犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで散歩を嫌がる・噛み癖・何でもかじり食べる

質問内容
柴犬の7か月です。犬を飼うのがはじめてということもありますが、しつけに困っています。

まず、うちでの様子ですが、完全室内ゲージ飼いです。ゲージは写真の感じです。(□□□)ストレート。寝る場所・遊ぶ場所として、□2個分の長方形の場所+□1個分のトイレ(ペットシーツ・破き防止カバーつき)

家の中では、自由に動けたほうがいいのでしょうが、母が噛まれてしまい、感情としてはかわいいのだけれど、恐怖心が先に出てしまうようで、ゲージから出すことができなくなりました・・・。

犬は可哀想だし、申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、だからといって、母親にがまんさせるわけにもいかず・・・。

せめてお散歩のときは、たくさん遊んであげようと思うのですが、犬は外が嫌いなのか、すぐに家に帰ろうとUターンしてしまいます。ちょっと先に進んだ・・・と思っても、隙を見てはUターン。

無理に進ませようとしようものなら、「キャイン!lキャイン!」と、ものすごい悲鳴を上げます。

私の家は商店街の裏にあり、ちょっと出ると、車や自転車がかなり通っています。それが怖いのかな・・・とも思ったのですが、反対方向の住宅地側をまわっても、やはり家に戻ろうとし、リードを引っ張ります。

ただ車でのお出かけは好きなようで、父の車が停まっている駐車場のところへだけはかなりの勢いで進んでいきます。そして、父の職場前の公園までは、ちょっと乗り気で引っ張っていきます。

ゲージ内では、私が近くにいられるときは、おもちゃを投げてとらせたり、ブラッシングしたり、一緒にテレビを見たりしていますが、ちょっと一人にすると、寝てるか、ゲージの金属をかみ続けているか(ゲージがちょっと曲がってしまいました・・)、ペットシーツ破き防止のプラスチックの網で、爪とぎをしているかです。これまでビターアップルを使っていましたが、教材にあったように、効果はそのときだけでした。

あと、ものすごい食いしん坊です。ご飯の量は、フードに書いてある量を上げていましたが、早めに避妊手術を受けたほうが、将来の病気のリスクが低いと聞き、その後、手術を受けた病院で、肥満防止のための一日の摂取カロリーを提示されて、大体そのカロリーになるようにあげていましたが、あまりにお腹が空いているのか、ゲージにつけるタイプの水飲みのプラスチック部分や、ゲージの組み立てのプラスチックなど、何でも食べようとしてしまうので、先生に相談して、一日数回、おなかがすいてそうなときに、おやつをあげるようにしました。それもストレスの原因なのでしょうか・・。

まずは、ゲージの中だけで飼う・・・というところが間違っているのだろうということや、まとまりのない文章しか書けないことで、メール送信を躊躇していましたが、この先、ずっと一緒に暮らしていく大切な家族なので、お叱りを受ける部分も多いことも考えつつ、メールを送らせていただきました。

まとまりのない文章で、すみません。


☆問題の内容:散歩に行かない・噛み癖が直らない
(詳細は上記のとおりです。長くてすみません・・・)
 
①なんでも食べてしまうのが怖くて、常に誰かがそばにいました。母は、招くような動作をされたときは、「かいてほしい」という意思表示だと判断して、その動作を見たら、犬をかいてあげいます。 私も招きの動作を見たら、近くによって、なでたりしていました。父は、仕事から帰り、食事が終わると、よくなでています。

②遊びの時間というのは決まりはなく、犬が暇そうだなーと思ったり、悪いこと(あちこち噛んでたり)したときに、そこから犬の気をそらそうとして、狭いゲージ内で、おもちゃを使って「もってきて」遊びをしてしました。

我が家に来た時は、ひもの引っ張りごっこをしてましたが、しつけ教室に参加した際に、引っ張りごっこは、番犬にしたい人向きといわれ、やめました。(2ヶ月~4ヶ月までしてしました)

③しつけは、悪いと思うことをしてるとき、見つけ次第「だめ!」といました。ビターアップルも使いました。いいことをしたときは、「いいこだね~~」と褒め、その後ボーロなどのおやつをあげていました。

④おやつは、避妊後から増えました。(ご飯は朝・夕7時前後。おやつは、10時から2時間置きくらいです) だっこは、かみ癖がすごかったので、小さい頃はほとんどできませんでした。

ペットショップから購入した子ですが「この子は抱っこ嫌いですね」といわれていて、 実際、抱っこしようとすると噛もうとするので、抱っこは嫌い・・・思い、めったにすることはありません(いけないこととは知らず、散歩の途中で歩かなくなったときはしていました)

声かけはかなりしています。 こっちを見ているとき、ご飯をほしそうにしているとき、「いいこね~」「ちょっとまってね~」「○○ちゃーん」と呼んだり・・・。

⑤お散歩は、最初からほとんどできませんが、今よりもう少しましだったときは、20分くらいでした。
 
⑥一日のスケジュールです。
AM5:30私が起床。いったん目を覚ますけど、犬は二度寝。
AM6:00~7:00私が散歩へ。部屋は暗いまま。その間一人になるので寝ている。
AM7:00 朝ごはん。お皿を取るときに怒ってかみつくので、ちょっとおやつをあげてお皿を引き上げる。
AM8:00~10:00 ゲージを噛んだり、寝たり。
AM10:00 おやつ(ボーロ3個程度)
PM12:00 おやつ(ボーロ3個程度)
PM2:00  おやつ(ボーロ3個程度)
PM4:00 おやつ(ボーロ3個程度)
PM6:00 おやつ(ボーロ3個程度)
PM7:00 夜ご飯
PM8:00~9:00就寝

ハウスの様子は、ストレートタイプで、普段いる場所がトイレをおいている場所の2つ分のスペース。端っこにトイレ用のスペースがあります。ちょっと高いとこを作ると、ベッドにする・・・と聞き、いれてみたのですが、噛んで中の綿を出して食べてしまうので、ベッドはおいてありません。

ドアは2つですが、出入りすることはほとんどなく、出すときは、上から抱っこして出しています。ゲージは、窓際においてあります。寝てる場所は壁寄りですが、壁も引っかいてしまうので、壁には、木の板を立て掛けています。それも引っかいたり、噛んだりしています。トイレ側の横には、空気清浄機・TV・観葉植物があります。

ゲージの正面・窓と逆のほうには、ミニテーブルとソファがおいてあります。普段は、ここにいて、犬を見ています。

ご飯を食べる場所の正面にも、ミニソファがおいてあり、そこには、犬のトイレアイテムなどが乗っています。写真は、ゲージの全体図です。お忙しい所、すみませんが、 どうぞ、宜しくお願いいたします。


返答内容まず今回は、ご家族皆さんの意識改革から始めましょう。過去も、また今も少し犬に合せ過ぎ・気を使い過ぎています。生活は人間中心・・犬のご機嫌に合せない・・人間が主導する・・この意識を持たないと、どんな手法を上塗りしても意味がなくなってしまいます。

意識があると、何気ない態度しぐさ接し方すべてにそれが表れて、犬にも伝わっていきます。それがなければ犬は誤解するだけです。

問題が起こる(家族との関係が上手くいかない)・・ということは、過去の犬のしつけや接し方の中で何かがいけなかった・・ということです。それは認めて、反省し、変えていかないと今後も何も変わりません。手法の上塗りだけでは犬は簡単に見抜きます。

まずは環境ですが、

>ゲージの中だけで飼うというところが間違っているのだろう・・

↑これは違います。放し飼いの方が実際にはストレスになっています。テリトリーが広くなれば、守るべきエネルギーや余計な神経を使います。最初に放し飼いの癖をつけてしまうから、チヤホヤかまう癖をつけてしまうから、それが実行できないのでイライラするのです。

最初から環境を整えて、そこに居させる癖を習慣にしてあげれば、犬はそのほうが安心できるのです。

ただし、今回お写真を拝見した限りでは、ハウスがないのと少し狭い印象があります。トイレも小さいです。柴犬ちゃんが、少し体が大きい子にお見受けいたしました。

本書の中の写真でご紹介していますが、今あるケージの端の面を外して、そこにクレート型ハウスを合体させると、その分広くなり、トイレももう1サイズ大きくして、横向きに置いてはいかがでしょうか。

巣穴感覚のハウスがあったほうが、犬は安心できます。(経験がないので慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。中でゴハンを食べさせたり、コング遊びなどさせて慣れさせましょう。)

そして、運動・遊び・団らんは、犬のご機嫌には一切合わせず、飼い主さんが主導してメリハリをもってすれば、それで十分です。一日中、犬にウロウロさせたり遊ばせることは必要ありません。ケージ内に遊び場も要りません。

オヤツは止めましょう。それだけ頻繁に手渡しで与えていると、それだけで従属的な態度が関係を誤解させます。また、これから犬の知能が高くなっていくので、好き嫌いを覚えてドライフードを食べなくなったり、オヤツの要求吠えをしたりするようになります。もちろん摂取している栄養バランスも崩れていますし、避妊後・成長期後は太ります。

噛まれるのが怖ければ、作業用の革手袋を準備しましょう。ホームセンターで500円くらいで売っています。タオルを腕に巻くのも良いです。ビクビクしたり、オヤツと交換・・などしていると、犬は余計に見下したり面白がってエスカレートさせます。

また、お分かりいただいたと思いますが、意味の無い声掛けナデナデ・・これらも止めましょう。それは下位の犬がする従属的な挨拶と同じことをしてしまっているのです。

接するのが悪いのではなく、「主導」で接していただきたいのです。何気ない接触も、オテでもスワレでも何でも良いので、何か指示を出し出来たら褒める・・出来なければ型で教えて褒める・・。遊びは主導型のコング遊び・・散歩はリーダーウォーク・・。いつでもどこでも、常に主導性と毅然さを忘れないでいただきたいのです。

今回はまず、家の中でたくさんリーダーウォークをしましょう。あお向けはまだ無理しなくて良いです。

散歩ももちろんリーダーウォークを心掛けていただきたいですが、まずは家に居る時に時間を見つけては頻繁にやってください。特に、お皿を下げる時に噛んだり唸ったりしたら、すぐその場で始めてください。(お皿をわざと何度も見せて練習しても良いです)。

犬を無視して、厳しく淡々と2・3分してください。ケージに入れ、しばらくかまわず、30分たったらまたリーダーウォーク・・。これを繰り返して下さい。もう10か月で体もしっかりしていますので、心配しないで淡々と毅然と行って下さい。

犬が可愛そう・・という感覚は、もう乗り越えないといけません。体罰ではありませんので気後れしないで、やるべき事はやらないと、前に進めません。乗り越えないといけない一つの壁です。

外の散歩については、長い距離を歩くことは考えなくて良いです。リーダーウォークも遊びも運動も、家で出来ます。ただし、できる限り長い「時間」外で過ごして、慣れさせる社会化も必要です。毎日30分以上、出来れば1時間です。どこかに座って、ノンビリ行きかう人や犬を吠えないで見送らせてください。慣れの様子を見ながら、徐々に行動範囲を広げていけば良いです。

メールにあるキャイン鳴きは、怖かったのか痛かったのか分かりませんが、外の世界(好きな場所以外)を好んでいない可能性もあるからです。

今回は、結果はすぐ出ないと思いますので、長期目線でジックリ関係作りから始めてください。まずは人間側の意識改革がスタートです。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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