張って続けてください(^-^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針