犬のしつけがQ&Aで分かる!

外飼い犬の無駄吠え・飛びつき・落ち着きがない犬のしつけ

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初めまして。我が家の愛犬<1歳半、雑種>の問題行動は「無駄吠え、飛びつき、落ち着きがない・・・などなど」です。以前、ドッグランに行ったところ、しっぽを後ろ足に隠し隅っこで逃げ惑ってる姿を見て本当にかわいそうになってしまい<何とかしなければ...>と思い本気で犬のしつけを考え始めました。

そこで早速「2秒でおりこうさん」のフレーズに魅かれDVD購入<今考えれば安易な行動でした・・・でも早くおりこうさんになってほしくて・・・つい・・>もちろん鎖の首輪もです。やはり効果はすぐにありました。しかし、アイコンタクトも一切なくなってしまいました。<あれ~前はもう少し私を見てくれてた気がするけどな~>と思いつつ続けていくと、効果があった散歩中の引っ張りが復活。DVDについてきた本にも{アイコンタクト}は大切って書いてあったけど、どうやってやればいいの???

私は混乱しました。投げ出したくなる気持ちをおさえ再びネットで検索。オオカミの習性を生かしたやり方に興味を持ち、主人はDVD買ったばかりなのに・・・と少し不満気でしたが軽く無視して本書を購入しました。
 
家族構成は、父、母(私)、子供3人(女の子7.5.3歳)長女は飛びつかれながらも「かわいい」といって遊んでくれますが、下の子2人は怖がってまったく触れません。

犬の散歩などの世話は主にわたしがやっています。私も仕事をしており、いつも夕方4時過ぎに散歩に行く流れになってます。15分ほど町内をぐるっとまわり庭でボール遊び。といってもずっとボールを独占している状態ですが・・・<あのコング買います>。その後ドッグフードをあげて、終了。<こうやって書くと全然かまってあげてないのがわかりますね...(汗)>

伝えるのが遅くなりましたが、犬は屋外で飼っています(裏庭)。玄関が北側にあり裏庭が南側にあります。出掛ける姿は見えませんが、車の音でかえってきたことがわかるらしく、<かまってくれ~>と要求吠えします。家はDIYが好きな主人がつくり、5メートルほどの範囲で行ったり来たりできる仕組みです。本にも屋外はあまりお勧めしていないようでしたが、外にもケージを作れば大丈夫でしょうか?できれば今までのように屋外飼いを希望したいのですが・・・。
 
そして、早速昨日からリーダーウオークを始めました。まずは裏庭で試すと犬の頭の上に???がたくさんあるのがわかりました。<なんだかいつもと違う・・・>という感じでした。だいぶ引っ張らなくなったので道路にでると行きたい方向に行くがすぐに戻ってくるようになりました。でも、あまりにも方向転換をしていたので、なかなか前に進めないのですが・・・。
こればかりは、回数を重ね、粘り強くやっていくしかないですね!
 
仰向け固めは最初は緊張していましたが3度目には力を抜いてくれました。しかし家の犬は大きいので、タイミングと気持ちが合わないとなかなか上手くいきません・・・。
これも時間をかけて焦らずやっていきます。
 
私は犬を飼うのは初めてで、何もわからず今に至ってしまいました。せっかく家に来てくれたのなら幸せになってもらいたい、と思います。今日からがんばって犬と向き合っていきたいと思います。
また、気持ちが折れそうになったらメールします。


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○○ちゃんは素性が良い犬です。外飼いによって過度な甘やかしがなかったこともプラスになっていますが、家族に対して噛み付きや威嚇がないので良い犬です。
 
犬の飛びつきや無駄吠えは、教えられなければ犬は当たり前のようにやります。これから主従関係をしっかり作りつつ、物事を型と音の体現で根気良く教えていきましょう。
 
まず外飼いのお話からです。
 
物理的な環境につきましては、まず5メールの自由なスペースは2メートルくらいに区切ってください。犬には広いスペースが良いだろう・・と考えがちですが、テリトリーの大きさに比例して犬のストレスも大きくなります。
 
本書でもご紹介したとおり、大きい犬であれば2メールくらいのケージ内に四方天井が壁になったハウス、トイレ、水ボトル・・この4点セットを基本にしてください。直接鎖やワイヤーでつなぐのは止めましょう。動ける範囲が広くても直接つながれていると、犬は「何かあっても逃げられない」ということを感じストレスになります。
 
ケージであれば「敵は簡単に入れない・何かあったら逃げれる」という安心が生れます。
犬は狭くて暗い場所が好きなので、ゆっくり寝たり隠れることができるハウスは必須です。出来るだけ家族の生活が見える向きに出入り口を向けてください。
 
冬はケージ内に直接雨風が吹き込まないように暴風壁を作り、ハウスに毛布を入れてあげてください。
また犬は日本の冬よりも夏の方が辛いです。夏はハウスやケージの天井にもう一つ大きな屋根かスダレを付けて直射日光が当たらないようにし、風通しの邪魔になる障害物も無くしましょう。
 
次は接し方です。先ほどもお話したように、外飼いは過度な甘やかしや、かまい過ぎが必然的にないのがメリットなのですが、反対に言うと教える機会が減って社会性が不足します。
 
と申し上げると、「もっとたくさんかまってあげなきゃ・・」と思われるわけですが、意味無くかまう・・というのが犬に誤解を与えてしまいます。ジロジロ見つめる・声かけ・オヤツ・抱っこ・ナデナデ・・・犬をチョットかまいたくなると、皆さんそうしてしまうのですが、それらは全て犬の本能の視点から見ると「従属的」に映ってしまうのです。
 
それを繰り返すと、犬が主従関係を誤認したり、興奮しやすくなる・・だから無駄吠え、飛びつきも出てきます。
 
「じゃ~かまっちゃいけないの?」という事になるわけですが、「意味無くかまう」という事がいけないので、「主従関係が保てる」あるいは「主従関係が作れる」接し方にすれば、良いわけです。
 
もちろんそれが、あお向け、リーダーウォーク、主導するボール遊びなら一番良いわけですが、ちょっとかまいたい時は、オテでもスワレでも何でも良いですから必ず、「指示を出す→犬が従う→褒める」。このパターン要素を必ず入れる! ということを意識してください。
 
犬が出来なければこちらから型を作って教えてあげる・・褒める。そうすれば良いわけです。
 
では個別のお話です。
 
あらゆる教えがそうですが、犬の低い知能に対して複雑なテクニックを使っても理解できません。プロ達が使う高度な調教は、一般の人がDVDを見た程度ではできませんし逆効果になります。また私はそういうテクニックは必要なく、むしろ一般の飼い主さんには関係作りを軽んじてしまいマイナスになると思っています。
 
シンプルに体現させる。しつこくしつこく型と音で教え続ける・・それが一番です。(悪い型を止めて良い型をとらせて褒める)。そして同じ教えをしても主従関係を犬が認めていないと、聞く耳すら持ちません。ですので、大前提は普段の態度、あお向け、リーダーウォーク、主導するボール遊びによる関係作りだということは意識してください。
 
まず犬の飛び付きのしつけです。お嬢さんと奥様で協力して教えましょう。犬にリードを付けて奥様が持ち、知らん振りしてください。犬の前にお嬢さんが立って、胸の辺りをポンポンたたいて誘って、犬が飛びつきたくなる状況を作ります。奥様は知らん振りしつつ犬の動きを良く見て、犬が飛びつく素振りを見せたら「ダメ」と同時にリードを引きます。そしてそのままリードを引くか首輪を引いてマテを指示でさせます。できればスワレもさせます。そこで褒めてください。
 
多少犬に前進する力が残っていても、首輪をつかみ固定し、マテかスワレの声かけで型をとらせ褒めます。この繰り返しで犬は覚えます。更に良いのは、犬が飛びつく素振りを見せたら「ダメ」と同時にリードを引いて、あお向けできればベストです。
 
主従関係を明確に示すために態度を意識してください。そして、先ほどの手順が浸透してきたら、今度はお嬢さんが犬の前に立ち、飛びつく前にスワレ・マテの指示を出し、出来たら褒める・・この繰り返しで更に強化されます。怖がったり興奮したりしないで毅然と態度を示し続けると犬は、ちゃんと感じ取ります。犬が根負けするまで毎日毎日続けることです。
 
主従関係がしっかり出来てくると、それだけで無駄吠えも飛びつきも無くなる場合も多いですが、やはり体現でシンプルに教えないと理解できない犬も多いので根気良く教えていきましょう。
 
次は無駄吠えです。これも吠えたくなる状況を作ります。まず奥様かご主人が犬のそばに居て、一切かまわず知らん振りします。それだけでも吠える場合もありますし、ワザと犬の見えるところで誰かが犬を無視して遊びます。あるいは誰かが出かける素振りで外出してすぐ帰宅する・・という感じで犬が吠えたくなる状況を作りましょう。
 
後は吠えたら、型と音でシンプルに教えるだけです。必ず現行犯でその瞬間に叱ります。「ダメ!シッ!」と同時に吠える犬の口を軽く手で閉じます。当然吠えは止まります。悪い型が止まり良い型が出来たので褒めます。ひたすらその繰り返しです。
 
そして、犬の前で知らん振りしたり遊んでも吠えなければ、「シッ!」と声かけして「○○良い子!」で褒めます。
 
褒め方は全ての教えで共通ですが、ナデナデしないでポンポンポンと軽く頭や体をたたいて毅然と声かけしてください。高揚したかん高い声でナデナデは従属的に映りますし、興奮をあおってしまいます。
 
次はリーダーウォークですが、リーダーウォーク=犬の散歩ではありません。私のリーダーウォークは主従関係を構築するための手法であり、毅然とした態度を犬に示すことが目的です。ですので時間が少しでもあれば、お庭で頻繁にやっていただきたいです。あお向けもそうですが、ゴハン前に入念にやると、より主従関係が明確になります。
 
もちろん犬の散歩は、リーダーウォークの要素をしっかり取り入れます。距離を歩く事は考えないでください。運動は家でボール遊びでも良いわけです。最低30分以上は、外の世界を見せてください。他人、犬、猫、車、自転車・・外の世界の心地良い刺激に触れるだけでもストレス解消に大いに影響があります。慣れる事で普段のストレスも全然違ってきます。
 
そしてヒモ付ボール遊びを必ずやってください。与えっぱなしは犬の独占欲が強くなり、主従関係にも影響します。独り遊びにさせないで必ず人間が犬を主導します。しっかりスワレ・マテをさせ、人間に注目させます。出来たら褒めてボールを投げます。出来なければ型をとらせて褒めて投げます。スワレ・マテの指示を出しボールを投げるくらいなら、犬を怖がっている子供さんにも出来ます。
 
そして、アイコンタクトのお話しにもなりますが、ボールを投げる前にご自分の目を指差して「ミテ」を覚えさせると良いです。見なければ口を手でつかんで顔をこちらに向けます。目が合った瞬間褒めてボールを投げます。
 
それを繰り返すとミテを覚えますし、アイコンタクトや飼い主に注目する事を覚え、主従関係が深まっていきます。
 
投げたらヒモを引いて回収し、コイなどの声かけを関連付けると覚えます。いずれはヒモ無しでも、犬を呼び戻して手の平にダセの指示でボールを出させ、回収できるようになります。
 
(その他)
 
ドッグランなど積極的に行ってください。他の犬との接触があまり無い犬が、急にドッグランで放されれば怖がるのは当然です。最初は飼い主さんがそばにいて、必ずリードを付けてください。慣れた様子を見ながら、徐々に他の犬に挨拶してもらいましょう。ベテラン犬と多く触れれば、挨拶の仕方など徐々に覚えていきます。急に接近させ怒られてトラウマにならないようご注意下さい。
 
以上、あまりお話しすぎると混乱されると思いますので、今日はこれくらいにしておきます。一番は犬との関係作りを重視してください。それを大前提にして、物事は型と音でシンプルに教え続ける・・
 
○○ちゃん良い犬ですし、一歳半ですから知能もだいぶ付いてきています。
やり続ければちゃんと結果は出ますから大丈夫です。
 
では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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