犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬は飼い主の動揺やあせりも感じ取る

m1.png吠えたり、噛んだりを押さえようとして、あお向け固めをやってみたのですが、興奮しているし、抵抗が強くてうまく行きません。興奮していない時に、あお向け固めをすることで、次第に改善されていくものなのでしょうか?
 
それから、お母様が犬を甘やかしていたというくだりがありましたが、どうやって改善されましたか?
 
ウチの狆は、家に来て1週間なのですが、同じような状態になっていると思うので、参考にさせていただけたら嬉しいです。


m2.pngまず「あお向け固め」ですが、これは対処療法ではありません。日常的な儀式(主従関係を確認する挨拶)と思っていただいても結構です。「興奮していない時に、あお向け固めをすること」→有効です。
 
ですので私も今でも一日何回も(スキンシップ含め)します。また言う事を聞かない場合も行ってください。ただし、呼吸を圧迫したり痛みを与えるなどの肉体的苦痛を与えてはいけません。それは気を付けてください。
 
それと大事な事ですが、しつけであせってはいけません。飼い主さんのあせりや動揺も犬は敏感に感じ取ります。大きな気持ちで、あせらず、「一日少しでも進歩すれば良し」というような気持ちで望んでください。必ず努力と結果が比例します。
 
「興奮しているし、抵抗が強くて」ということですが、もし今首輪を付けていないようでしたら首輪を付けて、首輪を両手で固定するようなイメージが良いでしょう。一瞬でもおとなしくなったらほめてあげてください。そうしないと「何が良くて」、「何が悪い」のか犬は分からないのです。根負けしないよう何度も繰り返してください。しだいに降参してきます。(抵抗するのは、階級社会で生き抜くための本能です。最初はそれが自然です。あきらめてはいけません)。
 
また、もうリードを付けても良い時期ですので、あまりに「あお向け固め」で抵抗するようでしたら、先に「リーダーウォーク」を少しずつ実践して、変化が出てきたら、「あお向け固め」を併用するのも良いでしょう。
 
ただ本来は母犬が教育時にすでに実施しているはずです。(悪いブリーダーは、生まれて直ぐ母犬や兄弟から引き離してしまう場合もありますが)。犬にとって一番分かりやすく効果のあるしつけです。また、「抵抗する=まだリーダーと認められていない」というバロメーターでもあります。
 
さて、生後2ヶ月半くらいですね。今頃から4ヶ月くらいまでが一番しつけで重要な時期ですので頑張ってください。ただ先ほども申し上げましたがあせりは禁物です。犬も飼い主さんにも負担が大きいだけです。ペットショップは保証の関係もあるので、「ワクチンまでは外に出さないで」と言いますが、野生の猫や野良犬、ワクチン接種していない犬や糞尿などに触れさせなければ、大いに社会化を進めたほうが良いです。私の獣医師さんもそう言っています。(コレはご判断におまかせしますが・・・)
 
それと、他のご家族の理解も絶対に必要です。一人でも甘やかす人がいると、しつけの効果が出ません。私も、母親には何度も、何度も、何度も(笑い)教えました。お気付きかもしれませんが、犬のしつけは「飼い主(家族)の理解」そのものなのです。私は母親に「犬という動物」を説明し、「しつけ方」、「態度」も解説しました。「あお向け固め」もやってもらいました。少しずつ何度も何度もです。それに比例して犬も母親に対して態度が変わってきました。ですので、ご家族がいらっしゃるのであれば、全員に飼い主さんがそうしてあげる必要があります。


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
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