犬のしつけがQ&Aで分かる!

噛む・吠えるチワワのしつけ

m1.png7カ月のチワワのしつけについてです。成長するに従い自分の欲求があると吠えたり、遊んでいると遊びの延長で噛むようになりました。
問題行動だと考え、パピーラーンに参加してトレーナーに相談したところ吠えたり噛んだらハウスに入れて無視するようにいわれました。また、それまで、おやつを使わずにおすわりができていたのですが、おやつを使って教える方法を指導され、おやつを使って伏せを教えたところ、おやつがないとお座りもしなくなりました。

言われた通り、無視することで無駄吠えと噛むことに対応しても改善が見られず、むしろハウス嫌いになってしまいました。その後、引っ越しをして周囲の環境が変わったため吠えている時にやめるまで無視することはできなくなりました。(クレームが出そうです)

無駄吠えと噛む行為の原因は、私たちのリーダーシップ不足だろうと思います。無駄吠えも噛む行為も犬が自分の欲求を通すために行っているのだろうと思いました。

そこで、リーダーウォークをはじめましたが、無理に引っ張ってはいけないし、かといって犬が立ち止まって踏ん張る時はどうしたらいいのでしょうか?リーダーウォークができるようになれば、問題行動は解決するものでしょうか?だんだんひどくなっている気がして、大変困っています。(特に私たちの食事の時がすごい)

m2.pngちょうど反抗期に入りましたね。そして成長に伴い、成犬としての権勢本能なども強く出てきます。飼い主への噛みつき、引っ張り、吠えは、要求であり自分の優位性の意思表示になります。
 
非常に大変かつ重要な時期ですので、気を抜かず頑張ってください。ただし、あまり気負い過ぎたり頑張りすぎても結果は直ぐに出ませんので、あせらず無理せず、続ける事を意識して下さい。
 
大変な時期が続きますが、それもまた後に良い思い出になります(^-^)
 
さて内容になります。
 
まず根本的に犬への接し方を見直しましょう。といっても、特別難しいことや技術的なことは重要ではないのです。甘やかしや従属的な態度を見せず毅然とするだけです。普段の何気ない態度、しぐさからリーダーとしての威厳を見せ続けることが重要なのです。犬はそれをとても良く感じています。とぼけた顔をしてますが敏感に感じています。
 
まずは、オヤツ・抱っこを止めましょう。飼い主さんは可愛がりたい一心でそうしますが、犬は犬の本能で従属的だと感じるだけです。
 
ご機嫌を伺う、意味無くかまう、視線を送る・・これも従属的です。それを知り、意識するだけでも変わってきます。意識することを続けていると、自然にできるようになり態度となって無意識のうちに現れます。それを犬は感じるのです。
 
あお向けも、リーダーウォークもあくまで、その態度を示すための一つの手段でしかないのです。表面上のコントロールは重要ではないのです。それを忘れないでください。
 
(今回のメールでは、過去の接し方はお知らせいただかなかったですが、体罰や威嚇はなかったでしょうか。犬の知能では理解できませんので厳禁です。)
 
もちろん、犬を飼う目的は大半の方がスキンシップなわけですから大いにするべきなのですが、正しい接し方を知らない方は、意味無く見つめる、意味無く声を掛ける、意味無く触る・・抱っこ・オヤツ・・となってしまうわけです。結果、従属的に見られ、主従関係が逆転します。
 
かまいたいと思われたら、意味無くかまうのではなく、必ず何か指示を出してください。スワレ、フセ、マテ、コイ・・何でも良いので出来たら褒めます。簡単なものから教え、それを最初のお決まりの挨拶にしても良いです。(私の場合は、スワレ・マテ・フセ・ゴロンが基本形です。ケージから出した時の最初の接点はそうやって主従関係を確認する挨拶です。意識していたら、いつの間にか自然に出来るようになっていました。)
 
そして、あお向け、リーダーウォーク、ヒモ付ボール遊び・・それらなら主従関係も保てますし、良いスキンシップになります。
 
リーダーウォークについてはHPでもお話したとおり、リーダーウォーク=散歩ではありません。歩く事が目的ではありません。リーダーとしての毅然とした態度を示すのが目的です。
 
ですので、犬が引っ張ったり歩かなければ、反対を見てジッと止まって無視・・これで良いのです。毅然とした態度を見せるのが目的です。動くまで根競べです。そこで動揺したり、犬に合わせる・ご機嫌を伺うと主従関係を犬は誤認します。
 
手法の上塗りではなく、24時間・365日・・普段の態度接し方が重要だという事を忘れないでください。表面上のコントロールではありません。
 
それからもう一つの要素ですが、主従関係を積み上げると同時に、物事の良し悪しは体現させないと犬の知能では理解できません。
 
人間の子でいうと、ハシの使い方を覚えるには、実際に親が手を取って持たせてみる・・使わせてみる・・それが体現です。
 
だから吠えにしても噛みつきにしても、現行犯で体現で教えます。(型と音、できるだけジェスチャーも)。
 
まずわざと噛んだり吠えるような状況を作ります。片手で首輪をつかみ、もう片手を見せます。噛もうとしたら、首輪を軽く引き「ダメ」・・同時に口を手で軽く閉じます。当然噛めませんので、すかさず褒めます。開放するとまた噛もうとするので、再度首輪を軽く引き「ダメ」・・同時に口を手で軽く閉じ・・・
 
この繰り返しです。続けると手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこでしっかり褒め何度も反復します。
そうやって何度も体現しないと、犬の知能では覚えられないのです。吠えもまったく同じです。
 
そしてどんなに良い教え方をしても、主従関係が無いと犬は言う事を聞こうともしません。だからあお向け、リーダーウォーク、ヒモ付ボール遊び・・そして全ての基盤が普段の何気ない態度なのです。
 
それから、あお向けは今やってみていますでしょうか。噛んだら、あお向けで叱る、吠えたらあお向けで叱る・・親犬やリーダー犬が実際にやっていることです。子犬が騒がしかったり、甘噛みすると、親犬はあお向けにしたり噛んで叱ります。
 
あせらず無理せず少しずつチャレンジしてください。
 
食事中も大変ですが、逆に考えると教える良いチャンスです。しつけが浸透するまでは、ケージから出すときは常にリードを付けておくと良いです。
 
今が一番大変な時期ですが、踏ん張りどころです。長い長い根競べです。
 
続けないと結果は出ません。主従関係は一夜にして出来ません。毎日毅然と続けること・・結果はそれに比例します。
 
では頑張って続けてください(^-^)

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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