犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで飛びつきを止めさせる方法

質問内容黒ラブ1歳なりたての女の子〇〇といいます。頭のいい子で、生後3か月ごろにはsit、stay、downができるようになり、今は大きくてできませんが、体育座りをした足の下を、トンネル!というとすすすっと、潜り抜ける、ということもできました。

そんなラブは、ヒトが大好きで、すぐ飛びつこうとします。これは支配性とか、そんなことではなく、見ていてわかります、単に好きなだけなんです。

怪しそうな人にはいきません、でも、興奮しやすい気性があり、そうなると、誰にでも飛びつこうとします。散歩中の引張りはありません。

何か見つけてお土産を確保して、早く帰ろう!となれば別ですが、よくある引張りはしません。ただ、道草は非常に多く、匂い収集には余念がないようにも思えます、マーキングはしません。

日中は庭のサークル内で過ごします。家の中では、飛びつきが激しいので、主人が部屋にいるときにはサークル内に入れていますが、それ以外は出していますが、入ってはいけない部屋、階段上りは禁止です(と言っても、柵があるわけではありません)ので、行きません。

ヒールウォークはできますが、必要な時だけで、散歩は散歩、ぶらぶら歩きの際にはさせません。私の言うことはよく聞きます。ご褒美も使いますが、大体が、できたよ、チョーだい、とねだってきたら、あげるくらいです。今はだめ、の時はあげませんが、それでへそを曲げることは8割方、ありません。

やめさせたいのは、飛びつきと興奮しやすい気性です。

しつけの預託もしたことがあります。決して叱らない、というドッグスクールです。よかったです、さらに賢く、いろいろと自分でどうするのか、考えるようになって帰ってきました。

ですが、興奮しやすい気性と飛びつきだけは、どうしても自分で何とかしないと意味がない、と思っています。このような状況ですが、できますでしょうか。

愛情と権威をもって、も試そうかと思いましたが、日ごろからスキンシップをしている犬には、その「時」の違いが伝わるとは思えず、やめました。

犬も言葉はわかると思っています、感情で接すれば、感情で返してきます。褒められれば、やっぱり喜びますし、思考回路も、ちゃんと発達しているはずです。

こんなことを考えておりますが、堀川さんのマニュアルでは、解決できるのでしょうか。いろいろマニュアルやらDVDやら買ってしまい、これが最後!のつもりですが、迷っています。

ご意見とご助言をお願いできれば、幸いです。

 

返答内容

世の中の事は何でもそうですが、「どこにゴールを置くか」という考え方があります。

犬は人間ではありません。テレビドラマや映画でもありません。現実の犬にできること・できないことはあるわけですが、「今の月齢の犬にはできないこと」というものもあります。

現状を伺う限り、今の月齢の犬からしたら、でき過ぎなくらい良い状況なのです。

ほぼ、お察しの通り、飛びつきにも2種類あります。支配的な飛びつきは、マウンティングして相手を前足で抱きかかえるように抑え込み、「相手の動きを止めて自分の言いなりにしたい」という欲求です。

ですが、今のラブちゃんはただ単に興奮して遊びたくて飛びついているだけです。

経験を積むことで、自然と落ち着きも出てきて、少なくなっていく行動ですが、教えるのは簡単です。

スワレを覚えたのですから、同じことなんです。物事を教えるのは何でも同じですが、良い型を作ってあげて、そこに指示音ジェスチャーを関連付けながらポンポン褒めてあげれば良いのです。

「何をどうすれば良いのか」体現で繰り返し反復することで、犬はちゃんと覚えてくれます。

ですが、今の月齢ではまだ成犬にもなりきっていませんし、経験不足なので、興奮の方が少し勝って「思わず飛びついてしまう・・」という状況です。

犬の成長による落ち着きを待ちながら、同時に一貫して教え続けることで、ちゃんと学んで飛びつきは消えていきます。

特に、相手の方にお願いして、犬がスワレができるまで目を合わせたり声掛けしないようにお願いしましょう。

スワレの指示音ジェスチャーを出しながら、首輪をガッチリつかんで犬におんぶするような形でスワレをさせ、そこでポンポン褒めてから、相手の方にも褒めてもらうようにしましょう。

それを繰り返すことで、犬も「飛びつくと遊んでもらえないんだ・・お座りしたら褒めてもらえるんだ」ということを徐々に理解していきます。

とにかく一貫して続けることです。

そして、オヤツは止めましょう。どんな教材をお持ちか分かりませんが、チョークチェーンやスプレーなどの嫌悪刺激系のしつけグッズも止めましょう。

オヤツで釣ると、犬は簡単にコントロール出来てしまうので、犬との本当の関係作りがどこまで出来ているのかが、見えなくなってしまうのです。それが一番怖いことなのです。

オヤツなどなくても、犬が褒められて嬉しくなるような関係作りをしないといけないのです。それには時間も根気も必要なのです。

小手先のテクニックで、数日で関係が作れることはないのです。

「できたよ、チョーだい、とねだって・・」ということは、「飼い主さんに褒められたいから」や「そうすることが良い事」と理解しているわけではなく、ただ「オヤツが欲しいからやっているだけ」にすぎないのです。

そこに気付かないといけません。

〇〇ちゃんは、頭が良くて穏やかなラブの中でもさらに良い子ですから、私の教材など買わなくても大丈夫でしょうが、もし今お持ちの教材が、オヤツや嫌悪刺激系のしつけグッズ・体罰を使う手法ならば、もう止めてください。

かえって本質を見失ってしまいます。そんな物は使わなくても、犬はちゃんと理解できる本能を持っています。

もし、「もう一度基本の関係作りから学びたい」「価値観が合う」ということでしたら、私の教材で学ばれるのも良いでしょう。

ただし、私は即効性の調教法などはまったく重視しませんので、「時間がかかっても良い関係作りをしよう」という価値観がない間は、お止めになられたほうがいいでしょう・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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