犬のしつけがQ&Aで分かる!

ポメラニアン犬のしつけ噛み付き唸る

m1.png子犬を飼い始めましたが、うなりながら、本気で噛んできます。飼い始めて、2日目からそんな状態で、手や服が傷だらけです。今日でちょうど1週間ですが本当に犬のしつけに困っています。
 
ポメラニアン、生後2ヶ月と1週間 オスです。
他にうさぎ、猫2匹を放し飼いしています。

父 69歳
母 66歳
だいたい家いおります。母は猫派で、犬中心の生活になり、猫がかわいそうと言ってばかりいます。
息子 10歳
冬休みで毎日家におります。
わたし 33歳
土日は休みですが、平日は18時の帰宅です。色々後片付けをした後、20時から21時くらいまで、相手をします。

犬は息子の部屋におりました。相手をするときだけ、息子の部屋に行きました。たまに、居間や台所に離して呼んだり一緒に走ったりして遊んでいました。すぐにおすわりを覚えました。
しかし、犬のしつけ本のとおり、餌を多用してのしつけであり、餌がないと言うことをきかない、しかも、餌がないと分かると、おすわりと言って座ったあと、うなりながら私にに飛び掛って噛み付くようになりました。
おすわりなどを教えるのが早かったのかと、色々ネットを調べてるうちに、わけが分からなくなってしまいました。
犬を紹介してもらった方から悪いことをしたら叱らないと、と、たくさん遊んであげてください、もし噛んだらのどの奥に手を突っ込むといい・・それを鵜呑みにして実践してました。
噛み付きはも最初は遊びの延長線上と思っていましたが、噛みかたがとても強く小型犬と言えど困ったと思い今回購入させていただきました。
 
さっそく読ませていただきました。そこで質問です。まだ2ヶ月の子犬です。リーダーウォークをしていいものでしょうか?
今日はじめてリードをつけやってみましたが、うなって足に噛み付いてきましたし、途中で座り込んでしまったり。視線をあわせないでやっていたら気付かなかったのですが、餌をはいてしまっていました。
まだ早いですか?
それとも、それでも毎日やったほうがいいですか?

・愛犬のハウス周りの構成、環境など
みんなの見える場所にゲージをと書いてあったので、今日から居間に置きました。半分に毛布をかけて暗くしています。ゲージにしきりがあり、トイレをおいています。トイレは、失敗したり成功したり、かまわないと、シーツをびりびりやります。だいぶ静かにしてますが、クンクン、ワンワンすると、息子が出してあげたいと言います。出すとおもちゃを預けようとしても、手や袖、腕のほうに噛み付いてきます。今日はひも付きおもちゃでご機嫌に遊びよく眠りました。おもちゃで遊んでいると、唸るのは本能ですか?
唸るのをやめさせることもできますか?


m2.png○○様も息子さんも色んな思いがあり、犬を息子さんへのクリスマスプレゼントにされたと察しました。
 
しかし、ここでハッキリご理解いただきたいのですが、当初息子さんの部屋に犬が居た・・という事で、ある程度息子さんに飼育をまかせようとお考えでしたでしょうか。もしそうでしたら、絶対にそうしてはいけません。また、猫やウサギのような、おっとり可愛いペットのイメージをお持ちでしたら、それも忘れなければいけません。
 
犬を飼った経験がある大人でさえ、子犬を育てしつけしていくことは、とても根気が要る事です。(技術的には私の犬のしつけ法は難しくないです)。息子さんに任せてはいけません。また、今はまだ息子さん単独で外の散歩に行かせるのはお互い未熟なので危険です。小学校高学年か、できれば中学生になってからが望ましいです。
 
もう少ししたらお散歩デビューになると思いますが、当分は○○様が見れない時は、おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に行ってほしいです。また日中の犬の世話は、おじいちゃん・おばあちゃんがされていると思いますので、なおさら犬のしつけを家族全員で修得しなければいけません。なるべく多くの時間監視し、破壊の注意やトイレも教えなければいけません。
 
>おもちゃで遊んでいると、唸るのは本能ですか?
↑これは本能です。威嚇というよりは、自然に出る興奮声です。
また、もしオモチャに対してではなく人間に向かって唸るなら、オモチャを取られまいとする、人間に対しての威嚇です。
 
しかし、それらも含めて今のポメラニアン君の現状を解説します。
 
犬は本来、親犬と兄弟犬と暮らします。生後数週間でもう走り回り、飛び跳ねたり噛んだりして騒ぎます。それを親犬があお向けや軽く噛んで叱ります。兄弟に噛まれれば痛さが分かります。そうやって初歩的な社会化を学んでいくのですが、ペットショップもブリーダーも販売回転を早くして利益を上げたいですから、子犬を早く引き離しショーケースに閉じ込めます。
 
犬のしつけや将来を考えているショップは子犬同士で十分遊ばせたり、時には店員さんが犬のしつけをするべきなのですが、それを実践しているお店はごくわずかです。
 
結果、そのまま新しい家族に迎え入れられるわけですから、犬は何も社会化されていない猛獣状態です。ただただ本能と感覚のおもむくまま行動します。それが今のポメラニアン君の状態です。
 
ですので、親犬に代わって人間が親となり、兄弟犬の代わりになり、初歩的な社会化から全て教えていかなくてはいけないのです。とても長い道のりで、特に今の知能が低い子犬の状態では、本当に根気が要ります。時間がかかります。まずはそれを理解し、受け入れなければいけません。
 
では具体的な接し方のお話です。
 
まずクンクン鳴きの要求に応えてはいけません。要求はエスカレートするだけで、それが常態化すると後に主従関係が完全に逆転してしまいます。ケージ内にトイレと飲み水があって、一日3回から4回に分けてドッグフードを与えていればあとは必要なモノはありません。
 
クンクン鳴きをしている時間はあえて無視し、鳴きが止んだタイミングで褒めて出して遊んであげてください。そういう事も含めて、あらゆる場面で子供さんだけだとガマンができず一貫した教え方が出来ないです。
 
それからスキンシップですが、意味なく声かけ・ナデナデ・オヤツ・抱っこ・・・これらは全て止めましょう。犬の本能の視点からは、相手が従属的に見えるだけです。接するときは必ず何か指示→犬が従う→褒める・・そういう接し方のルールにしてください。
 
ですので、ヒモ付オモチャ遊びなら、まずスワレ・マテができたら(出来なければ型をとらせて)褒めて、投げる。あるいはオテでもスワレでもちょっとしたことでも良いですので、最初に何か一つ簡単なことを覚えさせてください。触りたい・声をかけたいと思ったら、その「指示→従う→褒める」のパターンを思い出してください。もちろん、それがあお向けやリーダーウォークなら、なお良いです。
 
リーダーウォークですが、生後3ヶ月くらいまではまだ本格的には無理です。骨格もまだしっかりしていないですし、知能も低いです。ですので今は「慣れる」という導入期間にしてください。子犬にとって初めてのことが多すぎると、パニックになります。
 
首輪もはじめて・・リードもはじめて・・人間にコントロールされることも、並走して歩くこともはじめてですので、遊び半分でいいので慣れさせることを目的にしてください。それからケージから出すときは、常にリードを付けると良いです。暴走も制御できますし、トイレに直ぐ誘導もできます。
 
3ヶ月くらいになったら、徐々に強化していけば良いです。といっても子犬の場合はすぐ結果は出ませんから、長い目で見てあげてください。もちろんやらない・・という意味ではなく、毅然と続けます。
 
今は、ヒモ付ボール遊び、あお向けを中心にして、スワレ・マテ・コイ・オテ(挨拶代わり)などの基本動作を教えていきましょう。オヤツは犬のしつけとしても良くないですし、健康面でも良くないので止めましょう。また、あお向けも形や静止時間にこだわらず遊び半分でも良いです。
 
次ですが、人間への噛み付き・唸る、これは早めに直しましょう。現行犯で間をおかず、すぐ教えてください。
 
あお向けをしても良いですし、型と音の体現も織り交ぜてください。噛んだら「ダメ」と同時に犬の口を軽くつかみます。当然噛み付きは止まりますので、そこで褒めます。犬が自らしたわけではないですが、悪い型が止まり良い型になったので褒めます。最初はそうやって何度も良い例を作ってあげないと、犬には何が良い事で何が悪いのか分からないからです。手を見せても噛まなければ、そこでも褒めてください。噛んだら再度「ダメ」と同時に犬の口を軽く・・・ひたすらこの繰り返しです。(噛み付き・吠え・唸り、同じ教え方で良いです)。
 
褒め方はナデナデではなく、「○○良い子!」、で体や頭を軽くポンポンポンとたたいてあげます。
 
物事はなんでもそうやって、悪い型を止めて・良い型をとらせ褒める。そうやってシンプルに体現させ教えないと、犬の知能では覚えられないのです。そして主従関係が出来ていないと、犬は聞く耳すら持とうとしません。
 
手を口に突っ込む・・たたくなどの体罰的な嫌悪刺激は不要ですし、犬が誤解すると関係が悪化するだけです。
 
その他、6ヶ月までが非常に大事な時期です。犬のしつけを徹底することはもちろん、予防接種が終わったら他人、来客、他の動物に積極的に会わせ、社会化させることも重要です。お母様がかわいそうと思われるなら、猫とも遊ばせてください。かえって、子犬の噛み付きを猫が叱って教えてくれると思いますよ(^-^)
 
今日は以上になりますが、カギはお父様とお母様が握っています。日中、犬と接する時間も多いでしょうし、息子さんの間違いを教えなければいけません。ご両親の理解と協力が重要です。それから、結果を求めすぎないようにしましょう。子犬の能力の限界はあります。態度や毅然さは貫いてほしいですが、子犬のレベルの低さに落胆したり感情的にならないように気長に接してあげてください。
 
これから子供さんと犬と両方を教育しなければいけませんので大変ですが、あせらず頑張ってください(^-^)
 
では、またいつでもメールください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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