犬のしつけがQ&Aで分かる!

生後2か月の柴犬のしつけ飼い方

m1.png5日前に柴犬の子犬(メス)を我が家に迎えまして、同時に堀川さんのHPにたどりつきました。
早速マニュアルを読ませていただきながら接しているのですが、子犬の扱いについて迷っています。
間違っていること、アドバイスなどありましたらよろしくお願いします。
 
堀川さんのマニュアルは、感動の涙を我慢しながら読ませていただきました。
なんというか、文章はユーモアたっぷりでおもしろいのに、行間にあふれている愛情に感動いたしまして・・
狼の群れからヒントを得るなんて、素晴らしいです!
どうにかして犬と良い関係を作りたかったという深い愛情を感じました。
ステキなマニュアルを作ってくださって、ありがとうございます。
 
【家族構成】
夫(35)妻(35)長男(7)次男(5)
 
【犬について】
柴犬 本日で2ヶ月になります
近所のペットショップにて購入
 
屋根付ゲージはリビングの真ん中あたりの壁につけて置いています
ゲージのなかにトイレとおもちゃを一つ入れています
タオルはおしっこで汚す回数が多いので今は入れていません
夜はゲージに布をかけています
天気の良い日は日中ゲージごと日の当たる場所に移動しています
(ゲージに3分の1ほど日が当たるようにしています)
 
エサはよく食べ、うんちは1日2回、おしっこは5回くらい
夜鳴きはまったくしません
朝5:30くらいにクウクウ・キャンキャン鳴きますが、30分くらいで静かになります
5:30起床、19:30就寝
 
【世話について】
主に私(妻)がしています
私は自宅でヨガの教室をしているので、基本的にずっと家にいます
気をつけていることは、家族の食事が終わってからエサをあげること、無意味にじろじろ見ないこと、クウクウ鳴いてもほっとくこと
 
【遊びについて】
朝ごはんの前に私以外の男子3人と10分ほど
日中、私と15分ほど
夕方、エサの前に私と子供2人と15分ほど

遊びの流れは、仰向け(子供は私に手を添えるだけ)-ひも付きボール遊びーお部屋探検ー仰向け
という風にしています
お部屋探検は、子犬があちこちをくんくんしながらうろうろするのを笑ってみているだけです
子供達は子犬をおもちゃにするようなことは全くなく、とてもやさしく接しています(ちょっとびびっているくらいです)
 
【その他】
まだ首輪はしていません
遊び・エサ以外は、ほとんど寝ています
日中クウクウ言うことはありますが、日に日に諦めが早くなっているようです
室内で飼いつづける予定です
1か月後に最後のワクチンを終えて、1週間したら外に散歩に行っても良いといわれています
 
【私の悩み】

1・じろじろ見ないほうがよいということで、あんまり見ないようにしているのですが、エサの前後のうんちタイムを見逃してしまいます。
今のところおしっこは8割失敗、うんちは8割成功(シートにできるという意味で)です。
子犬のうちはトイレのタイミングは諦めるしかないのでしょうか。
また、おしっこ、うんちのしつけはいつ頃から、どのように行えばよいのでしょう?

2・ゲージの掃除をする際は、今は子犬を片手に持って行っています。
たった5日しかたっていないのに、暴れる体力が強くなってきて、片手の限界が見えてきました。
掃除のときはどうしたらよいでしょうか?
(これはしつけというよりお世話についての質問ですね、すみません)

3・首輪とリードに慣らしていくのは、いつ頃からがよいでしょうか?
また、子犬のうちの首輪も、皮製がよいですか?
 
 
長々と書きましてすみません。
 
ところで私自身は実家で柴犬(オス)を室内飼いしていたので大体の感じはわかっているのですが、自分で犬のしつけをしたことはなく、すべて母任せでしたので初心者です。

また、実家では堀川さんから見たら「ありえない」くらいの溺愛をしていました><
犬がおりこうさんだったのか、噛み付かれたり吼えられたりすることがなかったので気にしていませんでしたが、ああ、あの子にストレスをかけていたのかな~(もう亡くなっています)と今さらながら反省しています。
 
ではでは、お忙しいところ恐縮ですが、どうかよろしくお願い申し上げます。
子犬を家族の一員として大切に育てていきたいと思っています。


m2.pngまず子犬も成犬も、接し方やしつけ方そのものは同じになります。ただ、消化器官や骨格が未熟なので「飼い方」は少し気を使ってあげないといけませんし、経験も知能も全くない小さな猛獣ですので、しばらくは犬のしつけの結果がなかなか出ず、根気がいる時期が続きます。

ただ、犬の生後2か月はそろそろ赤ちゃんを卒業させないといけない時期です。人間の子が幼稚園に通い、社会化に入っていくのと同じです。

本来犬だけで暮らしていても、もうこの時期になると親犬もほとんど子犬をかまいません。生後1か月くらいまでは、目がやっと開いてヨチヨチ歩きなので親犬もしきりに面倒をみますが、2か月ともなると今度は、騒がしく暴れたり噛み付いてくるので親犬は子犬を叱って「しつけ」をします。

軽く噛んだり、あお向けにしたりして叱ります。ひたすらそれを繰り返して教え、兄弟ゲンカでも相手に噛まれ痛い思いをするなどして、それが最初の社会化になっていきます。

その時期に親犬・兄弟犬と離されているわけですから、それを私たち人間の家族が教えてあげないといけないわけです。私たち人間が親犬であり、リーダー犬になる必要があります。それは子犬の時だけでなく、犬の生涯そう接してあげないといけません。

では、詳細に見ていきましょう。

> 遊びの流れは、仰向け-ひも付きボール遊び・・

↑良いですね。続けてください。犬と接することが悪いのではありません。意味の無い声掛けナデナデ抱っこオヤツ・・ではなく、必ず主導することです。犬に声をかけたい・・触りたい・・と思われたら、オテでもスワレでも何でも良いので「指示→犬が従う→褒める」というパターンを意識されると良いです。

子犬なので、まだできなければ型を作ってあげて褒めて教える・・そういう接し方にすれば楽しくスキンシップもとれ主従関係も深まっていきます。少しでも進歩すると、お互い自信になり信頼関係も深まっていきます。

もちろん、それがリーダーウォーク、あお向け、主導型ボール遊びならなお良いです。

> お部屋探検は、子犬があちこちをくんくんしながらうろうろする・・

↑これも良いのですが、いずれあちこちオシッコをするようになります。それを何度か繰り返しオシッコの失敗が常態化し、犬の中で当たり前になってしまうといけません。

お散歩の練習・しつけの両面から、早めに首輪とリードに慣れておくことが必要です。ケージから出すときは、リードを付けるようにすると、暴走を制御して現行犯で色々教えられます。リーダーウォークにそのまま移行できますし、トイレへの誘導も機敏に対応できるからです。

まだ生後2か月ですので、本格的なリーダーウォークは無理です。今は首輪とリードに慣れ、人間に付いていく程度の「導入期間」と考えれば良いです。

生後3か月過ぎて、お散歩デビューする前後くらいから、徐々にリーダーウォークを強化していけば良いです。

それと、予防接種前ですが外の世界を少しずつ見せておくことも重要です。もちろん予防接種前ですので、他人や犬に触れたり、草むらに入ったり電柱の臭いを嗅がせたり・・は厳禁ですが、天気の良い日は家の玄関先などで通りを行き来する他人や犬の姿を見せておく、社会化をされると良いです。

首輪とリードに慣れておく・・他人や犬を見せておく・・これらをしないとお散歩デビューしても犬は怖がって嫌がってまともに歩けません。やっていても最初から上手くはできませんが(笑い)。

> エサの前後のうんちタイムを見逃してしまいます・・

↑監視はしっかりしていただいて良いです。目を合わせてジ~と見つめるなどしなければ、見ても良いです。「甘やかさない」という意識があっての態度であれば大丈夫です。

トイレを教えるタイミングは本書にも書きました通り、起床後・食後・緊張興奮時です。

起床時は、寝ている間できなかったわけですから当然たまっています。食後は胃がいっぱいになり腸に残っていた物が押し出されます。緊張と興奮は利尿脱糞作用が高まります。全部人間と同じです。

例えば、犬はケージから出してもらうだけで興奮しますし、人がケージに近づくだけでも興奮します。ボール遊びや来客、散歩で外の世界に出る時も興奮しています。

ですので一番は、朝起きて食後ケージから出して遊ぶ・・そうなるとたくさん条件がそろっていますね。

今はとにかく監視を怠らず、ケージの外で失敗させない(悪い癖を常態化させない)、※音の関連付けを根気よくする!という事に注力してください。

とにかく今は経験も知能も何もない状態です。成犬でも初めて教えることは経験がないわけですから、犬への指示が何を意味しているのか、型をとらせて音(できるだけジェスチャーも)の関連付けをして教えてあげないと、分かっていないのです。

フセでもオシッコでも人間が一生懸命アレコレ言っても、何を意味しているのか犬が分かっていないと何も始まりません。

ですので今は、ひたすらケージ内のトイレの上でオシッコ・ウンチさせ(型をとらせ)、そこに「チチチチ」などの音を関連付けてあげるのです。別の場所でしてしまっても叱らないで、ひたすら音の関連付けをします。

それが浸透してくると、先ほどのオシッコしやすい条件を作ってあげて、そこで「チチチチ」を言い続けると刺激されオシッコするようになります。それができたらちゃんと褒めてください。

指示していなくても、ケージ内でしている場面をたまたま見かけたら「チチチチ」「良い子!」で褒めてください。結果はそれらをどれだけやったかに比例します。

お掃除ですが、それもありますので早めに首輪とリードに慣れさせて、お掃除中は別の所に繋いでおきましょう。

お散歩デビューまでは家の中ですので、安い首輪やリードでなくてもヒモでも何でも良いです。生後10か月くらいまでは体が大きくなるので、あまり高価な首輪を買うとすぐサイズが変わって、お金がかかりますね。

リードは成犬時を見据えて、長めでしっかりした皮製をもう買っても良いです。途中で買い替えるとお金もかかりますし、犬が慣れるまでまた時間がかかるからです。

首輪は、成長期でサイズが変わる間は、安いもので良いです。ただし、お散歩デビューしたら壊れやすいプラスチック製のバックル(首輪の留め具)は危険なので、バックル部が金属製で安い物を見つけると良いです。

生後10か月くらいを過ぎたら、首の太さはもうほとんど変わらないので、皮製のしっかりした物が良いです。(でもデザインにこだわらなければ皮製でもホームセンターあたりは安いです)。

ご実家で飼われていた柴犬君は、素性がとても良かったですね。ストレスはなかったはずです。犬は正直に行動や態度に出ますので、問題行動や変わった素振りがなかったならば、柴犬君はストレスなく過ごしていました。

過去に犬を飼ったことがある方が陥りやすい点は、比較して現状を悲観してしまうことです。隣の芝生は青く見えます・・個性は千差万別です。絶対に比較してはいけません。犬種も性別も関係ありません。

その犬としっかり向き合って、現状を理解してあげ、そこから少しずつ進歩できるようにできることを淡々とやっていくだけです。それに結果は比例するだけです。

では、今回は以上です。これから成長にともなってドンドン犬としての本能が出てきます。また成長期ですから、犬のしつけの結果もすぐ出ません。でもやり続けないといけない時期です。やってきたことの答えが数か月後に出てきます。

あせらず大きな気持ちで、毅然とやり続けてください。

では、頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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