犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬が臆病な場合はどうしつけしたらいいですか?

質問内容いつもお世話になっております。(柴犬6か月)

本日は、以前にもお話させて頂きました「臆病で困る」をもう一度ご相談に乗って欲しいのです。家の犬の臆病は度を越しているように思います。

昨日は、家の中より車庫の中の方が涼しいと思ったし、散歩だけではなくてずっと外に居る事で、風の音や鳥たちのさえずり・・・車の音や散歩している人々の音・・・少しは慣れて欲しくて、ゲージの中に入れて出していました。

少しの音でもビクッとしていましたが、朝の散歩と食事が終わった9時頃から夕方の散歩の前17時頃迄、昼の排泄と食事以外はずっとゲージに入れていました。

昨日は、風もなく穏やかな天気でとても過ごしやすかった(私が思うに)ので外に出したのですが、夕方の散歩の後は家の中に入れました。夜9時頃に見に行くと、いつになくグッタリしていて呼吸は荒く、心臓もドキドキしている様子でした。

今朝は元気になっていたので、外に出し排泄を終えたので、散歩に連れていきました。いつもと変わらない様子でした。この時の天気は穏やかでした。

散歩から帰って少しすると強風が吹き出して、シートはバタバタ音をたてるは、庭の木はザワザワいうはでこれまた怖がって・・・

いつものように、犬を座らせ、覆いかぶさるように私も座り、大丈夫、大丈夫と何度も声をかけましたが、急いで家にはいったら一目散にゲージに入り、出て来ようとしません。

ご飯まで食べません。口元まで運んでやって、口の中に入れても吐き出すありさまです。

熱は38.8度、脈拍は1分間84でした。

11時30頃、部屋に行くとゲージがら出てきて、寄ってきたので、ご飯をやったら3口位は食べただけです。

これは臆病病でしょうか?
臆病な子はどうすればいいですか?

家にやってきて約3カ月の間、5時・10時・12時・15時・17時・21時と多いときでさえ6回しかゲージから出してやらず、静かすぎる部屋の中に閉じ込めていたから、臆病な子になってしまって・・・家の中をドンドン走らせてやったら良かった・・・

堀川さん、犬のしつけではないかもしれないですけど、アドバイスをお願い致します。

 

返答内容

柴犬ちゃんは、どちらかというと臆病なほうなのは間違いないのですが、あまりそれを意識したり悲観されないほうが良いです。

もともと犬は臆病な動物ですし、人間の文明が理解できませんので怖い物ばかりです。そして、特に4か月から1歳半くらいまでは臆病な時期が続くと思ってください。

2・3か月というのは、あまりにも幼すぎて知能が低いので、怖い物知らずです。

それが、成長にともなって段々と本能が芽生えてきて、警戒心や権勢本能や感覚が鋭くなっていきます。しかし、同時に犬の知能も高くなっていくので、経験や人間からの教えによって徐々に学び、慣れながら適応していきます。

今はまだその期間が始まったばかりですので、臆病になりやすいです。

我が家の犬も、ちょうどそのころはとても臆病でした。

風で揺れる木の葉っぱにビクッとしたり、お店の登り旗なんかにも驚きました。車・自転車・バイクも怖がっていました。

電動シャッターが動いていると、パニックになったものです(笑)

でも、経験の中で慣れ、少しずつ克服していきます。

ですが、今回は少しやりすぎたので、それはいけません。

散歩やお出かけで、「信頼できる」飼い主さんと一緒に歩きながら移動する分には、犬も安心できますし必要な良い刺激なのですが、飼い主さんとの主従関係や信頼関係がまだ出来ていない段階や、外で過ごさせるのは無理があります。

まず環境ですが、犬の居場所は室内で安心できる場所に居させてください。イヌ科の巣穴はみんなそうですが、狭くて暗い穴倉なんです。それが落ち着けるんです。

そうでない居場所は、とてもストレスなんです。時間を決めて、信頼できる飼い主さんと一緒ならまだ良いですが、外に出しっぱなしはとてもストレスになります。普段の居場所と環境が変わることもストレスです。

そして、家の中での放し飼いもいけません。テリトリーが広くなりますから、それを守るための神経もたくさん使うことになるからです。

やるべき事は、普段は室内の落ち着く環境(穴倉感覚のハウスがある場所)でリラックスさせ、その上で時間を作って飼い主さんが主導で外の世界に連れ出すことです。

そして、犬が安心して付いていけるような存在に飼い主さんがならないといけません。

犬をチヤホヤ甘やかしが無かったでしょうか。手で食べさせたりなどはいけません。

>6回しかゲージから出してやらず・・
>家の中をドンドン走らせてやったら良かった・・

↑このへんの意識も少し気になります。犬は自分を毅然と主導してくれる存在がいないと不安になる動物です。その大原則を忘れてはいけません。

甘やかされたがゆえにストレスに弱くなり、胃潰瘍で吐血する犬もいるくらいです。

もちろん、主導型の遊びでたっぷりスキンシップ・遊び・運動・発散・関係作りはしてあげてください。そして、時間を作って散歩なり外でノンビリ一緒に過ごすなり・・という事をメリハリをつけて行っていきましょう。出しっぱなしは良くないです。

>熱は38.8度・・

↑犬の基礎体温は人間よりも2・3度高いです。37度から39度くらいが平熱です。


今回は、もう一度本書とQ&Aをしっかり熟読されてください。過去にいただいたメールも確認いたしましたが、ご家族の接し方に主導性と毅然さがなく、とても心配です。

臆病で困る・・というだけではなく、犬と家族の主従関係や接し方も影響があることを忘れてはいけません・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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