犬のしつけがQ&Aで分かる!

外の散歩中に飛びついて噛みつく犬のしつけ

質問内容
さっそくのご助言、心にジワ~っと染み入りました(^'^)。

特に最初の「深刻にならないで...」の一言に、肩の力がスゥ~っと抜けたような、心の張りが解けたような、楽な気持ちになりました。これまでの犬との接し方が大きく間違っていなかった面も、安心材料になった気がします。

特に犬の「噛む」行為に関しては、私自身が非常に大きな衝撃を受けた瞬間でした。「噛みつき」については、保健所の方からも念を押されていたことで、子犬を我が家に迎え入れた日から甘噛みに関しては一切妥協せず、許さない、反応しないを実践してきたつもりでした。

子犬が成長してきても、近所の子供たちとも楽しく遊べている状況でしたので、すっかり安心しきっていた矢先だったのです。その一件で、かなりナーバスになっていたのも事実です。

「やっぱり素人には難しい...近くの訓練所に出そうか...それとも猟犬を欲している人に譲ろうか...」などど、勝手気ままなことを考えていたりもしました。反省です。

堀川さんのお言葉で、かなり気楽に向き合うことができ始めたような気がします。長い目で付き合っていきますね。

さて、Q&Aを見てから実践した部分で、少し変化が見られましたのでご報告します。(9か月のミックス)

一つはオヤツなしの指示出しです。
それまで全く気づきませんでしたが、ハンドサインの手ばかりを気にして明らかにオヤツが目的になっていたようです。しばらく戸惑っていたようですが、指示に注意が行くようになった気がします。

二つ目はリーダーウォークです。
これまであまり意識できていなかった「毅然とした態度」を実践。まだ2~3日ですが、家の敷地内の一部であればある程度付いて来るようになりました。しかもこちらを見つめいている様子が伝わってきます。敷地から少し出ようとすると引っ張るので、すぐに敷地内へ引き返します。

三つ目は噛み付きです。
まだまだ症状はありますが、日曜日の朝のこと。散歩に連れ出そうと、「オスワリ、マテ」の後に敷地から出た途端、とびかかり&腕を噛み付き...冷静に「ノー!」の言葉で即元の場所に戻り中断。しばらく姿を消してタイムアウトしました。2回目の挑戦、最初ほどではなかったもののやはり敷地から出た途端、飛びつき&やや噛み。同じ対応でタイムアウト。3回目の挑戦で飛びつくことなくスムーズに出ていけました。

自信がないので確認したいのですが、この手法でよかったのでしょうか?状態としては明らかに変化があったと思いますが。

あと同じ件で質問したいのですが、上述の実践をする前のことです。散歩中家から離れた場所で突然同じ状況になった場合(飛びつき・噛み付き)、指示を出そうが首輪を抑えようが、犬も興奮しているので全く通用しませんでした。

首輪を抑える手を噛もうとする程です。リードを踏みつけて時間をおいて緩めても、すぐに攻撃してきました。その場合、全く取り合わずにとにかく家へ歩き続けるしかなかったのですが、他に何か対処法があれば教えてください。今のところ、散歩は家の周辺を歩くことで対応しています。

あと、ご助言にあった環境、遊び、接し方、他者・他犬との接触、触れ合いについても少しずつ実践してみようと思います。

こうやってやり取りできるだけでも本当に安心できます。今後もよろしくお願いいたします。


返答内容
>この手法でよかったのでしょうか?・・

↑犬は人間の言葉そのものを理解しているわけではありませんので、「ノー!」という言葉だけで結果を得ようとしてもあまり意味がなく、犬は理解できないので反発しやすくなります。

また、犬には否定形の指示も理解しにくいですので、ポジティブな指示型にしたほうが良いです。

ノーと言ったら、同時にリードをガツンと引き上げて、スワレやマテの指示を出しながら型を作ってあげて褒める方が良いです。そこまでをセットにしていただきたいのです。

ですが、まだ時々あるように犬の興奮が激しくパニックになっている場合は、「かまわない作戦」に切り換えてください。手をを噛まれないように腕組みして隠して、知らんぷりして止まって無視してください。犬が落ち着くのを待って、また歩き出しましょう。

>全く取り合わずにとにかく家へ歩き続ける・・

↑ですのでこれで良いのです。その前に、お話したように止まって少し落ち着けましょう。

今後は、手だけでなくズボンや靴なんかも噛んでくる可能性もあります。

私のリーダーウォークは、「歩かない」のもリーダーウォークの一部です。目的は、飼い主さんの主導性と毅然さを示すことですので、それができれば何でも良いのです(体罰はNG)

今の犬の症状は、知能が上がってきて権勢本能や自我・独立心が出てきたことによる葛藤です。

甘えたいし飼い主さんのことが好きでも、本能がムクムクと湧き上がってきて、もう一人の自分が自己顕示をしようとします。反抗期であり、独立期の症状でもあります。これは哺乳類にとっての本能とも言えます。

しかし、家庭犬では犬が独立するわけにはいきませんので、その犬は群れの一員であり、リーダーは人間なんだということを理解させてあげなければいけません。

それまではひたすら根競べです。いつまで続くか?・・それはその個体や家族の接し方など全て影響しますので、決まった時期は誰にも分かりません。やるべき事を淡々と続けながら、あとは犬の成長と理解を待ってあげましょう。

>散歩は家の周辺を歩くことで対応しています・・

↑しばらくは、家の敷地内と外を出たり入ったりしながら練習していきましょう。今の時点でなんとかガマン出来るレベルを探って、そこから練習して徐々に難易度を上げていくと良いです。


さて今日は以上ですが、まだ始めて数日ですのと、この犬の月齢ではすぐには結果は出ません。それは理解してあげておいてください。

それが無いと、「こんなに頑張っているのになんで分かってくれないんだ!」と、苛立ちで体罰や威嚇的な怒り方をしてしまいます。それは完全に悪循環になりますので、あせらず結果は期待せずにしばらく続けてください。続けていくうちに、「気が付いたら良くなってた・・」そんなものです。

とにかく「自分がリーダーで、君の好き勝手にはさせない」という意志を強く持っていてください。それが何気ない態度やしぐさに全て表れて、それを犬が感じ続けて認めるようになっていきます。表面的な調教テクニックだけでは、犬は見抜きます。

それでは、また頑張って続けてください(^_^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針