犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬の甘噛みのしつけ

質問内容
堀川さんの犬のしつけ方法に感銘し、実践しております。その中で、子犬の甘噛みのしつけについてぜひお聞きしたいことがあります。お助けください。どうぞよろしくお願いいたします。

飼い主:31歳 女
飼い犬:オスの狆 2ヶ月半 初めて犬を飼います。
26歳の男性パートナーと飼っています。2人とも働いており、スキンシップ時間は朝と夜合わせて3~5時間位です。

飼い始めて1週間です。初めのうちはおとなしかったのですが、3日目から甘噛みをするようになりました。癖になるといけないと思っていた所に、堀川さんの本と出会い、甘噛みしたら仰向けがためで叱るようにしました。

初日は抜群に効果がありました。甘噛みしなくなり、なめるだけになりました。が、出張が入ってしまい数日あけて私が出張から帰ったら、余計反抗的になっていました。 

仰向けがためで叱っても、かなり暴れる、大人しくなって離した後は前より手を噛もうとし、ズボンの裾をかんだり、前よりもゴミ箱のビニールを引っ張りだしたり、クレートの中で不満そうな声を沢山出してドタバタしたり引っ掻いたり、以前はクンクンだけだったのにワンワンと不満そうな声を出しています。

また、ショックだったのが、今日何回か甘噛みを仰向けがためで叱った後、自分の尻尾を追いかけてグルグル回るのを2回ほどしたことです。

叱られてばかりでストレスを溜め、人間嫌いやいじけた性格になるのではと・・とても心配です。

このままの状態で仰向けがためを続けていてもいいのでしょうか。今犬はどのような心理状態なのでしょうか。教えてください。心通わせるよい関係を築きたいと心から思っています。お知恵をお貸しください。

1、以前は朝起きてからと夜帰ってからケージを開けて、「○○ちゃんおいでー」と高い声で呼んで、なでなで・ほめほめしていました。

2、遊びは夜帰ってすぐと、人間の夕食後に縄のおもちゃを噛ませる。棒に長いリボンとファーのボンボンがついた猫用のおもちゃで遊ぶ。4日前にパートナーがズボンの裾で遊ばせてしまってから、裾を噛むようになりました。私がお願いしてその遊びは今は止めています。
 
3、本を読む前は、犬のしつけは特にしていませんでした。褒めるのはゴハンを食べている時に「健康に育ってねー」となでなで。ケージ入ったら、「ハウスできたねーえらいねー」、「○○ちゃん」と呼んで来たらなでなでです。

声かけは意味のない時も呼びかけていました。甘噛みしたら「いけない」と声だけで叱っていました。

4、おやつはあげていません。ただ、最近ゴハンを残すようになり、缶詰をゴハンにまぜています。

だっこは堀川さんの本を読むまでの5日間ほど、しまくっていました。一度は私の腕の上に顎を乗せたことがありかわいいと褒めました。意味のない撫でや声かけもしょっちゅうでした。

5、散歩はワクチンが終わっていないのでまだしておりません。今首輪とリードを注文中です。

一日の流れは
朝9時半起床15~30分 呼びかけand褒める 遊び。ご飯をやる。
10時40分~19時30分留守番。
20時位~ご飯and遊び。人間がご飯の間はケージ。(大人しくいい子にしています)テレビをみた後ケージから出して、1~3時間遊んだり、ほっておいたり。 

飼育環境はケージ(寒い時は段ボールを被せる)+クレート+トイレシート(ケージ内では90%成功します。外は100失敗) 
どうぞよろしくお願いします。


返答内容まず、あせる必要もご心配される必要もないです。本来子犬は、甘噛みしたりジタバタしたり騒ぐのが普通です。

本来は、それを親犬は淡々と叱ってしつけていきますし、兄弟が噛まれれば怒って噛み返したりされます。数か月そうやって学んでいきますが、その時期に離されているわけですから、今度は人間家族が毅然としつけをやり続けてあげないといけません。

しかし、今の子犬の月齢は知能も経験も何もありません。小さな猛獣状態はしばらく続きますので、期待したり一喜一憂しないで淡々と教え続ける時期なのです。

それから、今回は彼がカギを握っています。ご出張された時は、彼が面倒をみていたんでしょうか。チヤホヤかまったり従属的な接し方をしたり、あるいは子犬が興奮するような遊び方をされなかったでしょうか。

犬のしつけは、「犬を良い子にして終わり・・」ではないのです。犬は相手によって、環境の変化によって反応を変えてきます。犬は犬の本能に従って、環境に適応しているだけなんです。

彼にも「自分が飼い主なんだ」という責任感と意識が必要です。必ずホームページ・本書・メールも全て熟読していただき、お二人で接し方も統一してください。

子犬にとっても、しばらくチヤホヤされましたのでその感覚が残っています。しつけを始めた初日はビックリして様子を見たかもしれませんが、子犬も自分のワガママを通そうと色々試してきますので、感情的にならず淡々と続けないといけません。

仰向けは続けていただきたいですが、犬のしつけ全般に言えますが「叱って終わり」にしないことです。

甘噛みであれば、「ダメ」と厳しく伝え同時に口を手で閉じます。そして叱って終わりにしないで、すぐその良い型に指示音を関連付けて褒めてください。

口閉じしながら「シ~」の指示音を関連付けて、ポンポンで褒めてすぐ口を解放します。

(シ~にするのは吠えも同じ方法で教えることができるからです。)

口を放したら、あえてまた手をワザと子犬に見せてください。噛みたくなる状況を作って練習するのです。

また噛んできますので、再度「ダメ」と・・・ひたすらこの繰り返しです。繰り返していくと、手を見せても噛まない瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて関連付けもして、反復してください。

それから、あお向けの暴れが激しい時は無理せず、リーダーウォークに切り替えても良いですし、まだ首輪にも慣れていないようでしたら、主導型のボール遊びの中に織り交ぜて、慣らしていけば良いです。

ボール遊び・・時々一瞬ひっくり返して褒めて解放・・またボール遊び・・一瞬ひっくりかえして・・・これを繰り返していき徐々に仰向け時間を長くできるように、そしてゴロンの指示の関連付けをしていくと良いです。

結果を求めて焦ってしまうと、ムキに興奮して強引にやってしまいがちです。興奮しても悪循環になるだけですので、求め過ぎず大きな気持ちでのぞんでください。

それから、お気付きと思いますが接し方が従属的な部分は多かったです。それらを直さないで、手法だけ上塗りしても、犬は面白くなくて当然反発してきます。

接することがいけないのではなく、毅然さと主導性を持って接したり遊んでほしいのです。

スワレでもオテでも何でも良いので、簡単な事をまず覚えさせて、接する時はそれを指示し行動させ出来たら褒める・・出来なければ型で教えて褒める・・そういう接し方なら、スキンシップも取れますし、物事も覚えますし、関係作りも出来るわけです。

【その他】

>高い声で呼んで、なでなで・・

↑従属的なのと、子犬の興奮をあおるので止めましょう。静かに指示音とジェスチャーと良い型を関連付けて、子犬の肩をポンポンポンで褒めてください。

>縄のおもちゃをかませる・・

↑引っ張りっこは止めましょう。対面しての力比べで対抗心が強くなり、人の服を噛んで引っ張る癖が付きやすくなります。遊びは色んな良い要素がある主導型のヒモ付コング遊びが良いです。

ケージに入ったら「ハウス」の指示音と指差しで場所の関連付けをしましょう。また、入れて終わり・・にしないで、いったんコイで出して褒める。また遊ぶ・・ケージに入れ褒める・・また出して褒める・・という繰り返しを定着させると、ハウス嫌いにならないです。

>最近ゴハンを残すようになり缶詰をゴハンにまぜています・・

↑これも止めましょう。好き嫌いを覚えて、ドライフードを食べなくなってしまいます。栄養バランスも崩れています。ドライフード以外の物を食べさせないでください。

残しても、子犬をかまわないで5分くらいでもう片付けて、次の時間まで与えないことです。お腹がすけばちゃんと食べます。

では、今回は以上です。まずは、彼と一緒にしっかり学んでいただいて、二人で統一し、少しずつ展開していってください。

あせらず頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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