犬のしつけがQ&Aで分かる!

柴犬4歳雄で繁殖リタイア犬のしつけ

Q.ご質問:
はじめまして、「犬のしつけ」で検索し、堀川様のサイトにたどり着きました。そして、購入前の相談もお気軽にどうぞ、と言う言葉に甘えて今回、メールをお送りさせていただいて次第です。

実は先月、繁殖リタイア犬である柴犬♂4歳の里親になりました。
当初、どんな子が来ても、最後まで愛情を注いで面倒を見ると豪語していたのですが、実際来た子は、4年間、犬のしつけは勿論の事、散歩の経験もなく、想像以上の大変さに、引き取った事を後悔したことも、そんな事を考える自分が情けないやら、恥ずかしいやら。

私は犬を飼うのは今回が2度目。最初に飼ったのはシーズーの♂でコチラは生後40日足らずから家族としてむかい入れ、16年と8ヶ月の生涯を終えました。その後、同じく4歳になるチワワの里親になる話もあったのですが、ちょっとした思いの行き違いから、実現する事がなくなり、結果的に、この柴犬が来たのです。

きっと「縁」があって来たのだろうと、そう思っています。だからこそ、大切に育ててあげたいと思うのですが、何分成犬を育てるのは初めてで、先代の犬を子犬から育てた時と違い、戸惑う事ばかりで、現在、マウンティングが激しく、少しでも近づくと、必ずと言っていいほどまとわりつき腰を振ろうとします。

その都度、何事もなかったかのように、無視を続けていますが、一向に効き目がありません。更に、同じ場所をくるくる、くるくる、回り続けていたりします。その意味も判らず、途方にくれておる次第です。


また仕方ないといえばそれまでなのかもしれませんが、これまで長いゲージの中での暮らしもあり、散歩も初体験、初日は首輪に散歩用のリードをつけようとしただけで暴れる(怖がる)し、まっすぐ歩かず、くるくるまわったり、また歩いたかと思ったら、座り込みの連続で結果的に一度もおしっこも、うんちもせず、帰って来ました。

そして繋いでいる車庫のシャッターにおしっこをかけてしまい、その様子に義母が眉をしかめている次第です。
 
現在は少し散歩にもなれ、その間、おしっこやうんちも少しずつできるようにはなりましたが、まだまだ車庫内のアチコチにおしっこをして、その車庫の前が玄関だという事もあり、その臭いに頭を悩ませております。

長くなりましたが、堀川様、このような状況であっても改善する事は可能でしょうか?

現状のままでは、私も疲れ切ってしまうだけ、きっとまた、こんな事なら、、、、、と、考えてしまいそうで怖いのです。

本当に大丈夫でしょうか?
頑張れば、大丈夫だよと、太鼓判押していただけるのでしょうか?


A.お答え:
まずトイレについては物理的な環境作りも必要です。犬の体調も一定ではないですから、繋ぎっぱなしで散歩以外でオシッコしてはダメ・・というのはあまりにも酷です。

犬の安心面の方が大きいですが、ケージ内に四方が壁になったクレート型ハウス・トイレ・水ボトル、の4点セットを飼い主さんには推奨しています。

無理に高級な犬用でなくても、単品の柵をホームセンターで買ってきて、自由な形で組み合わせても良いわけです。ケージの下に置く大きなトレーも単品で売っていますから、床が直接汚れないようにできます。私はケージもハウスも自作です。

それと足を上げてオシッコするようなら、ケージの柵にプラスチック版を付けて、側面にオシッコした場合でもトイレに流れ落ちるようにすれば良いです。

まずは良く監視して、どこでオシッコしようとも音の関連付けをします。関連付けを十分したら、散歩中にその音出しを続ければ良いだけです。

マウンティングですが、無視だけですと犬はそのままやり続けて癖になるのと、犬からすれば自分の優位性の主張を「受け入れている」と思ってしまうだけですので、絶対に許さず「ダメ!」と厳しい視線を送り同時に首輪をガッチリつかんで、スワレ・マテの型をさせます。そして良い型になったので肩をポンポンして褒めます。

犬は知能が低いので、ひたすら体現させることと、態度をしっかり示すことです。

そして、トイレにしてもマウンティングにしても何を教えても関係次第でその効果が全く違ってきます。犬のしつけのすべての基盤は関係作りです。

短絡的で部分的な手法にとらわれず時間がかかっても関係作りを頑張る・・というご意志があれば、もちろん大丈夫です。犬のしつけに年齢は関係ありません。

犬は哺乳類ですから、生涯学び続けます。もう4歳ですから知能も高くなっていますし、噛んだり吠えたりしないので良い子ですよ。マウンティングは支配欲の現れですが、同時に社会性や群れの意識も強いということですし、遊び好きでもあります。良い子ですよ。

難しいのは人間に無関心で唸って無視される・・こういう子じゃないので大丈夫です。

クルクル回るのはストレスです。4年も過ごした場所から違う場所・・違う飼い主・・全て違う環境にいきなり連れてこられたわけですから、当然犬はストレスです。過剰にかまわず見守ってください。(ジロジロ見ることはNG)

全ての基盤は関係作りですから、どういう飼い主でいるべきか、どういう接し方が良いのか・・学ばれたほうが良いでしょう。成犬も子犬も犬種も関係ありません。一頭一頭みんな個性があり、兄弟でも違います。変わらないのは犬の本質です。

シーズー君は素性の良い子だったんでしょう。でも思い出は思い出として大切にして、良い印象は忘れてください。犬はみんな個性があってそれぞれ違います。絶対に比較してはいけません。それと今回の柴犬君も良い子ですよ。

散歩は急に遠くまで行かない方がいいです。最初は玄関先でノンビリ行きかう人や犬を見せるだけでも良いです。急に普通の犬のような生活をさせるのではなく、経験が少ない子犬と思って、徐々に経験を積ませたほうが良いです。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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