犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬がハウスに入りたがらない・留守番が出来ない・分離不安?の場合のしつけ

質問内容
初めまして。一週間前にトイプードルのオスを飼い始めた者です。うちのトイプードルは、ブリーダーさんの家からいただきました。生後2ヶ月と少しになります。

以前にウサギを飼っていまして、そのウサギが亡くなってしまい、当分の間は動物を飼うことに抵抗がありました。ですが、そんな事を言っていたらいつまでたっても動物を飼えないということで、たくさんのペットショップやブリーダーさんの犬を見てまわり、その中で一目惚れをした犬を飼うことにしました。

犬を飼うということで、事前に本屋で売っているしつけの本を購入しました。それに書いてある通りにこの一週間を過ごしてきたつもりです。

ですが、家に連れてきた当日、ハウスには入れずに、放し飼いのように、室内を自由に歩かせてしまいました。そのせいで、今はハウスに入れても、安心せずにゲージから手をだしたり要求吠え?をしてきます。寝る時も同じです。

本やいろんなサイトを見ていて、鳴いていても無視をする、ということが必ず書いてあるので、そうしようとするのですが、あまりにもうるさすぎて、ブリーダーさんの言う通りにゲージの隣で寝るようにしています。

犬が安心して寝れるように大きさも丁度良いサイズのゲージに、タオルケットをかけて、暗くしています。

ブリーダーさんは、2,3日までゲージの隣で寝るように言っていましたが、4日を過ぎてもうるさいので、隣で寝るようにしています。

甘やかしている、というのも分かっています。その一方で、鳴き声のせいでお隣さんとの関係が悪くなるのもどうかと思うのです。

 他にも、我が家は、父は単身赴任のため週末しか帰ってこず、平日は、私は学校のため、6時半ごろに帰り、兄は大学・バイト・遊びで帰ってくるのは11時ごろになります。そうなると、普段家にいるのは母だけになり、母に犬が、くっつき回っています。母がトイレに入る少しの間だけでも扉をかいたり、クゥーンやキャン!といった鳴き声を発します。
 
このような行為をみていて、分離不安という症状になってしまったのかと心配になります。ですが、あるサイト様では、子犬だから仕方ない、ということが書いてありました。本当にそうなのでしょうか?

そして、もし分離不安なのであれば、その対処方法など、教えてくださるとありがたいです。

今の犬を見ていると、
・ハウスが嫌い(ハウスに入りたがらない)
・留守番が出来ない
・分離不安なのでは

というのが、問題になっているのだと思います。

・放し飼いから、ハウス飼いにさせる方法。
・犬との正しい接し方。
・留守番のさせ方。またその練習方法。
・分離不安の対処方法。
・ハウスでおとなしく寝るようにする方法。

これらを教えてくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。


返答内容
今回はブリーダー直で迎え入れて、2か月まで親兄弟と過ごせましたので、条件としては良かったですね。

噛み癖などは、親犬からのしつけや兄弟ゲンカの中である程度学んで来れました。そういうところはメリットになります。

ただし、デメリットもあります。

ペットショップの場合は、間に中継業者が入ることもありますが、一人(一匹)で過ごす時間が多くなりますので、それが自然と練習になって、留守番が多いご家庭でもなんとか適応できます。

しかし、ブリーダー直で来るということは、直前まで親兄弟と常に一緒に過ごしていて、そこから急に引き離されますので、適応に時間がかかるのです。

にもかかわらず、最初に放し飼いやチヤホヤをしてしまうと、それが基準値になってしまって留守番に適応できなくなるのです。

犬が来た最初の1週間は、最低限の世話以外は、ケージから出したり触ったりしてはいけません。

犬は新しい環境下に来て、とても強い興奮と緊張を抱えています。放し飼いやチヤホヤの接し方は、それをあおってストレスを強くしてしまうのです。

そして、犬は相手との最初の接触を基準値にしてしまいます。

悪い癖が付きますし、そのままズルズルと過ごし、犬が成長する過程で主従関係を誤解し、それが固定化されてしまいます。


今回のポイントは、一番長く犬と過ごすお母様の問題と言ってもいいです。

お母様は犬のしつけの本質をご理解されているでしょうか。おそらく、日中に犬をチヤホヤされているかもしれません。マメに世話をされ過ぎているかもしれません。

クンクン鳴かれれば可愛そうになりますし、母性本能であやしたくもなります。(女性も男性も)

もちろん、まだ幼い子犬ですし、新しい家に来る直前まで親兄弟とべったり過ごしてきましたら当然なのですが、少しずつ適応させないといけません。

また、触れ合うにしても「主従関係を誤解させないような接し方」にしなければいけません。

犬のしつけは何でもそうなのですが、急にゼロから100にはできません。優しいレベルから段階を作って、徐々に難易度を上げながら適応させてあげないといけません。

例えば今回の、「ケージで寝る」ということも、今の段階でいきなり一人ぼっちの部屋では無理ですので、少しずつ距離を離していくことです。

今はケージにピッタリ寄り添って寝ていると思いますが、今日は10センチ布団を離して寝る・・明日は20センチ・・明後日は30センチ・・

というふうに、徐々に離していきましょう。

日中の接触も、少しずつ接触時間を減らし、態度を変えてください。猫なで声でナデナデされていないでしょうか。

もちろん子犬は可愛いですしスキンシップも大切ですが、「主従関係を誤解させない接し方・態度」というものもあります。

反対に言えば、それを理解して続けないと、どんどん主従関係が悪化して将来手に負えなくなってしまいます。


さて、おそらく今はまだ私の会員様でいらっしゃらないと思います。今日お話ししたことは概要になります。詳細アドバイスや解説は会員様の特権になりますので、何卒ご了承くださいませ。

特にお母様には、犬の特性・しつけの本質をしっかりご理解いただきたいと思います。また、ご家族が全員で一貫できないと犬には矛盾になってしまい、どんなに誰か一人が頑張っても、犬にはさっぱり理解できないのです。

では、この機会にしっかり学ばれてください。頑張って続けていきましょう(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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