犬のしつけがQ&Aで分かる!

興奮して落ち着きがなく噛みつく子犬のしつけ

質問内容
うちには2か月半になるミニチュア・ピンシャー男の子がいます。

ペットショップから購入し、まだ4日目なんですが、ショップにいた時の情報だと店舗移動したときにショップに移った直後、自分で自分の後ろ足を噛む自傷行為があったときいていましたが、その一回きりだったこともあり、ショップで見る限りは落ち着いて大人しく見えたのでその子に購入を決めました。

室内での状況は、ケージにトイレと電気カーッペット、おもちゃ2つを入れてあります。著書にあった犬小屋(?)というものはケージには入れていません。ショップからは3回目接種が終わるまでは1日30分以内の遊びにして下さいといわれたのでそのようにしてます。

ケージからだし、おもちゃで遊ぼうと思うのですが、とにかく人の手、体にじゃれつきと同時に甘噛みや、それをさせないように手をひっこめると、洋服をかみ、顔を噛むようなしぐさをとります。おもちゃで誘ってもとにかく落ち着きなく人でじゃれようとします。

おもちゃはケージに入っていると、起きた時に一人で振り回したりして遊んでいるのですが、ケージから出すととにかく興奮状態で人間にまとわりつき、いろんなおもちゃで興味を誘おうとしてものってきません。

興奮させないようほめる時もかけ声も低めに、軽く背中をなでる程度なのですが、人間の膝の上に座るまでは興奮して動き回り、落ち着きません。

そして食事の時もマテやスワレをさせたいのですが、ジャンプや動きを止めず、手でスワレをさせるのですが全くダメ・・・今朝はジャンプや動き回らないようリードを付けたところ、全く効き目なくリードで動けない状況にも関わらず、無理に動き鳴いて怒る始末です。

まだうちにきて4日なんですが、この状況を続けてよいのでしょうか?
長文になってしまいすみません・・・こんな状況ですがアドバイスいただけると助かります。


返答内容>自分の後ろ足を噛む自傷行為・・

↑度合いが色々あるのですが、傷にならないような噛む行為は、犬にとっては普通の事です。人間の子供がイライラすると、自分の爪を噛むのと同じです。

犬が自分なりにイライラや不安を抑えようとする行為です。血が出たり傷になるような噛み付きでなければ心配いりません。これからも、子犬は自分がイライラした時に見せるでしょう。

さて、この月齢の子犬の現状を知っておきましょう。今のミニピン君の行動はごく普通の行動です。捕食動物ですので、動くものを追いかけ噛みつき解体して食べる・・という能力がない個体は、生き残ってこれませんでした。

これは犬にとっては大切な本能です。しかし、家族や仲間にそれをしてはいけませんので、子犬が1か月も過ぎてくると、親犬は子犬の噛みつきや暴走を淡々と叱ってしつけをしていきます。あお向けにして唸ったり、軽く噛んで返して叱ります。

兄弟ゲンカでも相手を噛んだり噛まれたりしながら、程度や良し悪しを学んでいきます。

本来はそれをしている時期に、引き離され売られているわけです。ですので今度はそれを人間家族が徹底して教えてあげないと、犬の癖は直りません。

今はこれが当たり前なんだと理解し、あとはやるべき事を淡々と続け、子犬の成長を待つことも必要です。とにかく今は、知能が低く経験が何もない猛獣状態で、本能と感覚のままストレートに生きているだけです。これが普通なのです。

まだ遊び方・相手との接し方も何も分かっていないので、結果は一切期待せず、「何をすれば良いのか」をひたすらシンプルに体現させて教えてください。

まずは基本形のスワレ・マテです。首輪を付けたと思いますので、どんな場面でも良いので「首輪をつかんで・子犬の動きを固めて(形を作って)・指示音とジェスチャーを関連付けながら・褒める」を、しつこくしつこく色んな場面で繰り返してください。

ケージの中にいる時、遊んでいる時、ゴハン前などなど・・。

遊びそのものは、まだ上手くできません。経験もないですし、知能が低いので「どうやって遊ぶのか」という遊び方すら知らないのです。

ですので、ヒモ付コングで主導型で遊ぶと良いです。

ヒモを付けてチョコチョコ動かしたり、跳ねさせると興味をそそります。食いつき始めたら取り上げて、スワレ・マテを教えます。

最初は子犬が自分で出来なくても、こちらから型を作って褒めて転がしてください。それを続けながら、徐々にマテの時間を長くできるようにしていくと良いです。

そして、リードを付けて持ってコング遊び・・時々リードを持って歩いてみる・・またコング遊び・・時々歩いてみる・・。という繰り返しから徐々にリーダーウォークに近づけていくと良いです。

特に最後のワクチン接種が終わったら、お散歩デビューの練習もしないといけません。

仰向けも同じことです。コング遊びの流れの中で、一瞬ひっくり返して褒めて解放・・また遊び・・一瞬ひっくり返す・・また遊び・・。これを繰り返しながら徐々に仰向けの時間を長くしたり、指示との関連付けをしていくと良いです。

褒め方ですが、猫なで声でナデナデにしないようにしましょう。従属的で子犬の興奮もあおってしまいます。

良い型と指示音とジェスチャーを関連付けながらポンポンポンで褒めます。

飛びつきやジャンプに対しても、ひたすらスワレ・マテの型をこちらから作ってあげて、指示と関連付けし定着させましょう。まだ定着していない時点で、いくら指示をしても意味がなくお互いイライラ興奮するだけです。

しばらくは、求める時期ではなく、ひたすら与える(教える)時期です。それと、普段の何気ない接し方しぐさ態度が基盤になりますので、表面的な手法は気にしなくて良いですので、毅然さと主導性の態度だけはしっかり子犬に示して下さい。

噛まれて痛かったり、ビクビクしてしまう場合は、ホームセンターで作業用の革手袋を買ってください。500円くらいで買えます。

この月齢の子犬が、家に来てまだ数日ならばパニック状態は当たり前です。また、環境に慣れると行動が大胆になるのも当たり前です(^-^)

では、無理せず期待せず、淡々と続けましょう。頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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