犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけでトイプードルの生後5・6か月は一番難しい時期です

質問内容
我家のトイプードル犬(6ヶ月 男の子)のしつけについてとても落ち込み、悩んでいます。いろいろなしつけのホームページを探しておりましたところ堀川さまのホームページにたどり着き、お考えに心を引かれ、何度もホームページを読み返しました。トイプードルの状態は日ごとに悪くなるので、わらをもすがる思いです。

トイプードルのことですが、生後2ヶ月で迎えました。市販の犬のしつけ本を読んで素人ながら、しつけをしていたつもりでした。(ご褒美のオヤツを与えるやり方が多く、俯に落ちない部分も多かったのですが、、、案の定、ご褒美目当てのしつけになってしまいました、、、)最初から甘噛みはあったのですが、だんだんひどくなりこの一ヶ月ぐらいは気に入らないことをされると本気で噛みつき、私の手は血だらけです。

娘も最初はお散歩によく連れて行っていたのですが、生後4ヶ月のときに、主人のかっての希望で大型犬の子犬(5ヶ月男の子)をむかえました。

家族の関心は一気にそちらにむき、しょっちゅうお散歩につれていってた娘はまったくお散歩に連れて行かなくなりました(トイプードルはその娘を見るとうれしそうに寄って行ってたのですが、、、)最初は大型犬も室内にいたのですがそれまで無駄吠えしなかったトイプーがその姿が目に入ったり、だれかがそちらにいくとメチャクチャ吠えるようになりました。

そのころからでしょうか、噛み癖が目に余るようになったのは、、、、

トイプードルは攻撃的な性格があるようなので一週間ぐらいまえに去勢手術をしました。これで性格が変わるとは思いませんが、少しは穏やかになってくれたら、、、と思うのですが、、、

大型犬が、犬のしつけ教室に行きはじめたのでそのおともで体験レッスンを受けたらレッスンの途中で本気でがぶりと噛みつかれ、キズが痛いというより心がズタズタにひきさかれた重いです。犬のしつけ教室でおしえてもらったことを家でやっても泣き叫んでガブガブやられ。

やってはいけないと思いつつも半分虐待に近いような(怒って追いかけ回したり、思わず手がでたり、、、怯えてちびってました)こともしてしまいました。それ以降、わたしは怯えたような目でみられています。信頼関係もなにもあったものではありません、、、

もう、トイプーとは信頼関係を結ぶことはできないのでしょうか、、、家族もトイプーはもうどうでもいいような(子供は『○○の性格が悪いからいやだ、凶暴だからいやだ』と言いますし、)態度になっています。

縁あって迎えた子ですから良い子にそだててあげたいのですが、いまからでも信頼関係を結べて育てることはできるのでしょうか?

悩んでなにもしなかったら刻々と悪い方向にいっているのは目にみえてますし、堀川さまの犬のしつけ法を始めるにあたり、いままでの悩みで落ち込んでおり、気持ちの整理ができないのと、これから先がとても不安でなりません。どうか希望をもって前向きにすすめるようアドバイスをお願いいたします。

混乱した内容のメールですみません。


返答内容トイプードル君はちょうど難しい時期に差し掛かりました。生後5か月くらいから、歯の生え変わりやホルモンバランスの変化が激しくイライラ反抗期の症状が出てきます。そして、成犬本来の権勢本能が表に出てくる時期です。

今までの接し方が良ければ、普通は大きな問題は出ないのですが、今まで甘やかしやチヤホヤがあり、犬の本能から誤解されるような接し方があった場合は、この時期に一気に関係が崩れます。

今回のトイプードル君の場合は、去勢はあまり大きな効果はないです。ですが、私は蓄膿症やガンのリスクを無くすために去勢や避妊はおすすめしています。(繁殖のご意志がなければ)。

ここまでになった原因はいくつかあります。まず生後2か月で家に来た・・ということで、親犬や兄弟から引き離された時期はもっと早かったはずです。本来はまるまる3か月くらいかけて、親犬からしつけを受けたり兄弟ゲンカもしながら初期の社会化を学んでいくのですが、それが十分出来ていませんでした。

その状態で家に来たならば、人間家族が親犬のように毅然と淡々としつけをしなければいけないのです。

しかし、子犬は可愛いですから、おそらくチヤホヤ世話を焼き、たくさんかまわれたんじゃないでしょうか。

特に、犬は新しい環境に入って最初の数日で家族との関係の基準値を作ってしまいます。そして、それが続けば続くほど犬は関係を誤解していくのです。

しかし、犬も生涯学べる哺乳類ですし、まだ6か月ですから成長期の後半に入った・・という段階です。犬のしつけに年齢制限はありません。

まず今は、あお向けやマズルコントロールなどの接触系の手法は使わない方が良いです。精神戦のつもりで、少し距離を置けるリーダーウォーク中心にされると良いです。それと大前提は普段の何気ない接し方・態度・しぐさ、ですので本書で学ばれるのも良いでしょう。

体罰や威嚇は絶対に厳禁です。犬の知能では理解できませんので攻撃的になるだけです。

それと大型犬の子もそうですが、犬のしつけ教室は止めましょう。そこへ行く時間があったら、家でご自分でやられた方が意義があります。DVD教材もそうですが、動作やコントロール手法だけをマネようとしてしまうからです。

それは単なる調教法であって、関係作りでもしつけでもありません。犬のしつけ教室に通うメリットは社会性をはぐくむくらいのものです。特にオヤツやしつけグッズを使うような犬のしつけ教室は、絶対に止めてください。時間とお金の無駄です。(無料なら社会化のために行きましょう)。

今のトイプードル君の行動は、甘やかされたごく普通の犬の行動です。悪い子なのではありません。それと絶対に大型犬と比較しないことです。犬はそれぞれ、同じ犬種でも兄弟でも性格は違います。比較して感情的にならないことです。

トイプードル君は、犬の本能で素直に環境に適応して生きているだけです。

まずは、普段の何気ない接し方全体を見直し、リーダーウォークと主導型ボール遊びで関係を作ると良いです。噛まれることにビクビクしていると、犬に伝わって悪循環になるので、ホームセンターで600円くらいの作業用皮手袋を買ってリラックスできるように準備してください。

今は関係が崩れている時期なのと、反抗期で、さらに新しい犬への嫉妬心もあります。トイプードル君にとっては面白くないことだらけですので、反発もあるでしょう。しかし、それも犬の自然な反応ですので大きな心で受け止めてあげて、感情的にならず淡々としつけを続けることです。

そして新しく来た大型犬の子犬にも同じことが言えます。トイプードル君の時と同じ育て方をすると、同じことになる可能性が高いです。

現状は、まったく悲観することはありません。今は成長期ですから、これで良いんです。飼い主さんも成長期です。正しくやり続ければ結果は必ずそれに比例します。まだまだ落ち着く月齢ではありませんから、大変な時期はまだ続きますが、それは当たり前の事です。

犬の成長を楽しみながら、大きな気持ちで淡々とやり続けましょう(^-^)

では頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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